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自分に言い訳しな(た)い 10月29日


  8時半起床。
  朝方に布団をはいでしまう傾向があって、起きてみれば鼻水グシュグシュにな りがちな秋。首周りを冷してしまうからそうなる。マフラーでもしたまま寝よう かなといつも思うが、そんなことができるわけもない。

・友人2人と大阪から日本一周のドライブ旅に出る。昼飯でも食べようかと思っ たらデパートの地下は大混雑で、2人とはぐれる。僕はやっとのことで「かしわ めし」のお握りを食べ、クルマに戻ったら彼らと合流できた。TV中継は週1回 で24回完成なのに、まだ府内にいる。これでは週5回15分枠で放送しても1年以 上かかるんじゃないか

という夢だった。


  新聞を読むと、女子マラソンの高橋尚子が引退という記事。
  残念だね。開花するのが遅れて、少ないレース経験でシドニーオリンピックに 出て金メダルを取った人。なにしろ、日本の女子陸上で初めての金メダルだった から、それはそれはすごいことだった。特にマラソンに興味があるわけじゃない けれど、金メダル当日早朝の

音楽を聴きながらTVカメラに向かってダンスする姿

には感動した。能力のある人間って違うんだな、と。

  彼女とセットで語らなければいけないのが小出監督だ。
  アクがあってうさんくさくて指導力が異常に高い陸上のコーチ。いくらすごい 男だといっても、こういう奴とは呑みたくない、という感じ。小出監督のコメン ト。

>厳しく指導してくれる人がおらず、世界を目指すのには甘かったのでは。

  しんらつだ。
  高橋は2005年に小出監督から独立した。なんらかの確執はあったのだろうし、 独立独歩でやっていこうという決心は彼女にとって重かったことだろう。その後 は1回だけ勝ったけれど、徐々に成績を下げていったのは事実。有森祐子がそう だったように、トップアスリートがコーチなしで結果を出すのは難しい。

  村上春樹は『シドニー!』という本のなかで有森にインタビューしている。
  彼女も小出監督に指導を受け、独立し、最後は高橋と同じように尻すぼみの成 績で引退した。村上は書く。

>もちろん他人に頼らずとも、一人で自分を冷酷に追い込める人間だって、世の 中にはいるだろう。多くはないかもしれないけれど、少しくらいはいるはずだ。 それでも、ひとつだけ基本的に言えることがある。「自分に言い訳をするのは、 だいたいにおいて、他人に言い訳することより簡単だ」ということだ。

高橋は、きっと、もう自分に言い訳するのは嫌になったのだろう。おつかれさま 、ありがとう。


  そのまま体調不良で推移。
  あったくはだみずがどまだでえだ(全く鼻水が止まらないな)と思って行動を 続けた。好天気なので布団を干す。昨晩の読書の感想文をまとめる。以下の通り 。


  『お嬢さんはつらいよ!』今村三菜を読了。
  平野レミの姪であり、歯科医の娘である著者によるお気楽なエッセイ。
  タイトルと内容はほぼ無関係。偏差値43。

  親の七光りならぬ親戚の七光りかよ、と思ってしまう。
  知らなかったのだが、平野レミの旦那はイラストレーターの和田誠。げぇ。超 大物じゃないか。書籍業界では、和田誠に表紙イラストを描いてもらえば書店平 積みは確実、とされるくらいの人である。本書のあとがきに、

>一番最初に、「ミナちゃん、文章書いてみろ」(中略)と本を出すきっかけを つくってくれた、義理の伯父、和田誠に感謝

というくだりが出てくる。

  七光りは悪いことではないけれど(利用できるチャンスとコネは全て利用する べきだ)、なんだかこの程度じゃねえという内容。
  とくに、情報が整理されていない書き方が多くて読みにくかった。お笑い系の エッセイは気楽に読むものなので、読者によけいな負担をかけないことが大切だ と思う。あまり脳を使わなくても読めるように、情報の交通整理をしておかない と渋滞がおきる。

  1つだけ良いところ。
  祖父である平野威馬雄という文学者(←この人も有名らしい)の葬式を描いた 「祖父の棺桶」。入院→急逝→葬式という混乱した状態と、著者の整理不十分な 文体がマッチしている。臨場感がある。深刻な状況だからこそ、笑いがある。ま 、100円で買う古本としてはそれなりの価値があるかなってところ。


  原稿仕事を1時間。
  まるでシェイクスピアの『リア王』の受難のようだ。もう比喩についてこれる 読者様はいるまい。4大悲劇の1つだったと思う。

その娘3人にいじめられてどうとか

というストーリーだったような気がするが忘れた。かなり面白かったはずだけど 、ストーリーを覚えているかどうかは別の話だ。ストーリーなんて、究極的には どうでもいいというのが文学部出身者の思考法かも。荒野をさまよう気分だ。

  外出。
  書店に寄って買うべきか悩んでいた本を立ち読みするが、買わないことを決断 。好きな作家でも無闇に買えるはずもない。それがたとえ文庫でも。新古書店落 ちを待つつもり。

  昼飯を外食にする元気がなくて中華弁当を買って帰宅。
  プールに行く余裕はあるなと思ったが、不意に食後のソファで40分ほど昼寝し てしまった。これはおかしいなと思って体温を測れば36.7℃。明白な微熱。結果 的にはプールをサボって良かったことになる。見事な言い訳だろうか。


  校舎に着いても不調。
  困ったな。4限の頻出テーマ読解ではクシャミが止まらず。鼻づまりくらいは まだいいとして(聴き取りにくいとは思うが)、クシャミは授業が中断してしま うので困る。始業5分前に飲んだ風邪薬は1時間過ぎてから効いてきた。ご迷惑 をおかけしたことを受講生にここでも謝罪m(__)m

  5限のCクラスに入って、クスリの効果が出た。
  微熱による消耗もあって、のどが渇いてしょうがなかった。それでもクシャミ よりは良い。時期的に問題演習を増やさねばならず、何とかテキストを予定通り に早めに終わらせた。苦しかった。

  問題演習のデキは良くなかった。
  さすがに、

あの第1問が正解できないのは赤信号

だと思う。文法問題は基本すぎて点差にならないものだが、全てに優先して得点 するべき項目だ。よほど複雑なものはベツとして、落ちている点数を拾う ようなものだ。基本的な文法は、

ルールの活用だけで取れるからオイシイ

と言ってもいい。具体例を挙げないのは、面倒なのと病状のせいである。


  サクーリ帰宅。
  昨晩のイタメシの残り(アクア何とかw)と、湯豆腐とか。その他もろもろ。 先日の日記と背反するようだが、豆腐は湯豆腐も良い。他の具はネギだけにして 、味付けもポン酢と白ゴマとシンプルにする。ずいぶん昔に、付きあっていた彼 女に

「湯豆腐とイチャイチャしてるんじゃないわよ!」

と叱られたのが懐かしい。それくらいの価値があるんだってこと。しかし、女子 にこういうことを言うと、

「湯豆腐以下なの、わたしは!」

と変なキレ方をされるので男子は気をつけよう。


  日記を書きながらの食後酒も日本酒のヌル燗。
  授業で汗をかいて発散したぶんだけ体調は戻ったと思うが、折り良く世界は寒 くなってきたようだ。この秋、初めてリビングのカーテンを閉めて食事をした。 どうもこのところ、体調が落ちている。自分に言い訳しないためには、日々の努 力と健康管理が重要だ。本当だよ。
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