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4限は頻出パターンゼミ。ふだんの本科では教えさせていただいていない生徒様をお預
かり申し上げ立て奉る授業だ。今日の項目は会話文。
会話文問題の解法の基礎は同形反復の省略の発見である。しょせんは入試英語(悪口で
はなく、設問を介在させる試験というシステムの英語)なので、キッチリ理屈で考えてい
けば得点できる問題が多い。
しかし残念なことに、生徒様はそう考えられない。典型的なのは
「否定疑問文の答えでYESとあったらそれはイイエの意味」
という奴である。ま、こういうのを教えている講師や参考書が上手だとも言えるがね、と
皮肉一発!
それはともかく、こういう問題があった。
A:Can you tell me where the bus to Nara leaves from?
B:( )
選択肢は4つだったが紙面の都合で1つに絞ると
I'm afraid not.
である(絞れれば簡単な問題であるのは認めるしかない)。
さて、なぜこれが正解になるのか? 基準は2つある。
1、I'm afraidの意味がわかるか
2、notの箇所に何の省略があるか
1は説明した。それは知識であり、言い換えれば覚えればそれで終わりだから。
2は生徒様を指名した。省略は
I'm afraid I can not ( )〜.
であると説明した後のことだ。彼は即座に「わかりません」と答えた。
僕はそんな返答で釈放するほど甘くはない。思考を放棄する人間は暗記も逃避すると知っ
ている。
「助動詞の後ろだから、動詞を答えろ。」
生徒様は沈黙。
「じゃあ上の文の動詞を全部言ってくれ。2つだ」
生徒様は答える。
「tellとme」
僕は3秒ほど絶句する。立て直して、
「俺は動詞を答えろといったんだ。tellは正解だが、meは動詞じゃない」
生徒様は答え(られ)ない。
講師室に戻る。この話を他の講師にする。某英語講師が答える。
「それはまぐれでしょう」
「だってtellって言ったんですよ?」
「いや、それがマグレなんですよね、たぶん」
なるほど。僕が生徒様の学力レベルを把握できてなかったんだ・・・。
シャレやギャグにはならないと思うんですが。でもやっぱ、僕がズレてるんだろうなあ
(泣)。
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