予備校講師でわるかったな!





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ゆるりと湿気た休日 4月13日
  それにしても天気が悪い。
  晴れないと困る。我が人生の最大関心事の布団干しができない。それどころか 洗濯物も室内干しでは乾かない。しゃーないので早くも室内乾燥機を稼動させた のが休日のスタート。なんか明るい人生だなオイ。


  最近は予習ばっかりだったので今日はのんびりすることに決めた。
  エッセイに人様のHPの話でも書こうかと思ってPCに向かって、「お気に入 り」登録の整理。

  毎日観ているページは10件くらい。
  そのうち個人サイトは3件だけで、残りは全て著名人のもの。みなさん忙しい だろうに、ケッコウな頻度で更新がある。昨日も書いたように、忙しい人こそ一 見ムダなことをやるんだろうか。


  忙しくない予備校講師の僕は読書。
  『少年A矯正2500日全記録』を読了。
  良書。1997年の神戸連続児童殺傷事件の犯人、少年A=酒鬼薔薇聖斗の記録で ある。
  どのようにして矯正が行われたのか、どのような生い立ちからその人格が育っ たのか、本当に矯正されて少年Aは社会に出たのかを論じている。そういう意味 では「矯正全記録」というより、少年Aそのものについて書かれた本と言えるか もしれない。

  詳しくは後日のエッセイに譲るとして、良かったところの1つは少年犯罪者の 矯正がいかにして行われているかという部分である。
  普通に考えると「軍隊だか刑務所だかみたいなところにブチこんで、反省文で も書かせて適当に釈放する」みたいなイメージがあるが(あるよね)、そんなこ とはない。少年Aという特殊な事例であったにせよ、日本という国のシステムは ここまで精密に作られている(作られようとしている)ということが理解できた 。
  それにしても、こういう本を書くのって勇気と力が必要だろうなあ。


  昼食やらプールやらをすませて遅い午後から外出。
  たまには映画でも観るか。『歓びを歌にのせて』。スウェーデン映画なんて初 めてだ。

  結論から書けば、感動。非常にいい映画だ。
  落ちぶれた指揮者がなぜか田舎の村に行って、教会の聖歌隊を率いる・・・と いうアクションもサスペンスも恋愛もないという地味の局地のような作品。舞台 もほとんど教会とその周辺だけで、美男も美女も出てこない。

  しかしそれでいて、それぞれの村人がかかえる心の病が丁寧に描かれる。夫の DVに悩む夫婦や、彼氏がコロコロ変わる尻軽娘くらいはいいとして、「性的倒 錯を抱える牧師」なんて人まで出てくるのは逆に笑えるくらい。
  演技がどうとかというのは例によってよくわからなかったけど、「人って救わ れない生き物なんだなあ」と痛感させられる。そして感動のラストシーン。

  こんなことってありえないよな、と思いながらも「ひょっとしてあったらいい な」という心の機微を突いてくる。でも、こういう映画って絶対ヒットしないよ な。するわけない。DVDになって(万が一)それに出会ったら観てください。 損はしないと思う。


  約束の時間まで間があるので時間つぶし。
  書店は定番としても、デパートの食器売り場で「密封に近くなるタッパ」なん てものを見物するのは休日の一つの楽しみ方なのか(楽しいのか?)

  千葉県某所で以前の同僚と飲む。
  けっこう酔って帰宅。また雨が降りかけている。晴れた空気を、乾いた空気を、早 く吸い込みたい。
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