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センスのゆくえ

７月11日

  昨夜の話だがネットの話を少し。
  将棋の渡辺竜王のブログでちょっとした炎上があったようだ。炎上はネット用語で、アバウトには

「ブログのコメント欄でブログ作者（及びそのコンテンツ）が叩かれまくること」

となる。

  竜王のブログは１日に５桁アクセスに届きかねない人気サイトだ。
  更新頻度（原則的に毎日）もさることながら、将棋棋士としては珍しい本音トークも多く、笑える話題も豊富で面白い。ある程度の著名人でありながらコメント欄をフリー書き込み可能にしていたのも珍しい。

  ところが上記のような炎上もどきがあって、ＩＤ制が導入された。
  基本的にはブログのコメントのような投稿系ページは読まないのだけど、ちょっと残念なことだ。たまに読んで「ははは」と小さく笑えるくらいが楽しみ方だと思うだけに。

  炎上というのは、ブログ主に恨みを持つ誰かが仕掛けるものだろう。
  ムキになってブログ主を擁護してしまう人もいる。すると仕掛け人が「ほおら火がついた」と喜び、煽る。ネットの匿名性が問題なのではなくて、複数の書き込みが同じ人によってなされたかどうかがわからない、その方がむしろ問題だ。だからＩＤ制を導入するしかなかったのだろうし、それが解決策に（ほぼ）なるだろう。

  ところで、炎上を仕掛けるとはどういう心理なのだろう？
  ただ単純に恨みによるものではなくて、ある種の愉快犯、それこそ「放火」のようなものなのだろうか。その後の火事場を見学に戻ってくるというのも似ている。

  あるいは、透明人間になって犯罪を犯すようなものか。
  僕だったら、つまり透明人間になったら、スカートめくりあたりの可愛い犯罪で済ませると思う。あ、まずいな、今の発言・・・。

  ６時半に蒸し暑くて目覚める。
  まだ４時間ちょっとしか眠っていないが、スッキリしたくてシャワーを浴びる。眠いけど眠るのがもったいないという気分になって起床することに。

  ８時半から夏講の予習。
  あまりにも蒸し暑くて、初めてエアコンをつける。入居前にオプションでつけた新品のダイキン。ためらわず最高級機種にした。14～16畳用だったかな、割引があっても30万くらいした。今となっては、37インチのＴＶよりもはるかに高価なものだ。

  ご存知の方もいるだろう。
  ダイキンの「うるる加湿」と「さらら除湿」を一度知ってしまえばやめられない。旧居にいるときに中堅機種を導入して味をしめてしまった。その機種は今は寝室にある。快適だ。本当に素晴しい機種なのでお金があるときに試してみてください。「本当に素晴しい」が推薦根拠として適切かどうか、才能の有無を問われそうだ。

  10時過ぎに外出。
  まずは整骨院。つぎにホーム用品というのか、キッチン関係の小物を買いに行く。今日の目標は食器棚の中の整理をする道具。箸とかスプーンを小分けするものね。２軒回って念入りに検討。３個入り500円くらいのものと、本来はＭＤ整理箱であるもの300円くらいを買った。さらにお皿を縦置きにできる道具（500円くらい）も。

  途中の昼食はラーメン店。
  いわゆる名店系というのか、何だか店員がうるさいだけの店だった。能書きばかり多くてイライラするだけ。地元でそれなりに旨いラーメン屋も１軒くらい見つけておかないと。

  帰宅してまた予習。
  途中で買ってきたキッチン小物の活用作業。どこに何を置けばいいか悩んでいて試行錯誤。キッチンマットを買うべきかどうかも考慮中。今日みたところでは、2,000円弱で買えるようだが、これは割にあうのかどうか。たしかにキッチン（シンクに限らず）下は水が落ちやすいから、床が痛みやすくなる。古いバスタオルで自作できるかも。

「そんなことまでやるのか・・・」

とあきれた人もいるだろう。
  僕はたとえば、雑巾は原則として自分で作っている。ボロタオルと針と糸と時間があれば良い。100円ショップでも買えるにしても、モノを使い倒すのはエコ活動の基本だ。偽善系エコロジストと呼んでくれたまえ。キッチンマットのことはこれから考えよう。必要であるのは間違いない。

  30分だけ昼寝して、２回目の昼食は『銀座カリー』。
  ご飯を炊いたのも入居後初めてだ。市川校へ、１学期最後の授業だ。雨は降ったり止んだり、蒸し暑さだけは永久に続いている。

  授業は少し押し気味の進行だが無難に。
  例年のように「夏の問題演習中心授業へ」を見据えた授業ができた。長文読解のときに選択肢をどうやって悪用するかというネタ。本文を読めなくても解ける 、なんていうありがちなネタではない。本文だけ愚直に読むのは愚直なだけあって愚かだし、設問だけで処理するのは危険度が高くなりすぎる。文字で説明するのは非常に難しいこと。

  パラパラ雨の中を帰宅。
  メインディッシュは銀鮭の西京味噌漬け。そればっかりじゃんと言われそうだが、研究しているため。養殖のかなり安い銀鮭を使って、３日前に漬け込んだ。お味はそれなりくらい。お昼のお弁当に入れば一品だが、夕飯のメインとしては力不足かな。

  どのような料理をどの食事に持ってくるか。
  実はこれが重要で、料理人のセンスが問われる。たとえば僕は納豆を夕食に食べるが、読者様の中には

「違うだろ！　納豆は朝飯で、熱いご飯でネギ入れてハフハフだろ！」

という意見もあるだろう。これはこれでセンスの違い、もう少しハッキリ言えば美意識の違い、わかりやすく言えば趣味の違いである。どれが悪くてどれが正しいという話でもない。

  ちなみに、もう１つのメインは昨日作った「鶏スペアリブの昆布煮込み」だった。
  こいつと辛口の日本酒を合わせるという暴挙に出たわけだ。これはこれで１つの組み合わせ。好みはあろうが、何も悪いことはない。センスとは客観的評価でありながら、常に自分で磨くことに喜びがあるのだ。明日から８連休。

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