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酒飲みにとって「あて」は大切である。「あて」というのは酒にあてるもの、たとえばキュウリの酢の物とか玉ねぎスライスとかイカの塩辛とか、「ちょっとしたおつまみ」のことである。 酒飲みならば「あと少しだけ飲みたい」と思ったことはあるだろう。この「あと少し」は微妙な量である。日本酒なら1合足らず、ウイスキーならワンショット、焼酎なら1杯、ビールなら350ML缶程度。 このときにあってうれしいのが「あて」である。もしあれば爽やかな糠漬けなどがいい。しかし糠漬けは洗って切って出す必要があり、それ以前に漬けておく必要がある。手間がかからず、ボリュームは不要であり、それでいて酒肴でなければならない。 こういうときに乾き物(ピーナツやイカの燻製など)ではつまらない。手軽さから言えば悪くないが、好んで求めるものではないだろう。 独り暮らしの身としてはこれが難しい。実家に戻って飲んでいるときなど、母親が明太子とキュウリとか高野豆腐の煮付けとかキムチとか出してくれるわけだが、そうもいかない。頼む、もう少しだけでいから飲みたいんだ。もう少しだけでいいから「あて」をくれ。このときに備えるべきが「イクラの醤油漬け」。 |
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濃い味が好きな場合はみりんを半分にして醤油を1.5倍量にする。 薄い味が好きな人はキュウリやシソの葉と一緒に食べる。 魚卵なので、食べ過ぎないこと。これがまた、ほとんどの酒にあうから不思議なんだ。 |
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