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体調も予習も充分で、ミッキーマウスのシャツで横浜に向かう。通勤電車で眠らなかったのは久しぶりだ。自分の中で空気が盛り上がっている。
生徒様たちは2学期のスタートで落ちつかない雰囲気だった。もちろん僕も落ち着きがない。舌のすべりがちょっと悪い。得意の超アップテンポ授業に持ち込もうとするが、5コマやってもそううまくいかない。まあこれはいつものことで気にならない。城南の場合はクラス編成テストで「ガラガラポン(=最初から全ての構築のやり直しをすること)」になるから。
講師室の美しいお姉さんも、A野チューター(美しすぎて表現できないほどだ)も髪型が変わっている。女性は季節感を大切にする生き物なんだ。そしてそれは素敵なことだ。僕もちょっとだけ人相が変わっている。まだ蒸し暑いけど、確実に秋がスタート。始まったんだなあ、今年の秋も。
夕方に軽い食事をするために横浜駅地下街へ。いつものように書店に立ち寄る。うん、やっぱり発売されてたか、ハリポタ・・・じゃなくて「アフターダーク」。村上春樹の2年ぶりの新作長編。本当は明日が発売日だがフライングだ。迷わず購入。待ちきれず食事をしながら2ページ読む。
春樹はかなり寡作(=作品数が少ないこと)な作家なので、新作が待ちきれない。ゆっくり味わいところだが、我慢ができない。帰りの電車の中で堪能し、自宅でビールを飲みながら熟読する。もっと長ければいいのに。終わりが来なければいいのに。
汗が止まらない。ついにウイスキーを2ヶ月ぶりに解禁する。ゆっくり歩け、たくさん水を飲め。春樹の初期にあったセリフの再演だ。たくさん水なんか飲んでられないよ、ゆっくりなんか歩けないよと僕は無言で応える。
秋の風。大汗をかきながら、愛する作家を持てる幸せを思う。 |
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