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その気があればどうぞ。 10月25日


  9時40分起床。
  7時半に目が覚めたときには布団を全てはいでいたし、寝室の灯りはついたま まだった。ウイスキーを飲むとこういう事態になりやすいみたいだ。泥酔するわ けではなくて、覚醒から睡眠へ移動するタイムラグが異常に短くて消灯を忘れる わけ。

・モノレールは満員だった。20分後のそれに乗ろうと思って駅前に出ると、「た か川温泉」の宿は工事中だ。まったく、なんでこんな僻地に観光に来たのだろう 。ふたたびモノレールのホームに向かうと、今度は高校生の行列で混雑している 。なんで1両編成なわけ?

という夢だった。ちょっとテツ分高めだろうか。


  パタパタ授業準備。
  擬音はワープロを叩く音。毎年恒例のプリント。といっても使いまわしではな く全面改訂なので、非常に時間がかかる。たぶん、B5で3枚、合計3時間。い ろいろ調べなければいけないことがあるため。これだけ手間をかけるプ リントは他にはない。直接授業と関係あるわけでもないし。ま、

「07」年度を「08」年度に変更

というだけで回しているプリントもあるので、痛みわけでしょうか。今年は何割 程度をそれでゴマかしたか、関係者諸氏は計算してみましょう・・・なんてから かってみたりしてね(^^ゞ


  昼飯はご飯を炊いてレトルトのハヤシライス。
  いつ食べてもハッキリしないやつだ。シチューなのかカレーなのか甘いのか辛 いのか明確にしろ、と叱りつけたくなる。午後はチラチラ読書して感想文をまと める。


  『ちょっとだけ堕天使』阿木燿子を読了。
  作詞家によるエッセイ集。
  芸能人モノとしてはなかなか良い。

  著者の作詞家デビュー作は『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』である。
  ああなんだアレかあ、と思ったひとはそろそろ中年真っ盛りだろうか。僕はタイトルしか知らない。それは ともかく、1本が6ページ弱で文字ギッシリの、いかにも90年代的なエッセイで ある。芸能人の書く本というのはおおむね2種類になる。

1、芸能人だから書かせてもらえる
2、芸能人だから文才もマアマアある

本書は2に該当するだろうか。あとがきから引用。

>それにしても、エッセイというのは難しい。書けば書くほど、どうやって書い て良いのか分からなくなる。私事に終始すれば、客観性が失われるし、かといっ て傍観者的な立場にい過ぎれば、評論文のようになってしまう。と、その辺の頃 合が微妙である。

  プロの作家でないという条件をつければ、ものごとをよく捕らえた発言 だと思う。
  奇をてらったものでもなければ、特別な論もなく、だからといって日常瑣末に 入りすぎることもない。バランスが取れているし、文章もほどよく整理されてい る(少し漢字が多いのは欠点かな)。読んで損をしたと感じることはまずない。 機会があったらどうぞ、のおすすめレベル。


  出勤して速読ゼミから。
  手応えが良くなってきた。いつも書いているようにテキストが難しすぎるとい うキライがあれど、残った生徒様はなんのかんのと頑張ってきたというところだ ろうか。夏期講習の5回と先週までの6回、つまり今日で12回目の授業というこ とで、

ここまで踏ん張るから意味がある

講座だと言えるかもしれない。営業的な側面はおくとして、授業がサバイ バルになるのは良いことだろう。結果に結びつけるのが僕の仕事であり、何より も生徒様の仕事ではある。Qクラスはいつも通りで問題なし。


  授業後に生徒様が相談に来た。
  質問ではなく相談。人生相談かと質問してみれば、それに類する内容だった。 だいたい30分くらいかかった。大変な残業だ。もっとも、こういうのは好きなほ うである。正しいとか正しくないとかいう問題は別として、

老人が若者に何かを語る

というのは稀有(けう=めずらしいさま)なことで、重要で欠かせないことであ る。


  相談の論点は「先生(信原)はなぜ先生になったのか?」であった。
  この場合の後者の「先生」は教える人という意味。職業としての先生、糧を得 るための先生、生きがいとしての先生。どういうメリットとデメリットがあるの か、私(ご相談の生徒様)の進路選択はどうすればいいか、といった相談だ。

  答えるのは気楽だ。
  まあぶっちゃけ、自分の経験や感想を語ればいいだけだ。そこから何かを汲み 取るのは生徒様の問題だし、「こうしなさい」なんて指導する気は全くない。僕 は講師だが教師ではないから。僕の人生から、個人的な経験や感慨をとりだし、 提示するだけのことだ。この日記では簡単に。

1、教えることは好きである
2、教えるのは英語でなくても良かった
3、教え始めたのは大学生になってから
4、生活の糧としては公立学校の教員がいちばん
5、教員免状は持っている
6、教員採用試験は落ちた
7、人嫌いである
8、人見知りである
9、そんなの関係ねぇ
10、教えたいという事実が全てに優先する


  もちろん実際には、もっと詳しい話になった。
  女性の自立という問題点もあったし、教育機関の限界や難しさなんて話もあっ た。ここでは書かない。驚いたのは、相談者が

今の高校生は大学を出たころには恐らく就職氷河期

という意識を持っていたこと。真偽はそのときにならなければわからないが、先 を見通そうとする視点は立派だ。若いからしょうがないとは思うのだけど、今を 生きることが全てと考える高校生が多すぎるんじゃないの、といつも思っている 。もちろん、こんなことを書くのは僕が老人になったからだ。

  しかしその一方で、

「いまやりたいことを追う方がいいんでないの」

とも言っておいた。
  言ってはナンだが、どうせ人生なんていうのは失敗の連続である。高校生の今 の夢なんて、10年たてば自分でもお笑い種になるものである。夢とか、希望なん てたいていかなわない。厳しいが、事実だ。こういう相談事というのはけっこう ・かなり好きなので、悩んでいる人は遠慮なくどうぞ。そのかわり、

あなたの意思にそぐわないこともガンガン言います

ので、そのつもりで。


  夕食。
  昼間に絹ごし豆腐(ツルツルしているほう、反対は木綿=もめん豆腐)を仕入 れておいたので、メインは変わり冷奴3種にした。

1、キムチ豆腐
2、イクラ豆腐
3、塩辛豆腐

  1が秀逸。
  ゴマとごま油がピッタリくる。豆腐の味が際立つ。2はそこそこだが、イクラ の量を減らさないと豆腐が負ける雰囲気。3は豆腐が完敗してしまう。しかし、 季節的には湯豆腐(←この場合は木綿が良い)だが、豆腐の味だけで勝負するな ら冷奴だな、しかも絹ごしだな、と思った次第。
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