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表参道は説明不能 2月9日
  表参道駅で乗り換え。
  地下鉄の駅がすごい。すごい、というのは30男の使う形容詞ではないようにも 思うが、うまい形容詞が思いつかない。駅の構内がデパートみたいになっている 。よくわからないが「エチカ」と命名されているらしい。デパチカじゃなくて、 駅の地下だから「エチカ」なんだろうか。しかし駅自体が地下なんだから・・・ ぶつぶつ言いながら外に出たのはお昼前。ラフォーレ原宿(何?)の前のGAP で待ち合わせ。

  このページの旧サポーターと会食。
  昨年度までの更新費用を精算するため。画像のあるページは1枚いくらで設定 しているから、年度が終わってみてから調整するわけだ。今年の場合は僕が昼飯 をおごるということで手打ち。


  表参道は僕の苦手な地域。
  よくも悪くも千葉とは文化が違いすぎる。こういうのをオシャレというのかど うか知らないけど、歩く人々は

「あのね、ここは渋谷じゃないのよ、原宿じゃないのよ、銀座でもなければ、埼 玉県人しかいない池袋でもないし、まして千葉じゃないのよ」

というビームを発している(ように見える)。


  ギリシャ料理店
  なんだギリシャ料理というのは? 食前酒というわけでもないけれど、ウゾー という酒を1杯だけ呑む。ウイスキーと同じくらいの濃度らしく、水割りでもク ラッとする。東京西部は千葉から遠いから、朝飯を食べる暇がなかったのだ。田 舎モノはつらいっす。

  料理は、えーと、タコスじゃなくてムサカ、だったかな。
  マサカじゃないよな。ラザニアとグラタンを足して2で割ったようなもの(そんな感じ)。具 はミートソースとナス。イタリア料理みたいなもんか。よくわからん(-_-)

  本日のスープ。
  「何とかかんとか小麦」が入っていてなかなか旨い。何とかかんとかって何と かならんかと読者様は思うかもしれないけど、名前なんか覚えられないよ。


  店を出て表参道ヒルズへ。
  完成してから1年くらいなんですかね。どのヘンがどのようにヒルズなのか意 味不明。何とかかんとかというチョコレート屋さんの前に女子の行列。こんなに 行列ができるのに、なぜ僕のところには回ってこないのだろう。誰かが1人占め しているに違いない。けっ。

  あまり大きな建築物ではない。
  ご存知のように全てのフロアが1つのスロープでつながっているという不思議 な作り。それぞれの店舗はスロープのわきにくっついている(というのか?)わ けで、スロープに対して平行関係にあるのだ。つまり店舗の床は傾いているのだ ・・・というのは冗談。


  地下3階の何とかかんとかというワインショップに入る。
  旧サポーター氏はやおら財布からカードを取り出し、レジへ。何をするのかと見 ていると、カードはプリペイド方式らしく、JR東日本のスイカのようにチャー ジできるらしい。ワインショップでプリペイドカード。何のために?

  ワインショップでは試飲(ティスティング)ができるという。
  しかしいわゆる試飲ではなく、客が飲みたいワインを指定して金を払うシステ ムらしい。ここで読者は

「じゃあそのプリペイドカードで払うのか? 現金で払ってはいけないのか?」

と思うだろう。思いますよね。思えッ!


  自動販売機のようなものがある。
  それぞれの自販機には、様々なワインの瓶が8本くらい並んでいる。自販機は 全部で7つくらいか。それぞれのワインの瓶に対応するように、銘柄と産地とブ ドウの種類とお味の説明が書かれている。値段も出ている。たとえば

・シャトー・マルゴー
・フランス
・ガメイ種
・まったりとしてそれでいてフルーティー:フルボディ

みたいな感じ(注:この説明は僕が適当に書いたもので、事実とは異なる)。
  さらに不思議なのは、そのわきに値段が書いてある。20ML、50ML、90ML 、フルボトルの4種類。もちろんワインの銘柄によって値段が異なる。20MLで 言えば、最も安くて380円くらい、高いと1800円くらい(だったと思う)。

  ここでプリペイドカードが登場する。
  それぞれの客は好きなワインを選び、近くにあるワイングラスを手に取る。プ リペイドカードを冷蔵庫の上部にある差込口に挿入し、好きな量(フルボトルを のぞいて3種類)を選んでボタンを押す。するとそれぞれの瓶専用のノズルから ワインが出てくる。グラスを持って好きな席に座り、味わう。場合によっては感 想戦を行う。

「うう〜ん、タンニンの苦味がつよいが、それでいて透き通るブーケ。まるでネ ズミの小便に似たような芳香・・・」

とかやるのである(注:この感想も僕が適当に書いたもの。しかし本当に「ネズ ミの小便に似た・・・」といった比喩は使われる)。


  つまり、プリペイドカードを使った簡易ワインバーなのである。
  と、東京はすごい・・・。こんなもんがあるとはオラ知らなかっただ。自販機 でプリペイドカードを使うまでは何とかわかるが、ノズルからワインが出てくる か?

  基本的にはあくまでワインショップ。
  ワインを買うときにはティスティングが必須だが、量的な限度がある。そこで 有料にして自由に(というのか?)味わってくれという付属サービスであるらし い。

  僕が注文したのはアメリカ産のビノノワール種『トム・ジョーンズ』(だった かな)50ML840円。
  感想としては量が少ない。グビっといったら1口である。それでは間が持たな いから、もったいをつけてブーケ(香り)を味わうフリをする。昼間なので他に 客はほとんどいない。僕は昼から高度資本主義の権化というか行き詰まりみたい な空間でワインをかっくらっているのである。

  旧サポーターは「今日の日記はうまく書けるかね?」と訊ねてくる。
  もちろんその自信はない。こうして書き終えて、この不思議な空間をキッチリ 描写することが自分にはできないと知って失望する。それにしても、すごかった な。表参道はこわいよ(・_・;)

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