予備校講師でわるかったな！

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	行きつけの店	3月3日

  全島制覇は３日間に渡って連続して行われた。３日間で３周してしまうほどの狭さということである。
  さて、その短くかつ濃密な滞在において、我々は行きつけの店を作ることに成功した。何しろ、２日続けて昼食をその店で取ったのである。ほぼ24時間経過するときに再度その店に入る、これを行きつけと呼ばすして何と呼ぶのか？
  「タコ墨亭（仮名）」。その店は宮古島北部にあり、我らが常宿（２日泊まった）から車で３０分の距離にある。名物料理はタコ墨入りのそば。イカ墨というのはよくある料理だが、タコ墨とは珍しい。和食の基本は５色を揃えることだが、このそば・焼きそばは黒一色で統一されている。黒一色の料理で私が知っているのは黒ビールと正月に食べる黒豆くらいである。味を言葉で伝えるのは原理的に不可能なのだが、一つだけ確実にいえることは
「この料理を食べているとタコが墨を吐く漫画的なシーンを想起せざるをえない」
ということである。読者にとっての問題は
「そのシーンを想起したところで味の想像がつかない」
ことであろうが、そんな簡単に行きつけの店の良さを教えるわけにもいかないのだ。

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