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the lost and found |
8月10日 |
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事実上の拘束時間は長いが、授業に集中できるペースでもある。
この日記を読んでくれた(奇特な)生徒様もいたのか、昼食中の質問も来な
い。非常にありがたいことだ。
3限の授業が終わって講師室に戻ったら、僕の机の上からファイルが消えて
いる。その中にはこの講習で使ったプリントと、使うプリントと、今まで配っ
たプリント内容のリストが入っている。ゼッタイに失くしてはいけない商売道
具である。
次の4限で使うプリントも入っている。ただし、生徒様に配布する分はすで
に印刷されている。とりあえずの問題はないが・・・。
まずはリーズニングだ。嘆くのではなく、発見の可能性を上げるべきだ。
僕は昼休みからその時間にかけて校舎外に出ておらず、講師室とトイレと40
2教室以外には出入りしていない。
したがって、紛失の可能性は3つある。
1、僕が自分でも予想しない場所に置き忘れた(トイレの便器の中や煙草の箱
の中にイタズラ心で隠すなど)。
2、生徒様が質問のときに間違って持ち帰った(机の上にモノを置くから帰り
際に間違えることはマレながらある)。
3、僕にうらみを持つ者の計画的な犯行(私を恨み殺そうと思っている輩は数
知れず)。
名探偵ポワロ、シャーロック・ホームズ、銭形のとっつあんもハダシで逃げ
出すほどのカンペキな推理といえよう。しかし4限が終わっても見つからない
(ダメじゃん)。講師室の事務のお姉さんに捜索願いを出す。
私「A4のクリアーファイルだ。雪舟の絵が印刷されている」
姉「せっしゅう?」
私「(わかるかな・・・)水墨画家だ」
姉「はあ・・・(なんじゃそれは)」
捜査中ということで10分待つと、Sチューターが現れる。私の雪舟を手に
している。
S「すいません!! 講師室で打ち合わせをやりまして、そのときに誰かが間
違えて持っていってしまい・・・なんとお詫びしていいか・・・」
私「まあ、見つかったのが最善ということよ。誰にでもミスはあるさ。はははは
は」
帰りのグリーン車は混雑している。帰宅しても私を待つ妻はなく、それどこ
ろか食材も乏しくなってきた。遅い夕方のスーパーは活気がないのでできるだ
け避けたいのだ。
残り物をかき集めて食事を作る(ホウボウの煮付け、出し巻き卵、キムチ納
豆、ナスの酢醤油あえ、キュウリの塩もみ、茹でトウモロコシなど)。そして
考える。
やはり、顔がいいと恨みを買うのであろうと。
今日もバカな日記であった。ちなみに、件名は「遺失物預かり所」と訳す。
昭和末期の英検にはよく出たんだけどね。 |
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