一話一膳
一話一膳トップに戻る
本日のお品書き
美しくないアルミ箔に意味がある。
厚揚げ炙り
  厚揚げと戦おうじゃないか。
  まず基本的な説明をすれば、厚揚げとは豆腐を揚げたものである。外見はちょっと良くないが(なんとなくゴジラ松井に似ている)、基本的にいいやつである。

  その料理法は煮物が基本のようだ。ネギやキノコとの炊き合わせ、切干ダイコンとのコラボレーション(煮物)、最強のおでん。
  しかし僕はこの食材に関しては最もシンプルな「炙り」をお進めする。理由は2つある。

1、油抜きの必要がない
2、手間がかからない。

  1に関してはやってみればすぐわかるが、どこまで油を抜くべきか悩んでしまうものなのだ。お湯を張った鍋に入れて1分ほど火を通すのが普通だろうが(面倒ならお湯を厚揚げ本人に浴びせるだけでも悪くない)、いつまでも油が出てくるのがかなり迷惑である。洗い物もかなりの大騒ぎ。つまりそれだけ油をたくさん吸っている食材なのだ。
  2に関しては説明の必要もないだろう。家庭料理は手間をかけて旨いものである必要はない。手間をかけないでも旨い方法を知りたいからレシピを勉強するものなのだ。

ではやってみましょう。

◆材料(1人前)
厚揚げ 一丁
ネギ 適量
◆手順
1.   厚揚げを調理の30分前に冷蔵庫から出して室温に慣らす。
2.   魚焼き用のレンジを3分程度暖めておく。
3.   その間にアルミホイルでトレーを作り、長ネギの輪切りを作る。
4.   裏表を弱火で2分程度(適当でいいが、焦げ目がチラリとつく程度が目安)炙る。
5.   輪切りにした長ネギを載せて食卓へ。

  味をつけるのは食べる本人。醤油かポン酢を食卓に用意。薬味として七味唐辛子や「かんずり」を加えるのもよし。
  「これじゃあちょっと手抜きかな」と心配なら、大根おろしをのっけて、その上から「わけぎ(青ネギ)」の輪切りを加える。厚揚げの油を大根おろしが中和するのがまたバリウマ。

  うまくやれば、油にまみれた洗い物は発生しない。
  アルミホイルを捨てるだけ。洗い物の負担を減らすのは料理初心者が料理嫌いにならないための大切なポイント。

  楽しく、美味しく、けっこう手抜き。まずはそこからやろうじゃないか。




ホームページトップに戻る

Copyright (c) 2004 takeshi nobuhara All Rights Reserved.