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仕事は納まったにせよ |
12月29日 |
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4日完成の講座は、けっこう速く過ぎていく。
まずは2年生。
かなり意図的に説明と導入を丁寧にやってみた。チラチラと1年後を見せなが
ら、当たり前の基本をしつこく叩き込んだつもり。ゆとり教育第2世代であり、
転換期を迎えつつある僕の授業スタイルの実験になったような気がする。
「予備校に通うのが遅すぎる(が、けっこう中堅大学は合格できる)」時代に
なっている。今の時期から通う生徒様は少なくても、宝の山かもしれないと思い
ながら進める。正直なところ、手ごたえはつかめない。僕がつかめていないのは
生徒様の現状ではなく、僕自身のそれなのかもしれない。
質問が来る。
僕の授業を受講したことがないDクラスの♀。しかも講習テキストの質問。な
んで今の自分が習っている講師に質問しないんだろう?
そう言ってみたら、
「今日復習しててわからなかったから」
まったく、いいかげんにしてほしい。他の講師が授業で扱わなかったテキストの
内容の質問を、俺が受けなきゃならないのか? 明日の朝、担当の講師に質問す
るという選択肢はないのか? その程度の常識もないのか?
まあ、ないのか。
肥大化した自我も捨てられない17歳なんだから。
これももちろん職務の一つであることは否定できず、丁寧に応対する。しかし
、彼女の担当講師と考え方が食い違っている部分があると失礼になるので、ある
程度だけ答えたところで引き上げてもらう。
☆ちょっと読者の生徒様に☆
もし僕が授業で扱ったテキストに関して質問があれば、それは絶対に他の講師
の先生に質問しないでください。それはその先生に対してあまりに失礼です。も
っと言うと、侮辱に他なりません。僕に質問するチャンスが1ヶ月くらいないと
という特殊な事情があれば例外もあるだろうけど。
ほんとうに、僕が今日彼女から受け取った質問は耐え難いほどの屈辱だったん
です。
3年生のクラス。
8日完成の講座の最初の4日間の担当。ここ5年ほど「8日間のうち5日」を
担当していたので、今日で仕事納めになるのがヘンな感じがする。
Dクラスですら、明確に勝ち組とその他が分かれている。
授業からエッセンスを受け取ってそれを自分の勉強に活かす生徒様、ただ単純
に授業を受けてきた生徒様。
演習授業をやってみると、明確に前者と後者の線引きができる。
後者は下らない選択肢に意味すらなく引っかかり、改善策を与えたところで実
行することすらないのだろう。
「長文空欄補充のヒントは空欄の後ろ、前から見るとヒッカケあり」
通年授業で10回くらい繰り返してきた、こんな基礎解法すら身についてない。
今さら後者を救うのは難しい。弱点を指摘されることなく、注意されることも
なく、無邪気な全能感を17歳にもなって捨てられなかった生徒様たち。捨てさ
せなかった大人たち。僕は言う、
「だからさ、あんたらは俺のアドバイスを聞いて感心だか感動だかして、それを
自分のものにする努力をしなかったんだ。ただ感心して終わり。そこから何かを
得ようとすることはなかったんだ」
もっと激しいことを言いたかった。
でももちろんやめておく。「感動」の最終回を迎えられさえすればそれで満足
な生徒様が半分以上なんだから。
かなりのムカッパラだったので、授業は毒舌の連発。
基本的に気分のムラが授業に反映されないタイプなんだけど、今日ばっかりは
ガマンが効かなかった。ちゃんと勉強している、ごく少数の生徒様には申し訳な
かった。
しかし、昨日と違って舌のスベリはよく、内容そのものは自分なりに充実した
と思う。授業の予行演習を15分くらいやっておいたからなあ。2回続けてミス
ることはできない。
授業後は恒例、BBQ数学講師Cと寿司で打ち上げ。
今年もここまでこれたことに乾杯する。授業に穴を開けず、とにかくたくさん
の講座を担当させてもらって、楽しく寿司を食べられることにも乾杯する。
ふう。やっと休みだ。 |
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