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実に不真面目 3月1日


  7時半起床、朝風呂。
  昨日までの旅行中に読んだ本は2冊だった。


  『羊をめぐる冒険』村上春樹を読了。
  もちろん再読。たぶん20回目くらいだろう。いくら読んでも飽きない。

  春樹の本は特別扱いでエッセイにまとめている。
  最愛の作家なのでどうしても感情移入しすぎて、読者様に提示するかたちの感 想文がなかなか書けない。物語性を強く出し始めたという意味では、初期・春樹 の最高傑作だと個人的に思う。ちなみに、一般的には、初期の最高傑作は『世界 の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』とされている。

  本書を旅行に携帯するのは、わりに習慣になっている。
  北海道に行くときは必ず持参しているはずだ。読みごたえがあり、内容が濃く 、何回読んでも違う読み方ができるし、何より文庫本2冊で物理的に軽い。僕が 持っている文庫は高校2年生のときに買ったもので、僕が唯一他人に貸したこと のある春樹の小説である。つまり個人的な思い入れが強すぎる本だということ。 感想はまたそのうち。


  朝食に熱い日本ソバを作ってから、新聞を取りにいっていないことに気がつい た。
  丸3日も読んでいなかったから、朝食前に朝刊ゲットという行動パターンを体 が忘れていたみたい。よく「体が覚えている」というけれど、それは行動を起こ したあとの人の動きを表すことで、行動を起こし始める前は、ちゃんと頭で考え ている。だから、今日の僕は体が覚えていても脳が追いついていない、というこ とになる。わりに、「良い話」のネタに使われすぎる手垢のついた決まり文句だと思う。

  大急ぎでニュースをフォロー。
  将棋の王将戦は羽生王将が4勝1敗で防衛。勝負にならない。このシリーズは 日記に記さないことも多いくらいの凡戦続きだった。挑戦者の久保もだらしなか ったし、羽生の切れ味は今ひとつだった。主催社である毎日新聞には

「好勝負だった」

というような記事があったけれど、実質はぜんぜん違うと思われる。見事なまで の「大本営発表」である。タテマエとしての好結果を唄うことのたとえです。


  千葉県の公立高校の入試。
  国語の第1問は「聴き取り」。あの、まさか日本語の聴き取りなんでしょうか と内容を読むと、本当に

日本語の聴き取り

のテストでした(@_@;)

  修学旅行実行委員長(だったかな)の発言要旨を聴き取る、というもの。
  選択問題も記述問題も自由作文問題もある。日本語の放送が1回だけというのも厳しい。あるいは設問文を先に 読むなんていう小賢しいテクニックがあるのかなと思ったら、

事前に問題文は読めない

なんていうルールもあるようだ。けっこう難しそうな気がする。人は、あらかじ め文脈を知らない文章を、正確に1回で聞き取れるものなのだろうか?


  整骨院とスーパー。
  こうやって書くと、また日常が戻ってきたなと思う。梅シソかつ弁当630円を使 う。旅行の荷物の整理を終えて、午後はヒミツの花園を2時間。朝からあいまい な晴れ方で、けっこう暖かい。そういえばすでに3月なのだ。


  ケータイがリンリンと鳴った。
  某知人。何かと思えば、

「お前の家の近くに来たから、ちょっと寄ってやる。1時間後くらいに着く。コ ーヒーくらい出せ」

とのこと。中学生じゃねえんだからアポくらい取れよな。とは言うものの僕もヒ マなのでちょうど良かった。まあ、中学生くらいというところか。


  一応はざっと部屋の掃除をして、知人を迎える準備。
  突然なんだし、適当でいいだろう。夕飯の食材をすでに買ってしまったから、 夕飯まで誘われると困るな。ときに、予備校関係者には「知人」という言葉を選 ぶ。「友人」という言葉は、仕事という媒介があるとちょっと違うな、という気 がする。

  雑談あるいは歓談を3時間ほど。
  予想または危惧したように夕食に誘われ、近くの焼肉店へ。生ビール、焼肉、 熱燗、卵スープなどなど。旅行中はほとんど魚しか食べなかったからちょうどい いかね。こんなことをしているうちに、休暇の日々は終わりに近づき、今日の日 記も終わりに近づいた。


  では、上方向へのスクロールを禁じます。
  下記の設問に答えなさい。

1、将棋の王将戦に関して正しい記述を選びなさい。

A:久保挑戦者の切れ味が今ひとつだった。
B:凡戦が多かったと著者には感じられた。
C:羽生王将が3勝1敗で防衛した。
D:朝日新聞は「好勝負だった」と報じた。

2、ヒミツの花園に著者がかけた時間を、「×時間」というかたちで答えなさい 。

3、著者は「友人」と「知人」という言葉の使い分けを説明しています。2つの 言葉のいずれかを選んで、その言葉をあなたが日常的に使う相手を説明しなさい 。ただし、以下の条件に従うこと。

条件
ア:固有名詞を入れないこと
イ:50字から100字にまとめること
ウ:真面目に解こうとしないこと
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