予備校講師でわるかったな!





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8年間、ありがとう 11月7日
  レベル2の二日酔い。
  昨晩呑み過ぎた記憶はないんだけどなと10時前に起床。レベル2だとちょっと ダルイくらいで、生活にそれほどの支障はない。


  お昼ごろ、懸案になっていた「仕事」が進捗する。
  「進捗(しんちょく)」を辞書で調べると「物事が進みはかどること」とある 。良い意味でも悪い意味でもない。とにかく先に進んだということ。

  ぼんやりと頭が重いので家事をする。
  トイレを掃除して、アイロンをかけて、夕飯の下ごしらえをして、掃除機をか けて。1つ1つの作業を丁寧にやる。できるだけ考えない。ただの作業だと思っ てすすめる。


  嫌なニュース。
  いじめを理由に自殺を予告する文科相あての匿名の手紙が届いたそうだ。8日 までに状況が変わらないなら「11日に自殺する」などと書かれていたとか(産経 新聞社の記事を要約しました)。

  仮にイタズラでないとして、不幸なことだ。
  いじめの最もまずいことは、人格そのものが否定されてしまったように被害者 が感じること。人の属性が否定されるのはそれほど堪えない。服の趣味が悪い、 性格が悪い、教え方が下手だ、その手のことは本人の属性に過ぎず、もちろん傷 つきはするが痛手ではない。アメリカの会社では、従業員をリストラするときに 「君が不要になったのではなく、君の仕事が不要になったのだ」という表現がさ れるとも聞く。

  それに比べて、自分と世界の分化がまだ始まっていない(または途上にある) 子どもにとって、いじめは自己の否定のようにしか感じられない。
  いじめる子どもも、いじめられる子どもの人格を否定しているわけではあるま い。単純に innocence (無邪気さ)から「いじめて」しまうだけのことだ。いじ める子どもがちょっとだけ大人になれば、そんなことに意味も喜びもないと気が つくはずだが、何しろ肝心な「大人になること」が達成されていないからコトは 難しくなる。
  早く問題が解決されることを、その匿名の子どもが早く大人になることを願う 。


  などということを考えながら泳ぐ。
  2日酔いは抜けてきたような感じ。帰宅して「若のちゃんこラーメン」(とい う感じの商品名)を作って食べる。「若(ワカ)」というのは相撲の「若・貴( ワカ・タカ)」兄弟のお兄ちゃんのほうである。しかし、こんな説明を書いても 今の高校生は

「え。あの目つきの悪い、仲の悪い兄弟?」

くらいにしか思わないだろうなあ。こういうのを世代格差( generation gap )と いうのだ。お味は「まあ・・・別に・・・」というところ。


  千葉校着。
  飲んだくれ数学講師Bにピタゴラスの定理(3平方の定理)の証明方法を教え てもらって感動する。こういうやつね。

直角三角形の頂点(直角のところ)の対辺の自乗
  ↓イコール
直角の挟辺(挟んでいる2辺)の自乗の和

  頂点と挟辺(きょうへん)という言葉の選択が正しいかどうかは不明。
  それにしても、数学を言葉で説明するのって難しいな。単に僕がバカなのかも しれんが(^_^;)

僕「これって、すごい定理なんですよね?」
B「えーと、まあそうですね」
僕「こんな簡単に証明できるのに、すごい定理なんですよね?!」
B「えーと、まあそうかもです。で、そろそろ呑みに行きますか?

  すごくないのかなあ。すごい大発見だって何かで読んだんだけどなあ。


  ところで今日の「短文」で話法を扱った。
  この10年くらいの入試では絶滅寸前の項目であるが、逆にこの3年 くらいはと きどき平気な顔でチラリ出るのも事実で、しかも知らないと答えの出しようがな いところで苦労する(こっちが苦労すると生徒様は寝る)。

  先日ある講師と話していたのだが、このあたりの学習の遅れという のは取り返 しにくい。
  中学生のときに週3時間しか英語の授業を受けてこなかったから、 英語に触れ た絶対量が少ないのだ。それ自体を責めることはできるが、その生徒様を責める ことはできない。しかしそれでいて、日本は小学校英語を導入しようとしている のだから、本末転倒なんだけどな。そのへん誰か何とかしておくれ。


  千葉校去る。
  昼間の強い西風は北風にかわっていて寒いのなんの。悪酔いするといけないの でBとの呑みは断った。自作のお惣菜を4品、買い置きのお惣菜を4品で熱燗は 「備前幻純米吟醸」(イマイチ)。


  さて、書いてしまおう。

  城南予備校を、今年度限りで去ります。

  自発的に去るのではなく、解雇通告を頂きました。クビです。
  こういうことを事前発表するのはどうかと思う面もあります。しかし、このH Pは講師としての信原でありながら個人としての信原の表現場所でもあります。 だからここで敢えて、業界及び城南予備校及び僕自身(笑)の発展のために発表 します。

  8年間、ありがとう。
  失敗と敗北を糧に、僕は頑張って生きていくよ。死ぬことは解決じゃない。痛 みのあるところに、痛みを感じられるところに、次のステップへの道が開くと信 じてね。


長い追記:
1、全ての授業は普通に行われます。持てるエッセンスを惜しみなく提供し、最 後まで城南予備校異端講師としての意地を見せます。
2、日記も普通に継続します。建設的批判、城南予備校の授業の様子など、書き たいことは余さずに書き継ぎます。
3、リアル授業での解雇発表は2学期最終回。最後ならではの感動トークが嫌い な僕ですから、あっさりと行きます。ハンカチの用意は不要(*^_^*)
4、エッセイ「城南予備校の俺的実情」シリーズの連載を開始します。ただし、 全ての授業が終わるであろう1月末から公開します。
5、生徒様にとって大切なのは入試の結果です。「俺は、あの信原がいた時代の 城南に通っていたんだ」と語れるようになってください。そう言われるように僕も頑張るから。
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