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羽生の圧倒的能力に期待! |
12月11日 |
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警告
今日の日記は徹頭徹尾(てっとうてつび=最初から最後まで)、将棋の話題を扱
います。したがって、
1、将棋に興味のない人
2、将棋なんてジジイの遊びだと思っている人
3、羽生善治って誰? っていう人
4、渡辺明、髪が薄くない? とか思う人
5、7番勝負の7の意味がわからない人
6、なんか今日の朝刊で加藤何とかって棋士が問題になってたけど? と思わな
かった人
7、将棋って飛車がいちばん大事だと思っている人
8、将棋という漢字が読めない人
9、っていうかアンタこんな列挙を精読するなよ
10、信原先生はカッコイイと思っている人
はぜひ読んでください。
7時起床。
これからしばらくは7時間半睡眠を続けることになりそう。早寝するときもあ
れば、その逆もあるかも。ある程度は規則的にしないと、長い休みを乗り切れそ
うにない。今日は将棋の竜王戦を1日中観戦するつもり。
9時からTV中継。
じっと観ているわけではなくて、他の作業と平行する。本を読んだり、1月ぶ
んの授業準備をしたり。将棋は先手の羽生が攻めている。10時にTV中継が終わ
り、ネット観戦に切り替える。腹減ったな。
1回目の昼食にはラーメンを作る。
外食するとお金がかかるからね。休暇=無収入ということで、節約モードで生
きていくつもり。ラーメンは家で作ってもそれほど変わりがないかなと思ったけ
れど、さすがにプロが店で出す味にはならない。素材が違いすぎるし。
将棋のネット観戦は、手が進むと駒音が出るようになっている。
だからPCを稼動させたままにして他のことをやって、駒音がしたらPCに駆
け寄ることになる。竜王戦はネット中継のレベルがもっとも高い。今局からは、
本譜(ほんぷ=実際に指された棋譜)以外に、
変化手順が盤面で見られる
ようになった。すごいことだ。
もちろん今までも、変化手順の検討は文字で示されていた。
しかしとうぜん、素人になればなるほど頭の中でコマを動かすのは難しいから
、初心者向けにサービスを追加したのだと思う。きょくたんな話、将棋観戦とい
うのは、
「そこでこう指してたらどうなったんだ?」
という推理を楽しむものであり、
「あれぇ、そう指すのぉ? じゃあどうなるの?」
と経過を楽しむ行為である。読売新聞社はぜんぜん好きではないけれど、竜王戦
中継に関しては拍手をおくりたい。やや大げさだが。
正午になった。
TVで天気予報のついでにニュースを見ると、たばこ増税が見送りになったと
いうこと。あれれれ。今朝の毎日新聞と全く逆になってるんだけど。今日11日朝
刊の見出し。
>たばこ税:増税、濃厚 首相、事実上の検討要請
僕はこの記事を朝に読んで、なあーんだと思ったのだ。
すでに過去10年間で3度も増税して、また困ったときのたばこ迫害かよと思っ
たのである。政治関係の記事なんてコロコロ変わるものだけど、ここまでハッキ
リ見出しに書くなら、もう決まったも同然なのかと。今度は毎日新聞のサイトで
新しい記事を読んでみる。13時4分の記事の見出し。
>たばこ税:与党、増税見送りへ 反対意見強く
なんだいったい(・_・;)
たった24時間足らずで、ぜんぜんギャクの見出しになるんかい。政治ネタだか
らよくあることと再度ことわった上で思う。あの、毎日新聞って
取材力にやや不安を感じる
と思いもうしあげ奉る次第にございます。怪しくてもとりあえず決め付けてみる
、みたいなトコがあるように推察致しますことをお許しねがいとう存じ上げます
。今日も敬語が怪しいのであります。
12時半になった。
竜王戦は昼食休憩に入ったので、僕も外出してプールへ。2回目の昼食にほか
弁で「豚肉と野菜の味噌炒め弁当」を買ってきて食べた。つまりホイコーローめ
しね。別に旨くないなあ。飯田橋の『えぞ松』がなつかしいなオイ!
