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私は水道橋駅で降りて、後楽園遊園地のそばを通り抜けて北上を続ける。予想を裏切る曇天の中、今日も一人デートだ。
10分ほど歩くと「文京シビックセンター」なる26階建ての建物に出会う。シビックセンターとはいったいなんであろうか? 介護福祉センターのようなものであろうか。私はわずかな躊躇(ちゅうちょ。ためらいのこと)もなく入館する。
ここは汐留カレッタかと見まがう構造をしている。しかし商業店舗はほとんど見当たらない。警備員が私のほうを見ている。私は「ここに用事があるんだもんね、不審者じゃないもんね」ビームを発しながらトイレに向かう。言うまでもないが、微妙に館内の様子を伺う。ここは区役所のように見えなくもない。しかし千葉県土着民である私はその考えを放棄する。市役所とは高層ビルであってはならない、それは千葉ルールだ。
・・・区役所だった。しかも25階に展望フロアまであった。屋上緑化を観察するなどということを口実に、文京区民が騙されたのであろう。千葉県民の私の意見は、あくまで千葉県民的にコレクトであろう。
20分ほど歩いて小石川植物園に向かう。小石川「後楽園」にはよい思い出があるので、新たによい思い出を作ろうという健康的かつ建設的な試みだ。住宅街を抜けて少し迷いながらもたどり着く。
・・・休園だった。これだから連休明けというのはイヤなのだ。
文京区は静かな街だ。豪華な邸宅と、下町の古い家と、プチブルの住む小奇麗なマンションが混在する。歩行者はほとんどいない。看板が出ている。
「不審者は警察に通報します」
私は「は」という助詞の複雑な用法に想いを巡らせるために立ち止まる。ガードレールにもたれかかり、携帯用の灰皿を取り出し、煙草に火をつける。私は予備校講師だが、決して無法者ではない。それにしてもこの「は」とは何なのか?
また20分ほど歩いて赤い門で有名な某有名国立大学に潜入し、「学食」のメニューを詳しくチェックする。味噌汁が20円でトン汁は50円だ。これを差異化と呼ぶべきか不当な差別と呼ぶべきかは非常に難しい問題だ。ショーウインドウを前に思考を深めるのには無理があるように思われたので、図書館に向かう。部外者は入れないという看板がある。私はここでもまた新たな思考するべき課題を与えられたことになる。
三四郎池のほとりで、気の早い黄ショウブを眺めながら思考する。味噌汁と同時にトン汁を注文することは可能なのだろうか?? スケッチをする女子学生が私を不審な目で見ている。
とりあえず通報されなかったようなので、明日から授業ができる。こうして私の連休は終わるのだ。
追記:「受験アドバイスはココ!」の「その他の疑問点」を(やっと)アップしました。これで初心者は卒業だ(ろう)! |
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