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朝に神の力が宿る 8月3日


  昨晩の読書の話から。

  『ぼくは痴漢じゃない!』鈴木健夫を読了。
  40歳のサラリーマンが痴漢の冤罪を晴らすドキュメンタリー。なかなかの良書。

  痴漢は立証するのが難しい犯罪で、それなのに「摘発」されるとほぼ有罪にな ってしまう恐ろしい犯罪なのだそうな。
  著者はある日常の1日に、あなたは痴漢だとして捕まってしまった。自分は無 実だからそれを訴えればいいことだ、として駅員についていったところから悲劇 が始まる。会社からは事実上解雇され、1審判決は有罪、2審でやっと原判決破 棄(無罪)となったが、人生が台無しになってしまったという恐ろしい記録。

  本書の前半は著者による手記で、後半は弁護士による解説。
  後半でなるほどと思ったのは痴漢と間違えられたらどう対処するか。

>自分は冤罪だ、そんなことをしていない、という意識がある人は、駅員に「一 緒に事務室で話を聞きましょう」と言われたときには、「行けません」と言うし かありません。

  痴漢冤罪というベルトコンベアに乗せられないための対処だと言う。恐ろしい 話だよなあ。痴漢の冤罪を晴らすのがどれだけ難しいか、晴らしたとしてもどれ ほど報われない人生になるか、それが法律的な視点から描かれている。

  しかしむしろ、ドキュメンタリーとして面白いのは手記のほうかもしれない。
  拘留生活や留置生活の実情。自分の過去の人生を振り返るシーンの描写。冤罪 に持ち込もうとする警官や検察官とのやり取り。本書の副題に「冤罪事件643日の 記録」とあるから読者は「結局は無罪になるんだな」と安心して読めるにせよ、 現実に著者の立場になったらどういう思いをするのだろうな、と想像したくなる 。

  また人によっては、警察や裁判といったシステムの説明に興味を持つかもしれ ない。
  警察官が正義の味方であるとまで思っている人は少ないだろうし、裁判が全て 真実を解明すると思っている人ももちろんいないだろう。犯罪が罰せられるのは 当然よいことではあるけれど、そのウラで犯罪がでっち上げられる冤罪システム とでもいうべきものがあることを自覚できる。

  裁判員制度の導入が近くなって「こっち系」の本が流行している。
  裁判のことなんかロクに知らない人々(僕もその1人だ)が読むべき本として 、本書が流行の1冊に加えられることを願う。難しい内容なのでエッセイにはし ないけど、オススメの1冊。


  ずいぶんと本の所蔵量が少ない本屋なので文句を言った。
  最低でも売れ筋の文庫や新書の新刊くらい置けよ、とアドバイス的なクレーム をつけた。その後ふたたび訪ねると本の量が増えていないので、「ふん、ばかめ 」と心の中で罵って店を出ると、中年の店員に追いかけられて、

「貴様、万引きをしたな」

と詰め寄られる。してねーよとそいつにエビ固め(アマレスの技だっけ?)をか けたところで目が覚めた。

  午前1時半。
  もちろん再び眠る。久しぶりに夢を見たような。5時起床。風呂に入ってから出勤。


  4コマの場合、朝食は作らない。
  今日はモスバーガー。やはりこっちがいいようだ。落ち着いて食べられるし、 店員の態度も良い。30分の滞留で新聞をあらかた読める。朝から限定発売のカレ ーチキン何たらバーガーを食べたが、どうということなし。

  Cクラスは低調。
  まず出席率が悪かった。昨日の初日の時点で9割ギリギリくらいだったが、クラスレベル変更生を勘定に入れても、今日は8割ちょっきりくらい。オープンキャンパスとか、そういうことかしら。

  次に集中力がない。
  連続コマ授業で、1コマ目が終わったら早速のように昼寝に入る生徒様が2割くらい。論外。体調の悪い生徒様が3%くらいいるのは問題ないし、彼ら・彼女らが昼寝するのはしょうがないかなと思うけど、2割というのはどうしようもないレベル。

