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スローライフ |
5月14日 |
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9時半起床。
まだ雨が降っている。なんか最近はツユみたいでウツですな。日曜は外出した
くないから、せめて晴れてくれないかな。
将棋をTVで観ながら読書。
『スローライフ』筑紫哲也を読了。
くだらない本である。金返せレベルの愚書である。こんな本は即座にブックオ
フに行って売り飛ばしたい(新刊ほど買い取り値段が高いとか)が、我が地元に
はないので我慢。
スローライフ、つまり「ゆったりした生活」を語っている。
スローフードという言葉はイタリアが発祥の地だ、などと細かい知識はジャー
ナリストとしての筑紫氏の意地を見せているとは言える。しかし、全15章の本書
には一貫した主張がない。論理構築もなければ、文章に華もない。論拠があいま
いで、とってつけた具体性が列挙されるのみ。典型的な口述筆記(話した内容を
ライターが書き上げること)のニオイがプンプンする。
こんな本は筑紫氏が著者でなければ誰も買わない。もともとこの男は偽善者く
さいと思っていたが(ジャーナリストとしての有用性はあるのだろう)、ここま
でバカで下賎な本を書くほどとは思わなかった。
ただ一つだけ面白かったのは以下の部分。
>(TVの世界では)ひとりの音声が中継(なかつぎ)なしに続くと、それと付
き合う視聴者の忍耐には限界があり、民放ではだいたい三十秒がその目安とされ
ている。それ以上は、チャンネルを他に回されてしまうおそれがある、というの
である。
これは事実だろう。
たぶんそうじゃないかと思っていたから、氏のような立場ある人間の肉声を聞
けた(読めた)のは良かった。
しかしこの引用を読めばわかるように、文章が口語体である。口語体が悪いと
いうことではなく、口述筆記であることが明白である。氏ほどの知的階級がこん
な文章を書くはずがない。ロクに時間をかけずに「執筆」された愚書であること
が確認できるわけだ。
お昼になったので外出。
いつものように書店→スーパーをこなして一回帰宅し、昼食を取りに出る。日
曜に外食すると不愉快なことが確実だけど、いつまでも家で自炊してても主婦み
たいだし、気分も腐る。幸いなことに、少しだけ陽が出てきたことだし。
初めて入るイタ飯の店。イタメシって通じますか?
1時過ぎなのに混雑している。1人客は僕だけ。実に予想通り。困るなあ。カ
ウンター席に座るように命じられる。しかも椅子がスツールで座りにくい。どう
せ俺は独り者だよ、家族はいねえよ、のけ者だよ、負け犬だよ。
ランチを注文。
サラダが出るまで10分。
3分で食べ終わり、パスタが出るまで10分。
5分で食
べ終わり(可能な限りゆっくり食べた)、デザートが出るまで12分。
2分で食べ
終わり(この時点でノコノコと外食に出た自分に半ギレ)、紅茶が出るまで12分
。
1分で飲んで退店。
1時間だぜ、おい、1時間。たかが昼メシに。
一人客なんだから、サクサク出してくれてもいいじゃないか。ぬーん。だから
スローフードはイヤなんだ。ふん。
もう2時半だ。
少々だけ勉強しつつ、少々だけ『語る』を書いて、だらだらと読書。
『少女たちはなぜHを急ぐのか』を読了。
真面目に読まなければという条件つきになるが、けっこう面白い。「ヤラはた
」というのは「(セックスを)やらずに二十歳になってしまう」ことなんだそう
な。ふーん。
この本を読んで
「そうか! 少女たちはこういう理由でHを急いでいるのかッ! ユリイカ(我
発見せり)!」
と思う人はいないだろう。
しかし、まあ言ってはナニだが、僕のようなおっさん呼ばわりされかねない世
代の人が読めば、「はー。時代も変わったなあ」と思うはずだ。そうか、みんな
急いでいたんだなあ、俺はオイシイ思いしていないなぁ・・・なんて書いちゃマズイっす
。詳しくは後日にエッセイで。
夕方にTV。
珍しく事前に番組をチェックしておいたのだ。『清流伝説〜椎名誠が見つめた
命の水の流れ』である。
椎名氏がTVに出るのは、たいがいこのような自然環境関係ドキュメンタリー
のようだ。と偉そうに書いている割に、彼の画像を見たのは5年ぶりくらいかね
。
しかし椎名はほとんど登場しない。
内容も面白くない。最後のシーンでナレーターが「椎名さんは語ります」と言
って音声が流れるが、椎名の声ではないように思える。同時に出演していた野田
知佑の声に聞こえた。記憶違いのはずはないけど、確かめようがない。
それにしても、TVって観るのが難しい。画面を観てないと意味がないし、観
ていると冗長。困るよねえ。
7時半に夕食。
最近は節約生活ということで、食材を捨てることにならないように注意してい
る。鶏肉とネギで擬似焼き鳥、レタス中華炒め、ホヤの塩辛と大根オロシ(これ
は料理じゃないか)、高野豆腐とサヤインゲンの煮物など。サヤインゲンの場合
、加熱は2分くらいでOKなのよ。
ところで、今日の僕の1日はスローライフと言えるだろうか?
「ただ、なんにもしてないだけじゃん」
などと思わないように。めっ。
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