と、マイナーなギャグはやめにして、ヒミツの花園。
お昼くらいまで晴れ、午後からは風が強くなって雲が出た。きょうもあたたか
い。将棋が気になるので集中力を欠いた。
上記の中継サイトにはコメントがつく。
基本的に将棋の内容に関するものなのだけど、ときどきヘンなコメントが入る
。午後3時過ぎにはこんなものがあったのでコピペしておいた。
>羽生は手をつけていなかったフルーツをすごい勢いで食べはじめ、フォークを
置くとすぐに▲2四銀。そしてまたフォークを手に取った。
渡辺もケーキを残していたようで、対抗するようにケーキをほお張る。両者一心
不乱といった様子でモグモグしている。
んなこたぁどうでもいいだろ(@_@。
4時からTV中継再開。
羽生が攻めあぐね、2時くらいからは渡辺が優勢になってきた。ここから羽生
マジックがあるかどうか。さぁ中継を楽しみましょう!
15分後、終局(・_・;)
渡辺竜王の勝ち。お互いに1時間以上の持ち時間(各8時間持ち)を残して羽
生の投了となった。それほどの大差だということ。これで7番勝負は羽生の3連
勝から渡辺の3連勝で、最終局が決戦になる。どちらが勝っても初代永世竜王と
なる。
感想戦が映し出される。
NHK杯(日曜日の午前中に放映)はともかく、タイトル戦では非常に珍しい
。おおむねタイトル戦は放送枠に終局の瞬間が収まらず、感想戦そのものが中継
されることはないのである。TV中継は名人戦と竜王戦だけで、
多くても1年に14局
だから、今日のように感想戦を観られるのは数年に1回程度だ。ワクワクして観
る。
しかし、感想戦の中継は20分ほどで終わってしまった。
細かいやり取りやお互いの思惑などを生で聞けるなんて滅多にない。この場合
は生といっても画面越しだが、収録された瞬間から遠く離れた映像の虚しさは誰
もが知っているだろう。「同じ空気」を吸うのは大切なことである。
将棋は、攻めさせられた羽生の完敗であったようだ。
後手渡辺の急戦矢倉の作戦勝ち。感想戦を聞いていると、羽生がかなり前半か
ら良くなかったと思っていることが伝わってくる。このシリーズは第1局と第4
局だけがいい勝負で、あとは一方的な内容だと僕は思う。星勘定こそ五分五分に
なったが、最終局で良い棋譜を見せてもらわないと、世紀の決戦の意義が薄れる
だろう。
さて、感想戦の中継がカットされて何が放映されたか?
放送枠はまだ80分近く残っている。なんと、
第1局からの軌跡
というどうでもいい内容だった。前にも書いたと思うが、TVというのは想定さ
れる視聴者で最も愚かな者に内容を合わせるものだ。感想戦での細かいやり取り
を観たい僕のような人ではなく、
いちばん頭の悪い視聴者
にターゲットを絞るのである。TVを観るのがバカではないが、バカはTVを見
るのが好き、というのがこういう放映システムで判明する。下らないので5時に
なる前にTVの電源を切った。せっかくの生感想戦放映チャンスだったのにね。
夕飯のメインはメバチマグロの中落ち。
白ネギの輪切りを添えてわさびしょう油で食べる。今日こそ永世竜王=永世七
冠制覇=たぶん今世紀最後の快挙を見られると思って、ご馳走を用意しておいた
のだ。祝い事のないご馳走はさみしい。
渡辺竜王は将棋界初の快挙にチャレンジすることになる。
7番勝負の3連敗、のち4連勝である。いつか、誰かが破らねばならない、破
るべきジンクスであり記録である。それでも僕は祈る。
がんばれ、羽生!
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