各ページのご案内はコチラ
Copyright (c) 2004
takeshi nobuhara All Rights Reserved.
|
|
|
コミュニケーション能力過少 |
9月23日 |
|
5時間睡眠で目覚めて新聞を読む。
小学生のあいだで校内暴力が激増しているという記事。
そのうち、僕が「並べ換え問題は選択肢の数字ではなく英語で書きなさい」と
注意すると生徒様が殴りかかってくるんだろうなあ。その場の空気も読めず、ア
ドバイスに耳を傾けることもできない、それじゃあ文明そのものが衰退しちゃう
よね。文明とは、伝達なんだ。
1コマ目の頻パタは異常に好調。
その場の演習でカンカンと正解を出してくる。もちろん、それほどの難問では
ないにせよ、きちんと勉強していなければこうはならない。成績が悪いからこそ
、これからの伸びが期待できるし、逆転合格のチャンスが増える。このクラスは
大事に育てなければいけない。
明日は朝から攻略センター講座である。
授業のあとで本部のエライ人から電話がかかってきて、「今週分を次週に、次
週分を今週にやってくれないか? 予習は終わっているか? そうか、ならヨロ
シク頼む」という話である。
今回の4回完成の講座進行は以下の通り。
24日10時 →1回目演習(A)
24日11時40分 →1回目解説
1日 10時 →2回目演習(B)
1日 11時40分 →2回目解説
このAとBを逆にやってくれと言うのである。
この事情は企業秘密なのでここには書けない。生徒様からすれば、どうせ当日
演習だから何も問題はない。しかし、講師(僕)はそうもいかない。わかります
か?
「講師はA→Bの順番でやるために準備をしている」
先のエライ人の発言に戻ろう。
「予習は終わっているか?」
解説が2回あるなら、2回分の準備ができているから1回目の教壇に自信を持
って立てるのだ。1回目の授業は、2回目のそれから逆算する。それがプロの仕
事だ。次の授業があるから今日の授業をガンバル。授業というのは1回1回の積
み上げではなく、連続性の中で積み上げる戦略の伝達なのだ。僕は個人的に、こ
れを合格逆算主義と呼んでいる。
僕はA→Bで用意をしておいた。
この電話を頂いたのは授業が始まる12時間前だ。だから僕には「そんなこと
は今さらできない」と断る権利があった。でも断れなかった。「予習は終わって
いるか?」と聞かれたからだ。とにかく、その1回の解説ができる状況にあれば
、それで授業が成立したと考える程度の予備校の指示だからだ。そして僕はその
雇用者の1人にすぎない。
ここできちんと提言しておく。
全ての予備校は継続して教えることを前提とした準備をするべきだし、それだ
けの準備を講師に要求するべきだ。そして、それだけの準備を講師にさせる準備
を予備校はするべきだ。
だって、そうじゃないですか?
生徒様の皆さん。1回の授業が連続して「まあまあ良かった」という感想にな
るよりも、2回セットの授業で「なかなか良かった」のほうが実力向上に役立つ
と思いませんか?
開講3日前にテキストが送られてくる城南もそうだけど、「授業の1回性は連
続性」という基本的なパラドックスの視点が欠けているのが今の予備校業界なん
じゃないか。ま、ドンキホーテたけしの一意見ですけどね。
だからこれから(もう日付が変わったけど)B→Aに切り替える準備、つまり
予習のやり直しをすることになる。まあ、どの職業についていてもこういう不条
理な要求はあると思うけど、俺たちは時給で雇われてるんだからなあ・・・とグ
チの多い日記ですいません。
ところで、件名の意味はわかりましたか?
追記:英語エッセイ文法編「否定をめぐる冒険1」をアップしました。
|
|