  夏に限らず、勉強は午前中が勝負だ
  既に夏休みも前半の3割を消化している。この時期に生活ペースを確立できないということは、キッチリと第5志望に向けて照準が定まったことだろう。きっと良い結果を出せるだろう。遅寝遅起きで成果を出すのは、一部の限られた天才だけだろう。天才というのは予備校なんぞに来ないもの。

  さらに厳しいのは、当日演習問題のデキがひどいこと。
  もちろんまともな正解を出してくる生徒様もいる(当然だ)。1Cターム(5月末スタート)からCクラスに上がった某君は、今日のT邦大学の整序問題5問をパーフェクトでクリアしていた。いやらしいので褒めたりはしなかった。生徒様をおだてるのは、究極的に生徒様を「お客様扱い」して馬鹿にすることだと思っている。

  彼はいつも苦しそうな顔で受講している。
  具合でも悪いのかと心配したくなる顔だ。それでも、それだけ脳みそが回っている証拠なのだろう。考えて受講するか、受講することが勉強だと思うか、その発想で受験の結果は決まってくる。ま、ここでこういう説教をしても無駄ではあろうが。


  PE1クラス。
  昨日の出席者は1人を除いて出席、昨日の欠席者は1人を除いて出席。つまり出席率は昨日と同じ。85%くらい。

  うって変わって、非常に集中力が高かった。
  午後の連続コマで、普通はヤル気があっても眠くて暑くてかったるい時間であるのに、だ。ペンの持ち替えのタイミングで生徒様の理解力を判断していることはいつもここに書いている。脳が動いていないと、ただの作業だからね。予想よりもはるかに動きが良くて驚いた。

  あいだの休み時間に、質問の生徒様もやっと来た。
  マルカッコとカギカッコの区別がわからないということ。説明して、総合講座で配ったプリントの余りをサービスで差し上げる。どうしてもこういう部分が出てくる。総合講座を受けてもらった生徒様のほうが少ないからだ。


  一般に、オプション系の講座では全てを説明できない。
  いくら何でも「大学別」と名前がついた講座で節と句の説明を初歩からするわけにはいかない。総合講座で扱った項目を振り返らせる程度で通過したい。でも、レベルが下がるほどそういかない部分がある。絶対的な時間が不足するなと思いながら説明することもあれば、もうわからせなくてもいいやと諦めてカットする部分もある。

  この問題を解決するために、このHPでは「語る」シリーズを用意した。
  学習者が初歩であればあるほど、過去に戻る必要があるからだ。しかし教室でその宣伝をするわけにもいかない。これがとても苦しいところ。自分から手に入れる情報を得るのに、ネットほど便利な環境はないと思うのだが、どうだろう。

  特に初級編は、初心者が利用しやすいように書いたつもり。
  詳しく読むと、そして本当に力がつくと、「あれ、この説明なんか足りないな」とか「ちょっと説明に無理があるな」と思う箇所もあるだろう。そういう風に書いてあるだけのことだ。そう思ったときに、それでもまだ読んでいる人が、それこそディジタル・デバイドの下流にいるわけで・・・。とにかく、PE1は好調に推移した。


  強風の中を帰宅。
  途中でスーパーに寄って、各種野菜と小ぶりのキンメダイを買った。刺身用におろしてもらったが、これは失敗。キンメダイの旬は冬だが、夏でも「アタリ」に出逢うことは可能で賭けてみたわけ。もっと目を養わないと。

  台風の風なのか、南からの強風。
  夜はクーラーをつけない。食事の前に熱い風呂につかり、冷房による体の内部の冷えをとる。汗をかきながら食事をしてビールを飲んで、家事をする。肝臓への負担を考えで酒は少なめにして、クーラーをゆるくかけて(絶対にタイマーをかける)眠る。暑くて目覚めたら着替えて、場合によってはシャワーを浴びて、ふたたびクーラーをかけて眠る。

  朝方に目が覚めたら窓を開けて汗をかきながら眠る。
  よほどの暑さでなければ、朝方はこれでも眠れる。空が明るくなった5時前には目が覚める。えいっと起きてしまう。朝型にできないということは、つまり工夫が足りない愚者と言っていい。必要と動機があれば、誰でもできるのでは。実力がつかないというのは、結局のところ生活習慣力の差から生じているのでは?

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