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うまく泳げない |
10月10日 |
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9時起床。
なんだか最近、からだのちょうしが良くないの。昨日なんか日付が変わるまえ
にお布団に入って、しかも爆睡したんだけど、起きるのこの時間なの。夢も覚え
てないの。ひょっとして、更年期かしら?
口調を戻して朝食。
珍しくマフィンを買った。ケチャップとチーズと玉ねぎを挟んで焼き、同時に
フライパンで卵とハムを焼く。焼きあがったマフィンに挟めばハムエッグ・マフ
ィンの出来上がり。マクドナルドで売っているようなやつね。旨かった。
午前中は授業準備、お昼前に整骨院。
プール用品をバッグに入れて持参したところ、受付のお姉さんに「これからど
っか行くんですか?」と訊かれた。さいしょは意味がわからなかったけれど(と
きどきこうして道具を持参しているので)、明日から世間は3連休という意味ら
しい。そうなんだ。続いてプール。
昼食の時間だ。
が、このところ外食をする元気がない。何かを食べているときに人がそばにい
る(視覚に入る)のが気になって仕方がない。僕にとっては、あまり良い傾向で
はない。
人のことなんか関係ない、俺様は俺様だ
と思って生きてきたので、こういうことは珍しいし、扱いに困る。気にしないよ
うに気にしよう。
気分を変えるために書店へ。
小説2冊購入。1冊は探していた新刊のハードカバーで、もう1冊は予期して
いなかった新刊の文庫。ちょっとホクホクする。新刊は図書カードで買うかアマ
ゾンで買うかの2択にしている。節約のため。図書カードはチケットショップで
買うから、だいたい3%の「割引」になる。
昼食を取れそうな店を物色するが、やはり気が向かない。
人を見るとイライラするのだ。あきらかにおかしいな。諦めて別のスーパーに
移り、カニチラシ弁当を買って食べる。ふつう。食欲はある。食後は昨晩読んだ本の感想文書き。
『はい、泳げません』高橋秀実を読了。
ほぼカナヅチのノンフィクション作家が、水泳教室に通ってどうにかして泳げ
るようになるまでの記録。
スポーツもののオモシロエッセイの1つと言える好著。
僕には泳げないということがわからない。
僕自身はたぶん小学校に入るくらいの年齢で泳げるようになって、低学年の時
代にはスイミングクラブにも通っていたし、そのあとで長いブランクがあったに
しても30歳を過ぎてからプール通いを今まで続けている。もちろんそのブランク
のあいだに海とかプールとかに行ったことはあるし、
「あれ、泳ぐの久しぶりだな」
と思うくらいで、ぎこちないにせよ泳げないという瞬間は1度もなかった。
ところが、本書の著者は全く泳げない。
そもそも水が怖いんだそうな。現実の世界でそうであるように、僕としては「
泳げない」と告白する人およびその告白自体の意味がわからない。泳げないとう
のは、えーと、
歩けないとか話せないのと同じくらいの特殊な状況
であるように思えてならない。つまり何か重篤な障害があるのかと心配になって
しまうくらいだ。こう書くと、泳げない人たちは
「泳げないったら泳げないんだよ! お前なんかに俺の気持ちがわかってたまる
か!」
と怒り出すかもしれない。ごめんなさい。だって、本当にわからないんだもの。
彼らと同等のレベルにあると思われる著者は、水泳教室で習いながら少しずつ
泳ぎを覚えていく。
多くのスポーツの指導者がそうであるように、コーチは鬼である。泳げない人
に容赦のない(もちろん泳げる僕としては当然すぎるのだが)アドバイスが飛ぶ
。そのたびに泳げない著者は立ち止まって考える。あーだこーだと脳みその中で
理屈をこねまわすのだ。
呼吸がうまくできない著者に、吸うことじゃなくて吐くことが大事なんだ、そ
うすれば自然に息が入ってくるんだというアドバイスがなされる。
著者はくじくじ考える。
>そういう考え方もあるのか、と私は感心した。つまり、呼吸とは収支ではなく
、貸借なのである。「吸う」は借り入れで、「吐く」は返済。ちょっと借りて、
きれいに完済する。重要なのは、必ず完済してから借りること。完済せずに借り
増しすると雪だるま式に借金がふくらみ、身動きができなくなるというわけであ
る。身につまされる原理で私は息苦しくなってきた。
なんでそんなことで息苦しくなるんだよッ! いいから泳げよッ! と僕は言
いたくなる。
全編にわたって著者はこの調子で、悩みながらも水泳教室をときにはサボりな
がらも泳ぎを覚えていく。しかしだからといって、本書が泳げない人へのハウツ
ー本になっているなんてことはない。泳げる人に新しい世界を紹介する、なんて
こともない。なんなんだこの本はいったい、と思っているうちに読み終わる。エ
ッセイとして、きわめて良質な証拠だと思う。
お昼過ぎまで一応は晴れていたけれど、出勤時には雨。
少し蒸し暑いくらい。授業は順調に、なごやかに。少人数をいいことに生徒様を指名して、適度にイジリながら。生徒様はそれなりに頑張ってはいるのだろうなあ、というところ。果たしてこの授業が、僕の受け取る報酬に値するのか、という疑問は持っている。今年で終わりなのだから、最後まで楽しみたいとは思う。特に『頻パタ』はいい感じだった。
帰宅して郵便ポストをのぞく。
お、ついに「ねんきん特別便」がウチにも来たぞ。昨年(平成19年)の政府広報(第3号)を取っておいた。ここには以下のように書いてある。
>本年12月から来年3月までの間に「ねんきん特別便」を順次お送りいたします。
ほう、今はすでに10月だがな。ここまで見聞したウワサは、
・高齢者には2〜3月に来た
・40代には9月に来た
というところだったか。期日はともかく、「順次」だけは正確に履行されたと思われる。期日のほうが大切とわからないのが公僕のずば抜けた長所だろうか。半年遅れて見積もりを出すバカがいるか?
おっとまたカリカリしてるな。
どうも精神を病んでいるようだ。さて結果は、全て問題なし。国民年金コンプリート。20歳を過ぎてから全て国民年金加入で、未納はナシ。ちなみに、20歳になった直後はお金がなかったので(浪人していたから大学1年生の初夏でした)、秋になってから追納した。
しかしこれね、国民年金だけじゃ生活できないよね。
厚生年金があってもギリギリがそれ以下じゃないかな。それでなくても破綻寸前だしね。20年もすれば自殺者は急増じゃ済まないとみるね。どんな仕事をしていても、年金だけで暮らしていけるシステムを作らないとまずいよな。だから、
どんどん増税するべきだ
と僕は思う。だからって、あの巨大野党に何ができるかというのは別問題だけどさ。あれあれ、またカリカリしてます(^^ゞ
夕飯。
安い牛肉とネギと豆腐とシイタケで簡単なすき焼き風の煮込みを作る。市販のタレがなかったから、出し汁と砂糖と塩としょう油と酒とミリンで味付け。こうやって自分で作ると、
市販のタレに入っている砂糖の量は異様に多い
ことがわかる。あれは成人病じゃなくて生活習慣病のモトだね。軽く卵でとじたら絶品になった。
おいしい夕食のおかげで、少し気分は良くなった。
早く、うまく泳げる日が来てくれないものか。全ては自分の努力と才能なのだが、今は少し自信をなくしている。練習を続けよう。それしかないのだ。
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