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生活は止まらない |
6月24日 |
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9時半起床。
くもりのち小雨。このところ夢の話を書いていない。内容を忘れているのでは
なくて、見た記憶が全くないのだ。よく眠れていることの裏返しなのかな。
朝食はチーズトースト。
どう考えてもチーズを使いきれそうにない。また、サクランボ。1箱もらった
わけだが、どう見ても100個以上は入っている。昨日書いたように、サクランボは
非常に高価なもの。これだけの量をスーパーで買ったら3,000円ではきかないだろ
う。しかし、1日20個のペースで食べても5日かかるとは、これはこれで大変そ
うだ。夜のワインのつまみにでもするかな。
TVで将棋を観ながら校正仕事。
今月の中旬に提出した原稿の初稿。PDFというファイルで送付されてきた。
画面で見ると精密な校正はできない。あくまで全体の構成に乱れがないが見る程
度。初稿そのものに、どこまでバイト君(?)の校正が入っているかという指示
がなかったので、そのくらいしかやりようがないのだ。
仕事を分担していて誰かにその一部を依頼する場合、「何をどこまで」と指示
を出すものだ。
1人の統率者がいて、それぞれの働き手に「お前は玉を守れ」「お前は飛車を
攻めろ」「お前はジャマにならないようにしろ」「お前は捨て駒となれ」という
ように。たとえているのは将棋ね。統率しているのは指し手になる。金や香車と
いったコマそれ自体はその局面で何をしていいかわかるはずがないから、「お前
は仕事をしろ」と言われてもどうしようもないのだ。
また同時に、電子文書の出稿はありがたいところもある。
この時点ではいくらでも変更が利くし、スペルミスのような単純なミスは簡単
に発見できることだ。紙という物理的な媒体がないから、いつでもどこでもPC
さえあれば作業ができるのもある。また一方で、可視性・俯瞰性の低さという欠
点もあるが。おおむね、新しい物事はある種の不便を生み出すが、そのうちにそ
の不便が解消されていくものだろう。例は読者様が自分で考えてください。
そういう感じの校正仕事は午前中で一区切り。
午後は例によって荷造り。途中で昼食(キムチチャーハン)と昼寝(腰痛保護
)をはさんで、CD3枚分。箱は27個になった。トータル7枚で27箱。毎日使うはずがないものの7割
くらいは箱詰めできただろう。本棚と台所の棚はほとんどカラになった。書斎の
机まわり、洗面所関係、クツ箱関係などが手付かず。
何となくわかったのは、いったん生活を止めれば作業は早く終わるのだな、と
いうこと。
すごく単純な例を挙げれば、明日着る予定のTシャツなどを箱詰めできてしま
えば楽だろうということ。歯ブラシや皿や灰皿や3色ボールペンのような、いつ
も使うものが、あ、身の回り品というのか、なくなってしまえば丸2日くらいで
荷造りが終わりそうだ。木曜日で料理作りを終わりにして、その状態に入ってし
まうつもり。
5時半ごろのオヤツはつけ麺。
相変わらずハッキリしないやつめ、などと言いつつ読書。しとしとと雨が降っ
ている。
『寿司屋のかみさんおいしい話』佐川芳枝を読了。
東京の東中野にある寿司屋のおかみさんによる寿司屋の実情エッセイ。名著な
らずとも好著。
本書のトップバッター「昆布じめはいかがですか」の冒頭。
>寿司屋の昔ながらの仕事のひとつに、昆布じめというのがある。これは白身の
魚を昆布で包み、しばらく寝かせてからお出しするもので、タイ、ヒラメ、サヨ
リ、キスなどが季節によって扱われる。昆布は北海道羅臼産のもので、身が厚く
て幅が広い。
全ての章が3ページちょっとで終わる。
寿司屋の仕込みについて、寿司屋の一日について、寿司屋の客について、寿司
屋の仕入れについて・・・と淡白ながらもわかりやすい言葉で日常が語られる。
読者様なら引用文でおわかりのように、しつこくなく、明晰な文章。それでいて
味を感じることができる。
想像力をかきたてる文章が好きだ。
とくに食に関するものは、味や雰囲気をわからせることが難しい。だから本書
のようにストレートに味を想像できる文章を読むと、心が躍る。寿司が食べたく
なる。もっと正確には、「もっといろんなものを食べたい!」と思わされる。
何ということもないエッセイ集である。
このネタで行けば、いつかはネタにつまってしまうだろうことは想像できる。
また同時に、だからと言って寿司屋のネタを離れてほしくないという気持ちにも
なる。こういう、気持ちの良いエッセイを見つけるのは読書の喜びだ。誰が何と
言おうと、たとえネタが切れても。
8時くらいから夕食。
おおむね昨日と同じメニュー。冷蔵庫を見渡すと、テンメンジャンという中華
の調味料を使い切れないことが確定した様子。多少はしょうがないかな。食品棚
から出てきたツナ缶は賞味期限が半年前に切れているけどもちろん食べられる。
日本酒は呑みかけの一升瓶と4合瓶がカラになり、残りは呑みかけの4合瓶が3
本。3日くらいで呑み切れそう。
家の中のモノが減っていくのが快適であり、少し悲しい。
たぶん明日からは引越し関連の電話が鳴りまくるだろう。クーラーや洗濯機の
取り外しとか、クロゼットの解体とか。一つずつ片付けて行けば終わるに決まっ
ている。早く、いつものように「布団が干せてビールが旨い!」という日記に戻
りたいけれど、今週は同じトーンの日記が続くかも。
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