予備校講師でわるかったな!





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おこっておくれ 4月15日
  土曜日が1週間の中でイチバン忙しいことになる。
  4コマということは拘束時間が6時間5分。前後があるので実質は7時間弱に なる。これじゃあサラリーマンみたいだけどしょうがない。

  いつも通りの睡眠を取って起きて朝ごはんを食べたら出勤時間が見えてくる。
  これじゃあ日記に書くことがないじゃないか。だからと言って、日常の日記が イベントにあふれているわけじゃないんだけど。


  何かネタは落ちていないかと注意しながら出勤する。
  こういうときはうざい系ギャルなどを発見して「お前らアホか」と叱りつける のがいつものパターンなのだが(心の中で、だけど)、そういうモノも見当たら ない。
  ならば高いわりにたいして旨くないリトルマー×イドというパン屋さんでも叱 りつけたいところだが、いたって普通。困るよなあ。今日の日記のネタはどうし ようか。

  そうだ。
  ならば生徒様を叱りつければネタになるな。しかし、どうしてここまで叱りつ ける話を書きたがるんだろうか、おれ。アタマがおかしいのかもしれない。


  Cクラス。
  今年はCクラスを3回担当している。つまり再放送が2回。けっこう飽きる。

「おっ、ここは難しいね」
「あっ、なんてこった、ここに言い換えがあったとは!」

などと新鮮な発見をしたような顔をしなければいけないのがツライ。そういうこ とを意識し始めると、芝居がドンドン授業くさく、じゃないや授業がどんどん芝 居くさくなってくる。しかも、生徒様はみんな真面目である。叱りたいのに、つ まんねーな(;一_一)


  土曜日に4コマをやる講師は僕だけ。
  2コマ終えて戻ってくると他の講師がいらっしゃる。俺だけ先に2コマもやっ てきたんだから「お疲れ様でした」くらいのアイサツがあるかと思ったら「こん にちは」とすら言わない講師もいやがる。

「おい、お前アイサツもできないのか?」

  講師室の空気が凍る。
  スタッフやカンフェリーが僕のほうをうかがっている(面談は中断される)。

「お前だよ、そこのお前だよ、おいこのボケナス」

と僕は詰め寄る。


  なーんていう「たけしブチキレするの図」を妄想するが、さすがに実現はでき ない(-_-;)

  ついでに書いておくと、アイサツのできない予備校講師は短命に終わる例が多 い。
  もちろん例外もあるが、そういう手合い(てあい=人を指す代名詞だが、悪い 意味で使うことが多い)は人気がない・出ないことが多いのだ。これはなぜかと いうと、コミュニケーション能力が低いということである。つまり教える内容を 持っていてもプレゼンする=生徒に示す能力が低いわけだ。
  あくまで僕の周りだけで判断すれば人気のある講師はみんなアイサツが上手だ 。正確に言うと、目を合わせるのが上手ということ。

  ここまで読んだあなたが生徒様であるとすれば、「あー、あの先生って黒板に 向かってしゃべってるよな」という講師がアタマに浮かぶのではないだろうか。
  そして、あなたはその講師があまり好きではないでしょう?


 Lクラスも微増。
  うーむ、しぶい。予備校に通いだす時期の遅れが毎年ひどくなってくる。しか も生徒様はみんな真面目だ。叱りつけることができないじゃないか。しかし本当 に今日はネタがないなあ。

  質問は授業前に1人だけ。
  ほとんど誰とも話さなかった。帰りの電車で元教え子の美人OLに会うなどの ハプニングも起こらず(起こったことないけど)、たんたんと帰宅。
  さすがに玄関まで来たときは、

「ここで何かが起こるのか。美女が『待ってた・・・』とかそういう奴か。今宵 は日記を書く余裕がないかもしれぬ」

と妄想するが、やはり何も起こらぬ。
  今日という日は「ナッシングな土曜日」と名づけるしかない。しかし、英語の 先生が「ナッシングな」なんて文法メチャクチャなことを書いてていいのかッ!
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