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餃子って字は読めるかおめーら。 ギョーザだ。カタカナは読めるか? まず最初に大切なことはな、一人で作るなってこった。アンを作るまでは一人でいい。問題は皮に包む作業だ。それは果てしない作業だ。一人でやってたら人生について考えるしかなくなるぞ。あ? お前らは頭悪いんだろ? 人生について考えたって無駄なんだから、何より先に一緒に作るやつを探してくることだな。いないって? じゃあいつまでも冷凍食品食ってな。 よし、手伝ってくれる若い女子が見つかったか。え? 若くない? いいよそんなの。作るぞ。 あ、材料買ってないか。 |
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分量が面倒だって? そんなの適当でいいんだ。ポイントとしては肉が全体の半分を切るくらいというのがあるが、まあこれは好みだ。塩コショウは軽めでいいからな。 手順2でアンが仕上がったら若くない女子を連れてこい。DASH村とか感動して観てる場合じゃねーんだって説得するこったな。用意はできたか? 手順3の「アンの皮包み」なんだが、とにかく具を少なめにすることを心がけろ。ついつい興奮してたくさん入れたくなる気持ちはわかるがな、餃子の失敗は皮が破けることだけなんだ。カップラーメンのワンタンまで行かなくてもいいが、とにかく少なめで包むこった。 さあ焼くぞ。女子はもう必要ない。「水10!」でも見せておけ。曜日が違う? うるさいんだよお前は。 手順5では、油と水がはねるからヤケドに気をつけろ。だから女子には引っ込んでもらったんだ。気配りよ、気配り。わかるかおめーら。あ? 水がなくなりかけたら中火に戻すが、もうこのあたりで出来上がりだ。焦げすぎる前に火を止めろ。おめーらみたいな愚図はフライパンから取り出すのに時間がかかるから、余熱で結構コゲルんだ。蒸し焼きにしているから火は充分に通っているから心配するな。 よし、食え。このときに女子をほめろ。ホメ殺せ。君がうまく包んでくれたから美味しくできたって。君がいなけりゃできなかったって。気配りとはこういうものよ、わかったかおめーら? |
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