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読書と食事が大切な独り暮らし 3月5日
  7時起床。
  33連休も最終日ということで有意義に過ごしたい。なんてことはない。割合で 言えば3%弱の一日であるのは今日も2月1日も同じこと。受験勉強と同じこと で、記憶管理という問題を除けば、どの1日も同じ価値を持つ。

  8時過ぎから予習。
  最初の3週間分の半分が終わった。テキスト改訂で1年間の流れが変更になる から、例年よりは時間をかけて進めている。

  10時過ぎに整骨院へ。
  その足で銀行へ。振込みの用事があったが、月曜日のせいなのか混雑している 。法改正だか何かで「1回の振込み限度額」が10万円になったとか。今日の僕の 振込み額はそれを超えているので窓口利用になるのだろうか。様子をうかがうと 「窓口は50分待ち」との掲示あり。ディズニーリゾートか、ここは。ヒマだからと 言って時間を浪費する趣味はないので店を去る。


  1回目の昼食はランチ寿司のテイクアウト。
  いつものようにそこそこにまずくて安いので満足。軽く読書。

  『ブスのくせに! 最終決定版』姫野カオルコを読了。
  ひどいタイトルだなと苦笑させられて購入。当然のように毒舌系お笑いエッセ イ。

  男女の外見について、異性はどういう感じ方をしているかを独断と偏見で描い ている。
  日本を代表する左脳美人は長澤まさみ・楠田枝里子・森口博子・沢口靖子だと か、テニスのマルチナ・ナブラチロワが弱みを見せたときに下腹部が熱くなるほ ど欲情して押し倒して唇をふさぎたくなったとか、芸能人はデビューが決まると まずは歯の矯正を始めるとか、男はサイズを常に気にしているとか、広島県限定 のいい男の条件は「やさしさ0、男っぽさ10、おもしろさ0」とか(例:矢沢永 吉)、およそ常識というものは通じない断言っぷりが気持ちよい。

  かなりクセがあるので万人に向くとはとても思えない。
  しかし最終章「『美人じゃないけどかわいい』の隆盛」や「おっぱいに驚く男 」などに見られる洞察力(?)は一読の価値くらいはあるかも。真面目に読まな いと面白い好エッセイだろう。ちゃんと立ち読みして、自分にあうかどうかチェ ックしてから購入してくださいね。


  早い午後からエッセイ書き。
  2時間近く踏ん張る。まずまず書ける。読者が面白いと思うかどうかはともか く、書いている僕は面白い。外は曇り空。午後から暴風雨と聞いている通りに、 風が強くなってくる。

  2回目の昼食はカレーライス。
  食後にアップルティーなどというワイセツなものを飲む。やるべきことはない ので音楽をかけながら読書を続ける。音楽はバッハの『フーガの技法』。楽器は オルガンなので宗教音楽みたいだ。雨の到来を待つ空に似合うような。


  『せつない時間』藤堂志津子を一気に読了。
  短編恋愛小説集。名前も知らない作家だけど、直木賞を取っているんだから少 しは面白いのかもしれんなと読んでみた。10編の小説中、恋愛と直接関係がなさ そうなのが1つ。別れる別れないという話が8つくらい。と、こういう書き方を すれば賢明なる読者様は僕の感想が予想できるだろう。

  ナンですか、これは?
  デビュー前の習作集ですか、これは?
  文学は死んだんですか?

  ただ単純にダラダラと男女のもつれの物語が並んでいるだけ。
  たしかに、それぞれの登場人物がそれぞれの苦労なり歓喜なりに満ちた生活を 物語ってくれるわけだが、その物語の中に隠された薄暗いむにゅむにゅしたもの が全く見えてこない。書きたいことがあって物語のかたちで提示したのではなく 、物語という器を先に作って、もっともらしい内容を適当にでっち上げたんじゃ ないか、という感じ。

  ボロクソに書いてしまったが、あるいは僕と直木賞作家というのは相性が悪い のかもしれない。
  物語というかストーリーテリングを楽しんで読むという読書の契機というもの もあるし、それが読書の大きな楽しみだとする人も多いのだろうけど、どんなに 綺麗な器によそっても、マズイ料理はまずいんだよッ! というのが僕の個人的 な意見。それとも、このくらいの器だけの小説で満足する人が普通で、小説ごと きに「むにゅむにゅしたもの」を探そうとする僕が異常なのだろうか。

  ところで、これは以前にも何回か書いたと思うが、実に最近の小説はセックス シーンが頻繁に現れすぎではないか。
  僕の日記の食事詳細と同じくらいの頻度でサラサラと描かれすぎるような気が する。わかりやすく言えば、最近の恋愛小説はセックスしてばっかりなのである 。セックスそのものを描くことが悪いわけではないし、もちろん恋愛小説には必 要な要素であるとは思うが、「まあとりあえずこのへんでエッチ話でも入れとく か」みたいな安易な扱いが多い。わかりにくくいうと、セックスの話を入れるこ とで小説的な深みが全く生まれてこないのに、ただ単純にやってるだけなのだ。 ただヤルだけなら書くな。

  よし。
  この程度の小説でいいなら、俺が書いても同じだ。場合によっては俺のほうが うまいかもしれない。ちょっと書いてみるか。


>さやかは焦っていた。
  もう、この人を捕まえないと。それは確かに、恋人の利樹(としき)の趣味は 気になる。カーマニアでカメラマニア。ふつー、ありえない。でも、そんなこと 言ってられないの。わたしも35歳、負け犬とすら呼ばれない季節も近づいている 。全国民が「跡取り問題の前に、さーやの結婚が決まらないとちょっとマズイよ な」っていう雰囲気になってるし。


  これ、まずいな(-_-;)
  冗談はともかく(最後の1行を泣きながら削除した、残念だ)話を感想文に戻すと、真面目に最近の小説はこんなレベルのも のが多いんじゃないかと心配なのだ。藤堂さんのファンの皆さん、ごめんね。


  夕飯。
  今日のメインはすき焼き風煮こみ。簡単にレシピ。

・すき焼きの材料(牛肉、白滝、豆腐、卵、しめじ、ネギ、玉ネギ、春菊など適 当でよい)を揃える
・すき焼きのタレを薄めて(従来よりも薄めに!)煮えにくい素材から投入
・最後に割りほぐした卵をかけて、火を止めて放置

  ポイントは安い牛肉(細切れ)などでも美味しくできること。
  家計の対策に有効。すき焼きということで気合を入れて1枚肉を買おうとする と、豪華(高価)になりすぎる。鍋の設置や後片付けや換気も大変で、匂い消し のファブ×ーズなども必要になる。
  そもそも、すき焼きは前半が楽しくて後半がしつこくなりがちな料理である。 それならむしろ、最初から「すき焼き風煮物」にしておいたほうがいい。ご飯が 進むから大食漢の家族がいてもいいし、もちろん酒飲みも喜ぶ。
  しかしだからといってオージービーフでは味が貧弱になる。やはり最低レベル でもいいから和牛で、切り落としや細切れを利用するべし。卵とじにするから、 それなりの味に仕上がるのも主婦には大切なポイントだ。


  ついに明日から授業が開幕する。
  今は暴風雨が窓に吹き付けている。これこそ、風雲急 を告げる?!

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