一話一膳
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本日のお品書き
これは味噌ラーメンで作ったもの。同じだが。
タンメン


夏はタンメンだ。
冷やし中華などに逃げるのは男のすることではない。暑いときは熱いもの。クーラーで体を冷やすと疲れるが、汗をかいて体を冷やすと癒される。

タンメンを作る条件は、冷蔵庫に使いかけの野菜が余っていることだ。 
決してタンメンのために購入してはならない。できればモヤシ、玉ねぎ、ニラ、人参、キャベツ、ネギなどのうち3種類残っていると望ましい。


オレは近頃の名店ラーメンに飽きている。
威勢ばかりよい店員に座席を指定され、食券を買わされ、あげくにスープに○○をいれろ、シナチクは先に喰うな、ノリはすくって食べるな、スープを先に味わえ、私語は禁止だ、などと能書きが多すぎるのだ。
ダシがどうの麺がどうのというウンチクが壁に貼ってあり、さらに雑誌の紹介記事があるなど、まさに俗悪とかしか言いようがない。だいたい、雑誌の特集記事などは孫引きを繰り返しているということすら知らないのだろうか。そんなものを有り難がる店も店だが、客も客だ。

麺の極意は気合である。
大声と気合は違う。「カッ」と作って「グワッ」と食べる、これ以外に必要なことはないのだ。食券買わされて気合が入るか、お前ら。

昼過ぎに目が覚めた。
オレは空腹を抱えて体を起こす。あつい。食材を買いに外出する時間はない。ふん、冷蔵庫にはいくつかの野菜がしなびて残っている。


◆材料(1人前)
市販の生ラーメン(塩味を推奨)
各種野菜(モヤシ、玉ねぎ、ニラ、人参、キャベツ、ネギなど)…2種類以上、全て少量
 
◆手順
1.ラーメンをゆでる。
2.玉ねぎ・人参は千切り、ニラ・キャベツ・ネギはザク切りにする。モヤシはそのままで良い。
3.1と同時に中華鍋で野菜を炒める(できればゴマ油)。玉ねぎや人参など火が通りにくいものを先に入れること。
4.ラーメン丼にやや少なめの熱湯を張っておき、ざっと火が通った程度の3の中華鍋に注ぐ。
5.4に「スープの素」のたぐいをぶち込む。
6.1の完成品に5をかける。


ラーメンを茹でるのと野菜を炒めるのが同時進行となるので、タイミングに注意するといい。
自信のない男(女も可)は野菜炒めを先行させるイメージで。まだ生焼けの時点でお湯を注ぐのがポイント。炒めた味と茹でた味が融合するからだ。

玉ねぎを入れると味が良くなるが、甘くなりすぎるので少量に抑えること。
バージョンアップしたいなら鳥ひき肉をさっと炒めてから3の作業に入る。


何よりも大切なことは、汗ダクになって作り、食べることだ

暑い夏の昼飯によく似合う。男らしい。
 



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