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シチューのナゾ 5月25日
B「絶対に書いちゃダメですからねッ!!」
私「え、シチューの話だっけ?」


  6回目の授業ではじめてXクラスでキレた。FだPだQ(注:平常授業のクラス名 )だと態度で主張しながら、あまりに英作文のデキが悪かった。
  「暑さで」という日本語の英訳が the hot とは。ちょっとデキるかと思って配慮して あげた今までの私がバカだった。


「もう改名してくださいよ、Bじゃなくて・・・」
私「A野とか?」
B「Xにしましょう」
私「読者がBを楽しみにしてるんですよ」


  Dクラスに行ってみれば「他人のことを考えなくては」という日本語の英訳が think of others である。ここまでひどいと怒る気にもなれない。


B「シチューを作ったんです」
私「なんじゃそりゃ」
B「作ってみたくなったのは・・・」
私「それは日記のいいネタだなあ」


  9時20分、校舎にBから電話が来た。彼は市川第1校にいる。僕は第2校にいる。


B「もうサド系ホストクラブしかないっすよ」
私「何それ」
B「ミセスを叱るんですよ」
私「甘えた主婦をどーかつ(恫喝=しかりつけること)かあ」
B「そう、これからトレンドです」
私「投資するってことね」
B「信さん、自分がやりたいんでしょう?」
「やりてぇ・・・」


  昨日も行った飲み屋で待ち合わせることにする。昨日のBは誘ったにもかかわらずス キップで去っていったので、悪いことでもあったのであろう。すでに夕食の準備(オ ージービーフのステーキとイカソーメン)が済んでいたので帰りたかったが、私は後 輩には優しいのだ。


B「ああ、嫁がほしい・・・」
私「なんで?」
B「シチューは作ってもらうべきもんです」
私「なんで自分で作ったのよ?」
「それは書いてはいけません」

  軽く飲むつもりだったが深酒になる。

私「で、どこまでなら書いていいの?」
B「いつも順番を入れ替えて書いてますよね?」
私「そうだっけ?」
B「順番が変われば事実と異なるじゃないすか(怒)」
私「そこが文章の技術というもの、それはプレゼンの能力なのよ」

終電に間に合う。Bはだいぶ酔っている。

B「だいたいですねえ」
私「なんだ?」
B「少しはうまく書いてくださいよ?」
私「ああそうか」
B「そうですよ、出演料ください」
私「わかった、じゃあ書いておくよ」
B「出演料はくれないんですね?」
私「(無視)イロイロ手を出しすぎじゃないかと」
B「それを書くなって言ってるんだよぉぉぉ!!」
私「みんな脚色だってわかってるって、ダイジョブ」
B「俺の立場はどうなるんですかぁぁぁ(涙目)」
私「へーきへーき。読者は求めてる」
B「何をですか?」
私「俺の文章」
B「脚色しすぎだよぉぉぉ」
私「おっけーおっけー。みんな信じてない、だいじょぶ、グッジョブ!


  これでもけっこう脚色してるんだけどなあ。Bはみんなに心配されててウラヤマシ イですね(大笑)。
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