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それでも僕は旅に出る |
6月15日 |
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旅にトラブルはつきもの。
昨晩、旅の連れの1人が一時的に車椅子生活になってしまった。
ことの起こりは沖縄現地時間14日午後3時。
連れの一人である伯母Bが海岸線で転倒、頭を打ってしまった。めだった外傷
はコブ程度だが、一瞬記憶が飛んでいるので急ぎ病院へ。事故は古宇利(こうり
)島という、本島と橋でつながった「準」離島である。
母「近くの病院に運びなさい」
あのね。
旅先なんですけどね。しつこいようだけど、俺、ガイドさんじゃなくて、ただ
の旅行者なんですけどね。
しかしカーナビという文明の利器がある。
隣の屋我地(やがじ)島に病院のマークが出ている。よくわからんがとにかく
そこへ運び込む。転倒してから10分程度か。頭を打っているので何かがあったら
命取りであるから緊張する。ここの病院が普通の病院ではなかった。きわめてディープだった。あまりにディープなので以下は後日にエッセイにするつもり。
応急手当と応急検査。
とりあえず今夜はホテルに戻るしかないし(病院には入院施設がない)、戻っ
てもいいだろうとのこと。ただし車椅子。何かがあるといけないので、ホテルに
連絡を入れておく。ホテルに着いてからのドアマンの対応などはさすが。
では今朝から実況です。
6時過ぎに起床、7時から朝食。8時31分にホテルを出て、昨晩の病院まで搬
送。伯母Bの体調はとりあえず悪化していないようで、彼女は車椅子を降りている。
9時5分に病院着。
各種の検査で待つ。旅先で同じ病院に2回も行くなんて珍しいな。道も全部覚えちゃったよ。暇なので病
院のあちこちを見学。あ。これはエッセイにするって書いたか。
11時11分に病院発。
検査の結果は「異常なし」で、とりあえず千葉に帰れることになった。伯母B
の調子は悪くないが、時間的な余裕もなくなったので観光をほとんどとりやめる。
11時40分、沖縄自動車道の許田(きょだ)インター。
沖縄は3回目だが、高速に乗るのは初めて。山道を抜ける快適な道。やはり南
国だけあって、ドライバーは飛ばさない。140キロで夜の湾岸線を疾走するよう
なボケナスももちろんいない。
12時20分、那覇インターで高速を降りる。
市内へ出て、牧志(まきし)公設市場へ。国際通りと呼ばれる沖縄最大の繁華
街のそばにある。伯母Bはもちろんのこと、伯母Aはかなりの高齢で長い距離を歩けないため、とりあえず4人を国際通りで下ろす。僕は近くの駐車場を探しにいき、あとで合流することに。
しかし、繁華街の待ち合わせで難航する。
ケータイを持っているのが叔母Cだけなのだが、かけてもつながらない。ケー
タイを使う習慣がないらしく、鳴っても気がつかないのである。あちこち探しま
くってやっと合流。
市場訪問は伯母Aのたっての希望である。
市場で買った魚を2階の食堂で調理してもらって食べる。ハリセンボン(
あの、ふくらむやつです)の刺身、グルクンの唐揚げ。
特に後者が美味。パリリとした食感がグルクンの特徴というわけではないだろ
うが(唐揚げだからなあ)、新鮮なものを料理したときの、「あーうめーなー」という素朴な味わいが
ある。
食事を終えたらお買い物。
僕は何も買わないのでいいのだが、4人は全員が人生で沖縄が初めて(たぶん
最後だろう)なので、購買意欲モリモリ。荷物になるから宅配便にしようとい
う。そうかそうか。
叔母C「でね、たけしくん。クルマにある荷物もまとめて宅配便で送りたいから、とってきて」
はい、わかりました。
すごく蒸し暑いんですけど、駐車場まで徒歩5分ですけど、また合流するのに
苦労するんですけど、頑張ります、召使いですから!!
大汗かいて市場に戻ってきたら、案の定、合流に苦労。
もちろんケータイもつながらず。もーやだ。
10分ほどで発見(僕は軽い貧血を起こした)。
宅配便の手配をするまでが大騒ぎ。荷造りをしてから
「あ、あれを買い忘れた」 が2回ほど。まとめて買えや(-_-メ)
飛行機の時間が近い。
僕は一人急いで駐車場に戻り、ふたたび市場近くの国際通りで4人をタクシー
よろしくピックアップ。交通量が多いところで、死ぬ思いである。
無事に離陸→着陸。
今度は羽田空港からのリムジンバスの手配。飛行機は運行時刻に遅れが出るのが普通なためか、帰宅用バスの予約ができない。つまり着陸した時点で何時のバスに乗るか乗れるかが決まる。
伯母AとBと母の分については、バスの時間がわかっている。
問題はそれに間に合うかどうか。前述のように伯母Aは歩くスピードが遅く、伯母Bも今の状態で急がせることはできないだろう。
叔母Cは時間を調べてこなかった(リムジンバスの存在を知らなかった、まあありがちだ)ということ。
ケンメイなる読者は、以後の私の行動が予想できますね?
急ぎ到着ゲートを出て、時間を確認。
到着ゲートに戻り、4人がバス停までにかかる移動時間を計算。
まずは叔母Cにはピタリのタイミングのバスがある。移動は普通にできるので(当たり前だが、この旅においてはありがたい存在だ)、とにかく彼女をバスに載せることは確定。切符を買って手渡す。
他の3人にも、うまいタイミングでそれぞれ乗れるバスの便があることが判明。
この時点で3人が到着ゲートに現れたので、またまた急ぎ切符の購入。これがまた、リムジンバスと京急バスで券売機が違うんだよ。もぉぉぉ!
しかし無事に、4人全員をバスに載せることに成功。
はぁぁぁぁ。僕は自分のバスを確認し、切符を買って、まだ時間があることが判明したので喫煙所で一服。
うん、なんか知らんがたくさんのことがあったけど、やっぱり沖縄は良かった。
旅に出て良かった。そこには忘れずにトラブルがついてくるけれど。死ぬほど疲れたけど。グタグタだけど。でも、それでも。 |
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