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見切りをつける 8月28日
  5時半になる前に起きてしまう。3時半から「前置詞に関係代名詞をつなげてto 不定詞という表現をどう説明するか」という夢をみていて、30分おきに目覚めていたのだ。
  半袖ではちょっと寒いが、買ったばかりのオレンジのTシャツで家を出る。最後のタームであるにせよ、「初日」の一部であることは否定できない。受講生に、「受験生」になってもらう季節は秋なんだ。

  酒井順子さんの「負け犬の遠吠え」が何かの文学賞(知らん)を取ったそうだ。僕は文庫になってからこの本を買うつもりだが、宣伝はチェックしていたのだ。30歳を過ぎた女性の負け犬像とは何か?
1、30を過ぎていて
2、未婚であり、
3、もちろん子どもがいない
ことであったと思う(何しろ読んでいないから曖昧だ)。「それ、ズバリ言っちゃまずいだろ」ということをズバズバ書くエッセイストなので注目している。ちなみに本人自身が「負け犬の定義」に当てはまるようだ。だから面白い。

  城南モードで来ていたので、1限から不機嫌。何しろ生徒の2割が遅刻である(城南では遅刻入室は厳禁である)。生徒の2割がテキストに触った痕跡すらない。授業前に「頻パタのテキストください」とか受付で生徒が言っている声が聞こえていた。夏休みも残り4日、講習も残り2日で「テキストください」である。脳が入っていないのであろう。
  もう生徒を叱らない。確実に言えることは、すでに負け犬は決まっているということだ(勝ち組はまだ決まっていないのがミソ)。秋の始まりの受験負け犬の要素は3つだ。
1、予習していない
2、授業にすら遅刻する
3、単語を覚えていない

  もう救い上げる方法はない。見切りをつける。まず、合格が見込める生徒のために。次に、合否ギリギリの生徒のために。最後に、万が一の逆転に向けて頑張る生徒のために。それ以外は見捨てる。叱るだけの愛情も持てない。
  奇麗事じゃない。切って捨てる勇気がなければ、これら3種類の生徒に失礼じゃないか?
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