予備校講師でわるかったな!





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毎日が隠れ家生活 9月4日


  6時前起床。
  まだ6時間も寝ていない。完全に睡眠リズムが崩れてしまった。はやく仕事が 始まってくれないかと思う。今日木曜日から市進予備校は2学期の授業がスター トしたはずだが、木曜日は僕の定休日。

  食パンがないので朝食は日本ソバ。
  大根オロシと油揚げとネギを薬味にする。朝のうちにできるだけ仕事をしてお きたいと授業準備。2時間くらい。


  Lクラスが少し困る。
  夏期講習に比べて、テキスト内容が易しすぎるのだ。去年の記録を見ると(僕 は授業後に授業の復習をするので、そういう記録を残してある)、授業時間が

「35分余る」

などと書いてある。35分で終わるのマチガイじゃないのかとも思う。

  たぶん事実なんだろう。
  英語の最下位クラスであるLクラスは、2学期になれば×××××と言えば失 礼だが(一応伏字にしておくなw)、まあそういう状態の生徒様が残る。夏から 受験勉強をスタートしたという生徒様が多いから、そうなるのは仕方がない。実 質的に、

3月のLクラスは9月のLクラスよりレベルが高い

と考えてもいいと思う。

  言いすぎだろうか。
  春からやってきてLクラスに残った人には、何かの問題がある。勉強不足とい う問題がほとんどだが、それ以外の問題もたくさんあるはず。Aの理解をAダッ シュの理解に置き換えられない、といったような。そこを探しながら(探しても らいながら)授業をするから、こうして準備をするときの感覚と教壇にたったと きの感覚にズレが生じるのかもしれない。永遠の課題ではある。


  整骨院。
  混んでいて1時間近くかかってしまった。その足でプール。生活時間に筋肉痛 は感じられないが、泳ぐとやはり足腰が痛む。少しずつ慣れてくるはず。今日は なんとか500メートル。すぐさまスーパーへ。

  もうお昼前だ。
  早起き効果で稼いだタスク量は多いとは言える。が、整骨院・プール・スーパ ー

日常生活3点セット

で半日が失われてしまうというのは痛い。まったく、世間のカタギ系サラリーマ ンはどうやって日々を過ごしているのだろうかと心配になってしまう。いや、3 つとも行かないんで、と言われてしまいそうだ。そりゃそうだな。


  空腹を抱えて自宅近くのラーメン店へ。
  たしか1年前に来たことがあって、「可もなく不可もなし、困ったときには使 える」という日記を書いたはず(ヒマここ)。今日は空腹だったし、いったん荷 物を家に置きに帰るのも面倒で、まさに「困ったとき」に当てはまった。1年前 と同じような味のレベルで文句はない(特に旨くもない)。味噌ラーメンと餃子 で1,100円。

  午後は読書、昼寝も1時間ほど。


  『男の隠れ家を持ってみた』北尾トロを読了。
  40代後半の中年男が、ライターとしての立場を捨てて「隠れ家」を持つという ドキュメンタリー的エッセイ。
  カバーのイメージよりもシリアスな内容でなかなかおもしろい。

  著者はもともとちょっと普通でないルポものを書くライターである。
  本書は「男の隠れ家生活」も企画として始まったものである。妻や娘(当時2 歳になる直前)のいない場所で、男1人で生活したらどうなるかという設定であ る。あくまでライターとしての北尾トロが演じる生活を描く目的だった。

  しかし実際に6畳1間風呂なしのアパートで生活すると、著者は企画としての 目的を自然に(されど多少は意図的に)捨ててしまう。
  今まではライターとして、あるいは古本屋のオヤジとして世間や家族と接して きただけで、本名を持つ自分を隠して生きてきたことに気付かされる。自分の人 生がロールプレイングだったことを知るわけだ。昨今の流行語とも言える意味と は異なる「自分探し」をしなければならなくなる。書籍化にあたって書き足され た「はじめに」から。

>連載はつらかった。読者が望むであろう思いがけない展開や爆笑エピソードが ガンガン出てくることはまずない(自分が望んでいない)ことが早々にわかった からである。10回も続いたのが不思議なくらいだ。

  読者は自分のことを考える。
  僕は独り暮らしだからまだいいかもしれないが、家庭と仕事を同時に抱えて淹 れば、どうしてもロールプレイングをしなければならないし、期待されている役 割をこなすことが「自分の」人生が順調に回っていくことを無意識ながらも知っ ているだろう。

  いや、僕だってそうだ。
  予備校の教壇に立つとき、あるいはこうしてHPで何かを書くとき、「信原健 志」という名前は、僕自身であるのか僕の属性であるのか、あるいは誰かベツの 存在に与えられたものなのかを考えることがある。いつも考えるわけではない。 何かの機会がなければ考えないし、その機会はほとんどないままに生きていける のだ。

  北尾の隠れ家生活は10ヶ月で終わる。
  上の引用にあるように、少しもドラマチックではない。特別な結論があるでも ない。ただ、何となくやるせない感触が残る。人生はロールプレイングだけでは ないと言い切れないもどかしさ、と言い換える。


  夕飯。
  キムチ豆腐、茹でトウモロコシ、豆もやしナムル2種、納豆、イカソーメン、 生キャベツ、ゴーヤの酢の物、ラッキョウ、冷凍食品のイカフリッター、葉ショ ウガといったところ。特別なメインはない。

  食べ切りの料理は別として、全て皿によそってから食べる。
  盛り付けは面倒だし皿洗いの量は増えるけれど、そうしなければ食事ではない 。それじゃあエサだ。小皿や小鉢のたぐいは全部で10種類くらいある(しかない 、とも言える)。

料理は口で食べるものだけど、目でも味わうものでもある

というのが僕の方針。缶詰から直接食べるといった粗野な味と雰囲気も好きでは あるが、基本的には料理は皿から食べるものだ。


  さて、明日から2学期が開幕。
  生活ペースを取り戻して、きっちりと進めていきたい。5連休なのにどこにも 行かなかったのは予定通り。生活を打ち立てること、それだけが今の願いだ。
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