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ことばの探索(探し求めること) 11月14日
  旅行のおかげで(せいで)すっかり朝型になってしまった。
  昨夜はストーブを出した。ソファに腰かけて「おおぬくいのぅ・・・」とワイ ンを飲みながら読書をしていたら、1本近く飲んでしまった。

  少しは二日酔いになるかと思えば、キッチリ7時間睡眠で7時半に起床。
  職業上は「やや夜型」じゃないと困るんだけど、やはり早起きはいいものだ。


  4連休のあとなので完全に気力が戻っている。
  今日の城南の予習の再チェックをすませ、英作文の採点をして、市進の定例試 験(ムダに長文が長いような気がしたが・・・)を解き終わってもまだ10時前 だ。

  英語エッセイの作業に入る。
  完成したものはカンタンなものばかりではあるが、そこにたどりつくために仕 入れる情報量は非常に多い。辞書もネットも過去問も調べ上げるから、副作用と して英語の能力が磨ける。
  たくさんの情報を取捨選択するから、脳の稼働率も良くなる。しかし今日こま ったのは以下のことわざ。


A burnt child dreads the fire.
「一度やけどした子は火を怖がる」

  この和訳が辞書などによると「あつものに懲りてなますを吹く」となっている のだ。

あつもの=漢文の語句でスープのこと
なます=おせち料理にある大根とニンジンの酢の物

であるから、

「熱いものでやけどをした子ども(でなくてもいいが)が、『熱いものをフーフ ーして食べろ』という人生訓を必要のない場合に用いること(の愚かさ)」

くらいの意味であろう。
  しかし前出の英語は、どう考えても「何かに懲りるとトラウマタイズされてし まう」くらいの意味であろう。

  ことわざを翻訳するのは「仮に別の言語で言ってみれば」くらいにならざるを えないから、しょうがないのかもしれない。
  それに、言葉自体が時代の流れで曲解されたり別の意味になったりするのも珍 しいことではない。困ったね、こりゃ。


  お昼前に冷蔵庫を点検したら「しょうが」を切らしていることに気がつく。
  今夜はタイを煮物にするつもりだから、これは困る。即座に買い物に出る。買 いだめの効く泡の出る物体なども一緒に買ってくる。さすがに「しょうがだけ買 うために外出する」のでは時間に対する労働効率が悪いからなあ。

  城南へ。
  IMクラスでは「じゃ、この疑問副詞ってのがわからん人は遠慮なく質問に来 てください」と言ってみた。設問は how to put it の意味を問うものだ。
  結果、質問に来たのは2人。びみょー(-_-)
  カンタンに言えば以下の通り。

疑問副詞→ where / why / when / how
疑問名詞→ what / who / which

  この how to put it をどう理解するかを試した設問は02年度早稲田大学政経 学部の3で出題されている。意味理解もなく「 to put it simply =単純に言えば 」なんていうパー暗記をする学生が解けないように作られているのだ。生徒様は 研究してみてください。


  CPクラスの英作文。

>表現の深みが充分でないきらいがある

  この「きらいがある」が難しい。僕は sometimes を使う方法と tend to do を使う 方法を提示してみた。
  授業後に質問が来る。

「あの・・・。きらいがあるってのが意味がわからなかったんです・・・」
「あー、そうかあ(深いタメイキ)」
「(提出したのは)ヘンな英語になっちゃって・・・」
「そりゃしょうがないよ。日本語で意味がわからなければ、英語に訳すことは原 理的に無理だから」

  しょうがないので広辞苑で「嫌い」を引いてみる。
  すると「傾向。懸念」とある。なーるほど。こうしてみれば、 tend to do とい う正解は実に納得ができるものだった。自画自賛で申し訳ないけど。


  帰宅しながら、よくよく考える。
  そうだ、やっぱり日本語力を鍛えないと英語力はつかないよな。寒くなってき ましたね。


追記:英語エッセイその他編「ことわざ研究その4」をアップしました。
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