予備校講師でわるかったな!





各ページのご案内はコチラ 

proflile 自己紹介

diary 日記

essay エッセイ

bbs 掲示板
  

Copyright (c) 2004 
takeshi nobuhara All Rights Reserved. 

細密に、細心に、新年度前夜 3月9日
  5時40分起床。
  昨日を休肝日にすることには成功した。夕食を終えても満腹なだけで眠くなら なかったが、無理して10時過ぎに寝床に入った。とうぜんのことながら眠れやし なくて、20分くらいモゾモゾしていたはず。シラフで眠れる人ってすごいと思う 。

  午前中は授業準備など。
  どのクラスぶんもとりあえず終了で、あとは初回を迎えるだけ。今年度から簡 単な小テストを毎週用意しようか、と考えている。対象はワセヨビの2年生と市 進のCクラス。基本的に、

ミッション:復習は学生が自分で完遂しろ

と考えてきた。が、当今の事情を省みるに、なんかこのあたり漢字が難しいカン ジがするけど、講師サイドのこういう要求って嫌われるみたい。この話は長くな るから、またおいおい。


  そうそう、例年なら市進は今日あたりから開講である。
  カレンダーによって異なるけれど、春期講習から逆算して5〜8日に始まるの が普通だった。しかし今年は12日(木)からスタート。どうやら、

高校生の学校の年度末試験が終わってから

開講したい、という目論見らしい。そのぶん20日(祝)や22日(日)にも授業が ある人もいるし、そのおかげで3月スタート講座は変則日程だ(生徒様はくれぐ れも授業進行表で確認するべし)。

  メリットは2つあるのだろう。
  1つは、スタートが年度末試験の後になるから、新しい生徒様をあつ・・・、 集・・・以下自粛。もう1つは、同じく年度末試験の後になるから、初回授業の 欠席可能性が大きく減るということ。これは大きいね。おべんちゃらではなく。 一言余計か?


  毎年書いているはずで、初回授業が一番重い。
  初回さえ終われば、あとはオマケである(言いすぎ)。初回授業で1年の方向 は確定し、重い船は動き出す。動き出せば、惰性の力を借りて、しかしもちろん 途中で推進力を加えながらではあるが、どんどん進んでいける。たとえば、

蒸気機関車が発車するシーン

を思い浮かべればわかるだろう。わからない? 僕もわからない(・_・;)

  1回目が全てである。
  自分がどこに向けてどう動くのかが決まる。これが決まらない限りは、未来の 自分に必要なことではなく、今の自分にできることしかやりようがない。自分の ペースで勉強して、それは結局第1志望大学には届きませんでした、というムダ な勉強をすることになる。1回目の出席を満たしたからといって受かるわけでは ないが、方向のずれた無駄な努力でお金と時間を捨てている受験生は多い。この 話題もまたそのうち。


  話は日記に戻って、時間的にも飛んで、手話教室へ。
  鬼講師T先生が所用で授業途中に抜けるという。彼のお弟子さんであるらしき 女性が授業中盤から代講を勤めることになった。このパターンは2回目で、お弟 子さんのことは僕も覚えている。

  授業がぎこちない。
  鬼講師T先生の教え方を踏襲している・しようとしていることはわかるのだけ ど、何かが少しずつ違う。我々生徒が鬼講師T先生に慣れているという人間関係 の問題が1つ。習うというのは基本的に誰か特定の個人に習うということなので 、指導者が変わると内容が同じでも違和感を覚えるということだ。

  鬼講師T先生とお弟子さんの手話が微妙に異なるという問題も1つ。
  手話というのは話し方と同じで多少の個人差がある。もちろんある程度の共通 ルールはある。話し言葉なら、食卓で使う「箸」と渡ってはいけない「橋」のア クセントが異なるようなもの(真ん中を渡ろうと言ったのは一休さんねw)。し かし現実にはその人それぞれの話し方があるわけで、ふつう我々は

個人それぞれの同調機能

とでもいうものを使って、自分と相手の言葉の差異を埋めていく。とうぜん手話 の初心者にはそれができないから、鬼講師T先生とお弟子さんの手話の違いに目 が行ってしまう。

  教える技量の問題もある。
  質問するわけにはいかないが、鬼講師T先生が手話教授歴15年だとすれば、お 弟子さんのそれは3年くらいじゃないか。教える方法の引き出しの数の違いを自 覚するのは、僕が逆に人に教える仕事をしてきたせいなのだろうか。もちろんそ の引き出しの数は想像もつかないのだけど、「なんか浅いんだよな」というやや 否定的な感情はぬぐえなかった。1回くらいならしょうがない、と思っておきた い。


  帰宅して珍しくオヤツ。
  ポテチ。こういうのって太るのに好きなんだよね。いつもなら2回目の昼食に ソバでも食べるのだけど、今日は後述の用事があり夕食の時間が早いから。床暖 房に寝そべって、ポテチを食べながら読書。最高だよね。感想文です。


  『香港 旅の雑学ノート』山口文憲を読了。
  返還前(1980年代半ば)の香港に関するエッセイ。
  ガイドとして使うことはできないが、香港に行く前か帰ってきた後で読むと相 当おもしろいのではないか。好著。

  僕がいつか香港に行くことは、絶対にないとは言えなくても、まあないだろう なと思っている。
  だからこの本を読んでも現実的なメリットがないことは明らかなのだが、逆に 言えばどうせ体験するはずもないことだから読んでおこうかな、というのが購入 動機。その価値はじゅうぶんにあった。

  著者はたったの1年しか現地に滞在しなかったようだが、本書で語られる内容 は異様に詳しい。

・香港の看板はなぜあんなに横長なのか、
・二階建てバスが横転する事故はどのくらいあるのか(1年に数回w)
・銭湯事情はどうなっているのか、
・青空床屋はいかように運営されているのか、
・映画館の「モギリ」はどのようにスマートに通過できるのか、

などなど。あとがきによれば「広東語もしゃべれない」というレベルで、よくも こんな細かい取材ができたものだと思う。これらの瑣末な情報が何かの役に立つ とは思えないにしても、読み物としてはとてもおもしろかった。まあ、やや奇書 ではある。


  夕方に実家へ。
  毎月帰るようにしているが、事情で正月以来になった。帰って何かがあるとい うわけではない。景気の良い話でもして差し上げたいところだが、そんなのない し。戻ってみれば、僕の兄弟もたまたま帰ってくるとのこと。彼は僕が十分に酔 ったころに到着。

  彼とはわりに話が合うが、性格は別々
  僕は議論が嫌いで彼は好き。僕はパチンコが好きで彼はパチスロが好き。僕は 世間体を気にするが彼は無頓着。僕は頭脳労働者(か?)だが彼は肉体労働者。 僕はスリムな体型で彼はメタボ系統。基本的に1年に2回しか会わない。

兄弟とはただの他人

とよく言われるのが実感できる。僕は彼を尊敬しているし、彼は僕に敬意を払っ ている。これ以上深まることもないし、浅くなることもない仲と言える。それが 血のつながりということではあるのだろう。


  9時過ぎに実家を辞去。
  長い連休は今日で終わり。13連休だったと思うものの、数えてないし、数えた としても忘れた。臨戦態勢は充分に整っている。今年度は新規参加の予備校もあ るから、かなり気合が入る。しかし、

気合の空回りがないように気をつけていく年度

でもある。1つ間違えれば、あらゆる意味で今年を最後にされるので、丁寧に進 めたい。能力的には自信があるけれど、僕に風が吹くだろうか?
diary 日記  
これまでの日記はコチラ