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暗闇ではなく、光へ。 |
5月6日 |
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激しい雨音で9時起床。
朝の家事をしていたら雨が一瞬やんだようで、あわててスーパーへ。今日は一
日豪雨の天気予報。食材不足で閉じ込められるのはミジメだからね。とうぜんの
ように良い魚の仕入れがなかったのは残念。少し高めのカマボコで代用しておく
。雨が降り出す前に帰宅できた。
買ってきたトロ巻きと作ったうどんが遅めの朝食。
TVで将棋を観ながらサイトの作業。「一膳」の文章を書いてサポーターに画
像と一緒に送る。作業と調整があるから、月半ばのアップになるだろう。外は大
雨。
さらに夏講スケジュールのファイルを完成させる。
確認すると申し込み初日は17日。授業では水曜日から、このサイトでは明日の
月曜日から紹介したほうがいいだろう。たぶん明日から予備校で説明会もスター
トするはず。
午後になった。
昼食にチャーシュー麺を作る。もちろんチャーシューは再び自作した。ヒマと
いうのはすばらしい。前回と違って美味しく、つまり柔らかくできた。今日はレ
シピを見ないで適当に作ったので、もう少し改良できればこれも「一膳」シリー
ズに加えたい。
あまり高度ではないが、全くの家庭料理素人が自分で作るのはちょっとムリ、
これくらいが最近の目標になっている。
食後はヒミツの花園を2時間ほど。
まだまだ雨が降っている。気分転換に市進の定例試験を解く。2つある長文の
うち1題は「難民キャンプがどうのこうの」という面白くもなんともない内容で
ウンザリする。面白さというものを求めるほうがおかしいのだが(出題内容を受
験生と予備校講師は選べないの原則)、それにしてももう少し何とかならんのか
。
この長文に関連する記述が、毎日新聞の今日の社説にあった。
軽く引用。
>国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、総人口が約2880万人
とされるイラクで、国外に逃れた難民は約200万人、国内の避難民は約180
万人にのぼる。数十万〜100万人規模の難民が流入したシリア、ヨルダン、レ
バノンなどでは、これ以上の受け入れが難しいという。
この記事を読んだからどうだ、という話題ではない。
いまここで読んだことで、「そうか、難民の数が多くて大変なんだな」と思う
だけでいい。受験における「常識」というのは、「ナンだかよくわからないけど
聞いたことがあるような?」くらいのものだ。
この模試についてはまた明日以降に詳しく書きます。
暗くなるあたりから読書。
『 Sons and Lovers 』D.H.ロレンスを読了。
大学3年生のときに読んだ小説の再読。
邦訳だとざっと見積もって原稿用紙1,400枚くらいの長篇。今回は英語で10ペー
ジ(全455ページ)くらい読んで、「ちゃんと読めたかな?」と確認するために邦
訳も読む、の繰り返し。
ストーリーや各場面の雰囲気はちゃんと「読めた」。
しかし、細かい描写などがちゃんと読めてないなという感じだった。後述のよ
うに大学のゼミで精読したため、邦訳を読むたびに
「ここの花の記述をキッチリ
読み込まなければ!」
と思わされる箇所が無数。学部(卒業)生というのはその
程度で普通だろうから、まあその程度でいいかとも思う。
ロレンスは20世紀前半のイギリスの作家。
日本では発禁騒ぎになった『チャタレイ夫人の恋人』が有名。本書はロレンス
が初めて書いた長篇になる。恋愛小説。
大学生のときに初めてペーパーバックで通読したのが
この『息子と恋人(邦題)』。
最後に読んだのが前述の『チャタレイ』でこれを卒業論文で扱った。『チャタ
レイ』はロレンス最後の長篇(だったと思う)ということで、比較するためにこ
の『息子と恋人』と何度か部分的に読み返したことがある。たぶん今回読んだの
が15年ぶりということになる。
すばらしい小説である。
中流階級の母モレル夫人と下層階級の父モレルを持つ主人公ポールは、母親と
の異常なまでの溺愛関係を持つ。しかしもちろんそれには飽き足らず、ポールは
「自分のものになってくれる」女性を求める。1つ年下の田舎娘のミリアムに精
神的な愛を求め、7つ年上のクレアラには肉体的な愛を求める。しかしそれらの
恋愛には常に母親の影が付きまとう。ポールは母の束縛から抜け出すことができ
ない。
こう書くと「マザコン小説なの?」と思う人がいるだろう。
ある意味で、その通りだ。
しかしそれを説明すると長くなるので詳しくは後日のエッセイで。ロレンス選
集はどこの図書館にもあるし、本作品はそれらにまず間違いなく収録されている
ので、受験生以外の若い人はがんばって読んでみてください。第7章「初恋」か
ら一気に引き込まれるますので。しかし全15章ということで、また同時に非常に
長い小説なので、今の人が読むのはすごく大変かもしれない。
それにしてもこれ、エッセイに書いてもまとまりがつかないかもなあ。
ところで、連休は8日間だった。
このあいだに読み終えた本は6冊だけ。ヒマだったのに、ずいぶんとペースが
低いような気がする。それだけじっくり読めたとも言えるし、それだけこの小説
が長かったとも言える。もっとも、毎晩20分くらいのペースで2ヶ月くらいかか
ったかもしれない。
夕食。
昼間に作ったチャーシューを炙って食べると、これが旨い。炙ることで余計な
脂が落ちるからだろうし、軽く焦げることで香りが変わるからだろう。あまり肉
を食べないほうだし、ある程度は日持ちするだろうから、定番メニューとしたい
ものだ。雨はやみかけている。
今日で連休は終わり。
3日外出して、4日ヒキこもった。今日をのぞけば、特に仕事はしなかった。
料理はたくさんやって満足。過去の日記を読んでみると、まあだいたいは同じよ
うな感じだった。それでいいと思う。
勤め人の皆さんは明日から「早く『海の日』来いよコラ」という季節に入るだ
ろう。
受験生の皆さんは明日から「やっとリズムが作れたかな」という季節に入るだ
ろう。それぞれが行き先を見つめながら、初夏の光に向けて生き生きと歩いてい
くわけだ。生きることは、進んでいくこと。
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