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あなたは私のわけがない 9月7日


  9時前起床。

・横揺れの大地震のなかで若い娘2人を自宅に送り届けることになった。1人目 は無事に済んだが、2人目は余震が激しく途中で断念。すると彼女のママが出て きて「責任を取ってくれ」という。いや別にワシ何もしてません。

という夢だった。どうせ夢なら送りオオカミくらいにはなっておきたかった。夢 くらいはビッグに行こうぜベイビー。今日もバカな書き出しで申し訳ない。


  久しぶりにゆっくり将棋を観戦した。
  羽生名人と山ア七段のNHK杯戦。この2ヶ月近くは講習などでネットなどで 結果をチェックすることはあったが、同時進行(録画ですが)で観戦することが なかったのだ。ひそかに今日を楽しみにしていたわけだ。

  タイトル戦のネット中継でもそうであるように、

リアルタイムで進行するからおもしろい

のが将棋観戦。
  次は何を指すかな、俺ならどうするかな、あ、指した、当たった! みたいな 楽しみ方ができる。羽生の受けの4七銀、決め手の3四歩の垂らしが当たって嬉 しかった。どちらも非常な好手だったのだ。と言われてもわかる読者様は少ない か、すいません。


  お昼にパスタを食べてから部屋の模様替え。
  夏のあいだに何となく部屋が騒然としてしまったので、整理というほうが近い かな。新居にうつってから、

見える場所にできるだけモノを置かないという方針

を持ってきたけれど、守り続けるのが難しい。人生と同じですね。

  カレンダーも差し替えた。
  未来の我が妻・あおいのそれをかけていたのだが、14ヶ月も過ぎてはじめて別 のものに変えた。といっても同じあおいさんの別の写真というだけのこと。この 人、

「カレンダーでは笑わない」

という方針があるらしく、どれに変えても淋し げな表情。それがいいんだなグヘヘヘって、これじゃあオヤジだよ(^_^;)

  部屋のあちこちに飾ってあるポストカードも入れ替え。
  東山魁夷のものばかり、ということは以前にも書いた。なんとなく秋っぽいも のにしてみれば、やはり空気が変わる。

いつか豪邸に引っ越したら

彼の絵をちゃんと額に入れてかけてみたい(もちろん本物なんてムリだけど!) 。果たせないであろうが小さな目標を持っておくのは大切だろう。今の新居には 絵を飾ることができる場所はない。あえて言えば寝室にそのスペースがあるが、 寝室には何も飾らないというヘンな方針も持っている。


  ヒミツの花園。
  やっと日常ペースになってきたなあと思う。朝からそれなりに晴れて、洗濯も のはよく乾いた。今日も暑くて、真夏日ギリギリくらいだったろうか。昼間に在 宅するとエアコンが必要、くらい。夜にはカミナリとちょっとの雨で涼しくなっ た。一刻も早い秋を希望。

  夕方には読書。


  『もしも、私があなただったら』白石一文を読了。
  40代後半の男女を主人公とする恋愛小説。
  恋よ花よ蝶よ愛よと跳ね回るようなそれではなく、人生の苦しみとか人間の汚 さといったものを織り込んだ濃厚なもの。好著。

  この著者の小説は文庫化されると欠かさず読んでいる。
  僕個人とのかかわりでいえば、デビュー作『一瞬の光』を読んでから4年ほど の付き合いになる。濃厚で文字ギッシリ、恋愛小説ではあるが人間を鋭く描くと いう小説ばかりを書いている。主人公の独白。

>人間というのは、悪事を働こうとすれば自分が思っている以上の悪を働き、善 事を行なおうとすれば、いくら励んでもなかなかそれが真実の善にならない―― そんな哀れな生き物であるに違いない。

  好みはわかれるだろう。
  一般に小説では、小説家が書きたいことを明確な言葉にすることなく何かが語 られるものだ。それは僕が好きな村上春樹や島本理生などに典型的である。読者 は語られないことばの中に何かを見つけることを楽しみにする。

  しかし白石の場合は、そこをあえて具体的な言葉に変えてしまう。
  ズバリ言い切ってくれたという爽快感を持つことができるけれど、一方でそこ まで言い切らなくていいじゃないかという一抹(いちまつ=少しだけ)の不信も 持ってしまう。

  オススメの対象は難しい。
  「この小説、なに言いたいんだかわかんねえ」という感想を小説に抱きがちな 人のほうがあうのかな。いわゆるライトノベルの対極に位置するとでも言えるの か。1分だけ立ち読みすれば自分にあうかあわないかがワカリヤスイ小説とも言 える。


  夕飯を食べながらニュースを見る。
  総裁選がどうのこうのとか。どうせ解散総選挙なんだからどうでもいいだろっ て感じ。ところで、現総理の退陣会見について書いてなかったな。

  記者から最後の質問に答えて。
  ナマで観ていながらよく覚えていないが、投げ出した政権に対して責任感があ るのかないのか、みたいな質問だった。私は自分を客観的に見れる、とまくした てたあとで、

「私はあなたとは違うんです」

とのこと。

  なかなかグッドな逆ギレだったと思う。
  記者にキレてもしょうがないだろという話題はともかく、今年の流行語大賞の 1つに入ることは内定したとみる。アレ、政治関係からムリして選ぶことが多い しね。


  夕飯はさまざまに。
  スズキの刺身はもう旬の終わりかなってところ。ゴーヤの昆布もみ。枝豆。冷 奴はお手製のナメタケと。ナスの油焼き。ラッキョウとかキムチとか。

  日記を書きながら大河ドラマ。
  幕末も押し迫ってくると篤姫の出番も少なくなってきたけれど、やっぱ、いいね。ハッキリ言って不遇な役回り。

「私は薩摩の人間ではありません!」

できれば、かわってあげたかったよ(>_<)
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