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平凡、されど休息 |
5月4日 |
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9時起床。
松坂投手から硬球を手渡され、「うわー、なんて重いんだ。あんた、こんなタ
マで150キロとか投げるんか。じゃあ、今度から打たれても許してやる」と言って
硬球を投げ返したところで目が覚めた。夢の中でエバるな、俺。
10時間近く寝てしまった。
昨夜はいつもより少ない酒量で呑めなくなって寝てしまった。でも、目覚めて
みると体調が良い。なんでだろうと思いながら昨日の日記を読む。あれあれ、「
ままかり」の記述にちょっとしたミスが。
「ご飯を刈る」ではなかった。
「まま」はマンマ、つまり稲や米ではなくてご飯のことだから、「ご飯を借り
に行く」が正しい由来のはずだ。失礼した。この手の記述ミスは思い違いの一種
ということで訂正しない方針。
ところで「隣の家に××(食べ物)を借りに行く」という表現は、どのくらい
の世代まで通じるのだろう?
僕の歳だと、少なくとも自分がそういうことをした記憶はない。他人が借りて
いる様子を観たのは、マンガの『サザエさん』だ。正確にはアニメのほうかもし
れない。たぶん、昭和40年代あたりまではそういう風習があったのではないか。
米とかしょう油とか、そういうものを借りても問題がなかったのだ。
今の時代にそういうことができるか?
僕が住んでいるマンションの隣室には若い夫婦がいることは前にも書いた。
「もしもーし、となりの信原です。あの、ちょっとミソ貸してくれませんか?」
警察か保健所に通報されるだろう。若い人は実験しないこと。しないと思うが
。
とてもいい天気だ。
朝食を済ませてから軽くキッチンの掃除。引越しが近いのでピカピカにはしな
い。あくまで不潔感がない程度まで。と書いたけど、女子が玄関から入ってきて
のぞかれたらちょっとイヤかも、というくらいの仕上がり。いつも、起こりえな
いことを考えてビクビクしている。
もちろん本を読む。
晴れた日に布団を干して、必要な家事をして、部屋の窓を開け放して、何をす
るかと言えば読書しかない。
『教育大混乱』プロ教師の会(編)を読了。
ゆとり教育の見直し、ダメ教師排除、愛国心教育、教育再生会議といった最新
の教育トピックを扱った本。1冊の書籍としての価値はイマイチだが、語られる
内容は教育者にとって自分が考えるネタになるだろう。そういう意味での良書。
プロ教師の会の中心人物らしき諏訪哲二の書く4つの章が面白い。
非常にフクザツな内容を含むので要約はしないが(ってか、できんのよ)、そ
の各章のタイトルを2つ紹介。
>「子どもが変わった」ことを認めない議論は全て間違う
>教育を経済や政治のことばだけで考えてホントに大丈夫か
本書の議論は正解を提示するものではなく、現状を分析して打開策を練ろうと
するものばかりである。
そういう意味で何らかの論がある提言書とは言えないが、教育現場に実際に立
つ人たちの悩みや実感が丁寧に記されている。ただしあくまで現状(2006年末か
ら2007年初頭に書かれた文章が多いようだ)を描いたものなので、書籍としての
賞味期限は短いかもしれない。具体的には、5年くらいすれば「もう古い」本に
なってしまうだろう。
教員及び教員志望者はお早めに読んでみてください。詳しくは後日にエッセイ
で。
ここで突然、昨日の日記「国民が有する義務の3種類は?」の解答。
子どもに教育を与えること。
労働すること。
納税すること。
あってますよね? 違ったらごめん。面倒なので調べないで書いています。
こ、こ、これが義務なのか・・・と思った人が多いはず。
「これ」にどれを当てはめるか、複数当てはめるか、何も当てはめないかは人
次第だろう。僕の意見は明らかに・・・政治的意見は日記ではやめとこう。ヘン
な誤解を与えたくないし、若い読者をミスリードしては悪いし。たまにはルール
は破るものだが(破りうるからルールだという説も有力)。
昼食は塩タンメン。
少し外出でもしよう。運動不足になるしと愛車にまたがる。すごく暑いような
ので素足にサンダル、ジーパンにポロシャツ1枚。紫外線が強い(ような気がす
る)。目に見えないと思う。
てれてれと住宅街を抜けていく。
どこを走っているのか良くわからないけれど、各家庭の布団干し割合などをチ
ェックしつつ。30%くらいか。意外に低い。大きくて新しくて立派な家ほど干し
ていない。金持ちはどこかに出かけて、貧乏人は家にいるのが黄金週間なのだろ
うか。
20分ほどで無人の公園を見つける。
こりゃちょうどいいわなと休憩。持参したウーロン茶を飲み(ペットボトルに
詰め替えてきた)、煙草を吸って、ベンチに寝っころがり、本を読む。何かの鳥
の声が程よく聞こえ、人の気配は不思議にない。日差しが強いけど強めの風が気
持ちがいい。実に貧しいけれど、とても楽しい休日だ。
30分くらいそうしていた。
さて帰ろうとしたら予想通りに迷子になった。千葉県の山は今日も深い。いつ
ものように太陽を見ながら見当をつけて走るが、いつまでたっても住宅街から抜
け出せない。クルマが走るような道に出ないのだ。
20分ほどで街道に出た。
やっと道がわかったけれど、そこから自宅まで15分ほど。もう陽が傾きかけて
いる。帰宅して慌てて布団を取り込む。夕方まで出しておいて湿気を吸い込ませ
たら1日が台無しになってしまう。何とかその寸前くらい。良かった。汗をかい
たのでシャワーを浴びる。
2回目の昼食はチャーハン。
パスタ用のペパロンチーノソースで作ってみたらけっこう旨かった。ニンニク
が利いているからね。ヒミツの花園を1時間半。もう夜がやってきた。今日も実
に何もしていない。いいことだ。
風呂に入ってから夕食。
昨日の厚揚げの煮物の残りや、定番の鶏スペアリブしょう油煮など。いつもと
変わらないメニューもまた良い。窓は開けたまま。ビールもキムチも納豆も美味
しい。風が強い。
ヌル燗は『雪の茅舎(ぼうしゃ) 山廃純米』。
2006年の純米酒燗評会グランプリ受賞と書いてある。この手の品評会は数が多
いので信用できない(文学賞か?)。でも、そう書いてあると試したいとも思う
のが消費者心理だ。名前からして、燗酒限定らしいというのも気になる。
まずはヒヤで。
苦味と辛味のバランスがいいな、というくらい。抜群ではない。次にヌル燗で
。味が膨らむ感じで旨い。どこに膨らみがあるのかな、とよくよく味わうと、熱
燗にすると吟醸香が出るみたいだ。吟醸酒は基本的にヒヤまたは冷酒として呑む
もの。それだけに香りが強いものが多い。一般人向けに言うと「フルーティ」と
なる。それを吟醸香と呼んでいるようだ。
これも調べたわけではなくて、今の時点の僕の知識。
しかしこれが「純米酒燗評会グランプリ受賞」と言われるとどうかな、という
感じ。
少しずつ自分の好みがわかってきたようだが、それを銘柄で予測するだけの知
識がまだない。正確には経験が少なすぎる。イロイロなことに敷衍(ふえん)で
きる法則だ。
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