予備校講師でわるかったな!





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平々凡々読書読書 10月3日
  寝坊して9時半起床。飛び石連休の真ん中。
  今日の日曜から水曜までは市進予備校の定例試験期間で授業は休み。つまりこ うなる。

日:休み
月:城南で授業
火:休み(←今日)
水:某予備校で会議
木:休み(←我が定休曜日)

  ハンパだのう。


  朝の雑用。
  ベランダのフリージアは先週あたりから芽を出してくれた。9月中旬あたりか ら水をあげて、1週間ちょっとで芽が出た。3月17日に鉢を大きくするために植 え替えをしたので、ちょっと心配していたのだ。すくすくと青い芽が出ている。 良かった。

  朝食を済ませてから読書。
  『妻のオナラ』三浦朱門を読了。
  夫婦がどうやって老いていくかを描いた真面目な随筆。著者は80歳になろうと する作家。受験生なら「第三の新人」の一人として知っているかもしれない。

  文句のない良書なので詳しくは後日のエッセイに譲る。
  このくらいのお爺さんになると、その随筆は「昔は良かった、今はなっとらん 、ワシの若い頃は〜」などと大上段に構えて「我が人生訓話」になってしまうも のだが、少なくとも本書においてはそういうところがない。気が若いというのは もちろんなのだろうが、長い人生経験を活かしてバランスのとれた文章を提供し ている。

  第3章は「夫婦が男と女でなくなる時」。
  恋愛時期を越えて結婚した夫婦。新婚当初ではなく、ともに生活するようにな りしばらくたってから相手に対するヘテロ(異質であること。本書ではそれが男 女を結びつける大切な要素としている)の気持ちを失っていく。

>それでいて、こっち(妻)は一応、身支度を整えているもので、(夫が)その 気になって、
「ちょっとおいで」
などといきなりスカートの下に手をつっこんでくる。嬉しくないことはないが、 それならもう少し、ステキな紳士になるか、逞しい野獣になってきてほしい。よ れよれのオジサンみたいな夫にスカートを脱がされても、あまり嬉しくない。

  なかなかのスケベジジイというか、すごい妄想力だよな(・_・;)

  もちろんこんな下世話な話ばかりではない
  現実に「あー、そう思うことってあるよな」という精神的・物理的事情を利用 して老いていく夫婦を描いている。金銭面を語るかと思えば、職業面を語ること もあり、男の髭剃りや女の化粧というドロくさい生活面も語る。1つの事象(本 書では結婚生活または夫婦のありかた)を論じるためにイロイロな角度からの切 り口を提供できる、これは優れた作家の欠かせない特徴である。読者が20代から 40代くらいであるのが望ましい、という感じはする。


  今日は仕事をする気なし。
  毎年のように、この時期の休みで秋のペースが確定する。2学期の残り66%を 駆け抜ける準備は整いつつある、予習的にも精神的にも。ゆえに昼飯のパスタを 済ませて紅茶を淹れて読書を続ける。


  『英語の壁』マーク・ピーターセンを読了。
  著者は明治大学教授。日本語と英語の違いを中心に論じるエッセイ集。
  日本に暮らす日本語が堪能な英米人が、日本にある「英語」がどれだけ奇妙な ものかなど、皮肉や批判ではなく困惑をこめて語っている。

  たとえば、日本の広告に使われる英語について。
  東京は青山通りの表参道近くに並ぶビル。その屋上に並ぶ大きな看板は夜にな ると非常に目立つ。スポーツ用品のアディ×スの広告。

>そこには、一人の日本人のサッカー選手の顔がデカデカと映し出され、胸の部 分には、わざわざ、
We are Japanese.
と書いてあった。コピーはただそれだけ。逆に、もし日本人がニューヨークまで 行って、夜のタイムズ・スクエアにギンギラギンと並ぶ看板の中に、一人のアメ リカ人サッカー選手の顔がデカデカと浮き上がり、その選手の胸の部分に、わざ わざ、
「私たちはアメリカ人です」
日本語で書かれているのを見かけたら、不気味な気持ちにならないの であろうか。

  お気づきのように、この部分は文中の「逆に」以前と以後が綺麗な対比で書か れている。
  もちろんここには「鏡写しのように全く逆だったらヘンでしょう? ヘンです よね?」という著者のメッセージがある。日本文学を専門にするとはいえ、来日 して20年程度でこれだけの日本語を使えるのには驚かされる。

  ほとんどのエッセイに英文が挿入されるものの、全て和訳つき。
  後半3割くらいは別にして、普通の高校生が読める程度の英語である。クリン トン元アメリカ大統領の演説、「 I misled people 」を某新聞が「国民を誤解さ せた」と和訳した誤りの理由など、受験の英語で扱う内容もたくさん出てくる。 面白さはもちろんとして、そういう意味でも高校生に立ち読みしてもらいたい。


  プールで850メートル。
  体重が久々に63キロジャストになった。かなり食べているつもりだが、これで も食が足りないのか。

  1ヶ月ぶりに実家へ。
  手土産にビールと日本酒「末廣(すえひろ)・山廃造り純米」。昨日つくった サンマの焼き物だけ作ってさしあげる。ちょうどカニが実家に届いたということ で有難く頂戴する(ラッキー)。日本酒の4合ビンはその70%くらい自分で飲む 。手土産になっていないような気もする。

  実家に帰る頻度が高くなった。
  いろいろと問題のある家庭だし、幸いなことに近いので高い頻度で帰ることが できる。例によって母親の話し相手になるのが中心という感じ。これも幸いなこ とに、人の話やグチを聞くのが好きなほうだ。特に意見とか改善策などの提言は しない。概して、女性の話に対応するのはそれがいいらしい。こういう知識なり 知恵なりが嫁取りに結びつかないのが悲しくはあるが。


  帰宅して洗濯。
  細かい雑用を済ませて日記。わりに平凡な一日。ゆったりした一日。どちらか と言えば退屈な日記。
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