予備校講師でわるかったな!





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いつもひとりで、乾杯。 5月10日
  マンションの階段を4階まで上がったところで逮捕された。
  手錠は右手にかけられるものだと知らなかった。おいちょっと待て、誤認逮捕だろうと主張したら認められた。しかし参考人扱いで喫茶店に軟禁される、という夢だった。はて。9時起床。


  午後から雨らしいがとりあえず晴れている。
  布団を干すのはどうかな、というくらいの湿気(干さなかった)。午後に用事があるので午前中は何をしたということもない。

  偏差値の話題を続けよう。
  模擬試験の偏差値を見て、生徒様が受ける授業のクラスレベルを変えるように 指導する。これは予備校のスタッフの仕事。広義で言えばスタッフには僕のよう な講師も含まれるし、狭義で言えば市進ならカンフェリーである。「広義」と「 狭義」のあいだには正社員と呼ばれるスタッフがいるが、大人の事情でそれは割 愛する。

  さて、クラスレベル変更のことだ。
  1回の模試の偏差値で、クラスレベル変更を決断する(特にクラスアップ)こ とが多すぎるような気がする。たった1回の偏差値という数字は、ひょっとする と「瞬間最大風速」なのだ。実力というのは「実際に出した力」のことだから、 実力とは言える。しかしそれが即座にクラスレベル変更に結びつけていいものか どうか、よく考える必要がある。

  だから、1回の数値だけ持ってきて「信原先生、この生徒さんのクラス上げて いいですかね?」と問われると、失望する。
  ズバリ書こう。たとえばCクラスの生徒様が偏差値57を出したとする。しかし その前回の偏差値が47だったらQクラスに上げても意味はない。57という数値自 体は評価するべきだが、平均すれば52なのだから、何かの特別な事情(文系で英 語に負荷をかけないと第1志望に届かないとか)がない限り、上記のような発言 には意味がないのだ。続きはまた明日。


  午後から都心へ。
  新居マンションの入居説明会みたいなもの。いったいどこまで、こういう虚しい(が大事な)雑用が続くのだろう。天気予報は午後から雨または雷またはヒョウとか。カバンに実印や銀行通帳や各種書類や折りたたみ傘を詰める。都心は遠い。

  会場は高層ビルの42階(くらい)。
  「今日の手続き一覧表」みたいなものを手渡される。フロアには項目別にブースができている。

オリエンテーリング風に回っていってください

  なんじゃそりゃ(-_-;)


  よくわからないが7箇所ほど回るようだ。
  所要予定時間は2時間から2時間半とか。まずは銀行セクションから。住宅ローンの認定を受けて、その書類を書くのだろう。結果的にはここが最高滞在時間で50分くらいだった。

  ここではひたすら住所と名前を書かされる。
  現住所もあれば新住所もある。しかも印鑑証明書の記載通りに書かねばならない。4の3の12とかじゃなくて、「四丁目3番12号」みたいに。カフカ的憂鬱が訪れる。ここだけで10回くらい同じことを書いた。印鑑も20箇所くらい捺した。腕がしびれる。泣きたい。
  授業で「英語はサボらないで書けよ」と口癖のように言うけれど、書かされるほうは死ぬほど辛いだろう。大事なことではあるのだがしかしねえ。


  以下、カフカ的にモノゴトは進行する。
  保険だ、登記だ、引越しだ、NHKだ、ケーブルTVだ、ゴミ捨ての曜日だ、特約に若嫁はついてこない、ネット環境だ、駐輪場の抽選だ、今後の予定だ、今後の支払だ、組合理事の制度だ、途中からどうでもよくなってくる。どの話題でも名前と住所と捺印(なついん=印鑑をおすこと)がもれなくついてくる。もう好きにしておくんなさいまし。

  しかし幸いなことに2時間ちょっとで釈放された。
  煙草やオヤツはもちろんだが、水を飲むことすら許されなかった。監獄か。これで次は内覧会、確認会、鍵の引渡し、引越しになる。そして途中で頭金の残金や登記料などの振込みがある。確実に終わりに向かって近づいていることはわかるけど、これは精神的にしんどいよね。
  あるいは嫁や家族がいれば分担してできるからラクなのかもしれない。独り者というのはこういう時も損をするのだ。やれやれ。


  通勤ラッシュの中を千葉に戻る。
  珍しく夕飯は外食にすることを決心。新居近くの街にある駅で降りて、店を探す。独りで外食をする趣味はないが、しばらくは住むことだし勝手を知っておいたほうがいいだろう。今住んでいる街よりもニギヤカで選択肢は多そうだが、独りというのが難しそう。

  10分ほどウロウロしてあたりをつける。
  1軒目の焼き鳥屋。ガラリと戸を開けたら客が少なく、店員の姿も見えない。見えなくても、どこかから「いらっしゃい」の声がかかればいいのだが、それもない。すぐに戸を閉める。もう来ない。

  2軒目の和風居酒屋。
  ガラッと戸を開けたら客が2組、狭い店。カウンター内の女性がこっちを見たが「ってか、誰?」という反応。常連だけが全ての店ということか。即去り。ここももう来ない。


  3軒目の中華料理屋。
  まあ普通かな。入店。キリンの「ドラフトマスターの店」となっている。生ビールの管理をする人=ドラフトマスターをキリンが認定しているのだ(厳しい講習がある)。注ぎ方はもちろん、温度や洗浄といったビール環境の管理がポイントである。

  しかしこの制度、実はあやしい
  実際にはその「ドラフトマスター」ではなく、ただの従業員がビールを注ぐことが多いのだ。僕の少ない経験では、「樽生エビスの店」のほうが注ぎ方はともかく商品管理はキッチリしていると見る。

  話を戻して、生ビール。
  ああ、やはり・・・。全くダメ。論外。サーブまでの時間が短いからヤバイな(←昔の意味)と思ったのだ。泡がすぐ消える。考えてみると、僕が愛用している本八幡の「キヨハラ」も「黒ゆでたまご」も生ビールが旨い店だ。細かいところにきちんと敬意を払って仕事をしているのはこういうところで差になる。およそ飲み屋で、生ビールが旨くなくてどうする?

  ピータン、春巻、マーボー豆腐。
  最初のピータンで「はい、この店は終わり」とわかる。旨い店はソースとしてのごま油を大量にかけないのだ。春巻は悪くなかったが、マーボー豆腐は僕が作ったほうがはるかに旨い(これは自信がかなりある)。一応は紹興酒をグラスで呑んでサヨナラ。2,000円ちょっと。


  もう1軒、行きたい焼き鳥屋がある。
  そこは高そうだが確実に旨そうだ。店の様子が外からうかがえる店にハズシはない。カウンターが中心の店も以下同文。箸を客が来る前に並べてある店も以下同文(注:チェーン系は例外)。しかしそこは満員に近かった。あきらめる。今日の独り呑みは完敗に終わった。

  とぼとぼと帰宅。
  明日は朝から晴れるようなので洗濯をして、シャワーを浴びる。この日記を書きながらワインを呑む。いい気分。やはり独り酒は自宅呑みが一番だ。ヒキコモリ結構、孤独も歓迎、根暗も了解。音楽を聴きながら、ゆっくり呑みなおそう。すごく疲れた一日だった。

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