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さよなら新部室 2月6日
  8時過ぎに起床。
  いい天気。来客用の布団干し。2人分なので大変だよ。昨晩の読書のネタから。


  『飛びすぎる教室』清水義範を読了。
  漫画家のサイバラのイラストとともに「小学生の勉強をやり直す」ことを目標 にしたエッセイ。『面白くても理科』から始まるシリーズの最終巻。

  本書は授業中に混じる雑談がテーマ。
  幽霊、奴隷、聖書といった、授業とはほとんど関係ないが人生には関係がある(かもしれない)ことを清水が語る。清水はきわめてウンチクの豊富な作家で、文章も非常に練れている。正確にはクセがあるのでキライという人も多いだろう。
  しかし本書は平凡。このシリーズを完結させるために自分の周辺知識を披露し たという程度か。ヒマ潰しにはいいかもしれない。また同時に、こういう可もな く不可もない本から読み手の知識が増幅されていくこともある(それは読書の重要な目的の1つである)から、イチガイにけなしているわけでもない。


  部屋掃除も一段落ということでお昼前に外出。
  竹久夢二展を千葉市美術館で観てきた。夢二と言えば美人画、日本史の教科書 に出ているところだと『黒猫』で有名だろうか。それほどたくさんの作品を観た ことはないのでチャレンジ。

  展示作品は329点。
  ずいぶんたくさんあるなあ。日本で印刷技術が発達した時期(20世紀前半)に 活躍したということで、ポスターだの本のイラストだのという作品が多い。今で いうところのイラストレーターなんでしょうかね。まあそれなりにヨロシイ絵も あるけれど、芸術作品というイメージではない。少しだけ観るならいいとして、 たくさん見せられると食傷気味ってところ。出かけて失敗とは思わないが見逃 して残念というほどではない。


  帰宅していろいろとヒマを潰せば夜。
  今夜は件名の新部室お別れ会である。「新部室」とは僕がいま住んでいるマン ションのこと。この夏には転居するので、タイミングはヘンだがお別れ会をやろ うということだ。

  「新部室」があるなら「旧部室」があるはずだ。
  旧部室とは、僕が2000年の春まで住んでいたアパートのこと。6畳・4畳半・ 3畳のキッチンという「いかにも若い独身者の一人暮らし」向けの部屋だった。 2階にある部屋に誰かが上がってくると、鉄の階段にカンカンという音が響くよ うな古い時代のアパート。
  僕は26歳から30歳になる直前までそこで暮らした。時の経過とともにダンダンと若 者ではなくなっていき、モノが増えて手狭になった。部屋は服や什器 (じゅうき)にあふれたカオス( chaos =混沌)となり、その有様が「まるで高校 の部室のようだ」ということで命名された。もちろん僕が命名したのではない。

  今のマンションに引っ越すと部屋は倍の広さになった。
  旧部室への敬意を込めて人々はそこを「新部室」と呼んだ、というわけである 。旧部室時代にはまだデジカメが普及していないから、その様子を画像で伝える ことはできない。逆に言えば、夏に転居してから「サヨナラ新部室」というエッ セイをアップするつもり。写真を撮っておかないと。


  夜8時前に来客1人目。
  約束は9時なんだが(-_-)

「え、そうだっけ? まあいいじゃないですか、くつろがせてもらいます。ああ 、こことももうお別れかあ、部室がなつかしいですねえ」

  なつかしいのは僕なんだが(-_-;)


  夜9時に2人目の来客がある予定。
  夕餉(ゆうげ=夕飯のこと)は海鮮鍋など。泥酔必至なので今のうちに日記を アップします。では受験がんばってくださいね・・・ってとってつけたような挨 拶で今日は去ります。でわでわ。

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