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サワヤカさの探求 |
4月12日 |
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7時50分起床。
・弁当にソースを誰かがドシャっとかけて味の統一を図ろうとするので、「ばか
、何やってんだよ。そういうことすっから味オンチが増えるんだろうがッ!」
と怒鳴ったところで目が覚める、という夢だった。
早起きする必要はなくても眠れないなら起床する主義。カーテンを開ければ曇
り空、というのは久しぶりかもしれない。
午前中は授業準備やTV将棋観戦やアイロンがけや勉強や皿洗いなど。
横に並べるのが適切かどうか不明ではあるけれど、実際にやったことなのでし
ょうがない。もしできれば、
>さわやかな朝だ。僕は濃い目のコーヒーを片手にフォークナーを読んで午前中
を過ごした。
みたいな日記を書いてみたい。きっとムリだろう。だいたい、フォークナーなん
て誰も知らないだろうし。
現実には将棋が終盤戦にさしかかった11時半に空腹をおぼえて、弁当を買いに
行く猶予すらないと見て、パスタを茹でて食べた。
夕飯の料理を少しだけ作ったらだいぶ晴れてきたので外出することにした。し
かも行き先が新古書店で、そのうえ100円の棚を漁るのが目的だし、移動手段は「
俺のあおい号」という名前の自転車だ。春だから新しい読者様も多いだろうに、
常連になってもらうべく
ブリリアントな日々の記録
を記さねばならぬというのに、エコバックなぞ抱えて自転車をこぐ初期中年の春
よ。なんか文章ヘンだぞ((+_+))
新古書店では不調。
腹が痛くなったのではなく、30分まりで4冊しか調達できなかった。不満なの
であおいに乗って移動し、普通の書店に。好きな作家の小説(単行本)1冊と、
好きだった作家のエッセイ(文庫本)1冊を買った。またまた移動して酒店で日
本酒の1升ビンと赤ワイン1本を買い、2回目の昼飯用にネギトロ丼を買った。
帰宅して食べ終えたら3時を過ぎた。
昼から晴れたおかげで洗濯物も乾いた。靴下を畳んでいるときに思いついたこ
とを書いておこう。男子のはく靴下のことだ。
若い男子のあいだでは、短い靴下が流行というか定番になっているみたいだ。
ショートソックスというのかな、踝(くるぶし=足首の骨が出っ張っていると
ころ)までの長さしかないやつだ。ほんの5年くらい前までは、ショートソック
スを履くのは「おしゃれ」の範疇(はんちゅう=カテゴリー)に入っていた。僕
より少し若い、つまり当時30歳になる前くらいの講師の先生と、こう話したこと
がある。
某「最近の生徒は短い靴下なんですよね」
僕「ああ男子ね、流行なんじゃない? 俺もときどき履いてるよ」
某「え〜。僕ちょっと抵抗あるなあ」
僕「夏場とか涼しくてけっこう違うよ」
某「恥ずかしくないですか」
僕「別に。涼しいもん」
すでにこの時点で、僕は「おしゃれ」ではなく実用品としての価値を認めていた
わけだ。初期中年ってそういうもんなんだよ。
ところが最近は、ほとんど誰もがいつでもショートソックスである。
誰も、というのは教室で見かける若者、つまり高校生だ。そんなわけないだろ
うと観察してみると、夏場はおろか真冬でもショートソックスなのだ。男子のズ
ボンの裾が長いのは当然だから、座ったときにしか見えない。ちょうど、
靴の上に1センチくらい靴下の存在が認められるくらい
の、やや短めのものが主流のようだ。場合によっては靴と足の地肌の境界がない
ほど短いものもあるようだ。
寒くないのだろうか、というのが僕の疑問。
そういう僕自身は、だいたい今ぐらいの季節からショートソックスに切り替え
る。4月だと、まだ足元が寒いときもあるから、切り替えには1ヶ月くらいかか
る。おおむねGW明けは特別な理由がなければショートソックスだ。僕より年上
の人でも、つまり中期中年の人でも同じようにショートソックスを愛用している
人も増えてきた。
で、何が書きたかったのかというと。
ショートソックスを履いてはいけない場合が1つだけある。それは、スーツを
着ているとき。個人的な見解だと先に断りを入れておく。スーツを着用するとき
は、地肌を見えないようにするものである。だから、スーツのズボンの下から、
ショートソックスと地肌が見えるのはみっともない
からやめて欲しい。
偏見であり、古い考えである。
そんなことはわかっている。が、イギリスの貴族なんかは別として、スーツは
ビジネスのために着るものだろう。ビジネスは自分を殺すことだ。自分という存
在の象徴である肉体を、相手に見せないことが大事だ。
スーツ姿の男性を想像してみよう。
手と顔以外に地肌が見える箇所はない。ネクタイなんて、首から胸にかけての
肌を隠すために締めるようなもんだし、カフスボタンは手首より上の腕の部分を
隠す道具である。地肌を隠すのがスーツ着用の目的だ(ついでに、同じ理由でス
ーツ姿で腕まくりというのはマナー違反と言える)。だから、
スーツ着用時にショートソックスを履くのはヤボ
なのである。若いリーマンはそのへんの自覚を持つようにな、とジジイの繰言は
この辺にしよう。
というわけで男子高校生がショートソックスを履くことには何の意見もない。
と書いてから気がついたけれど、女子高校生は履いているのだろうか。注目し
たことがない。注目していても怖い。それではヘンタイではないか。
「せんせいッ! 日記がちっともサワヤカになっていません!」
日記に戻り、1時間半くらい昼寝をした。
5時を過ぎても明るい季節になった。1日は、人生はまだまだこれからじゃな
いか、という希望を与えてくれる明るさだ。ムリしてサワヤカなことを書くこと
もないので、読書してから風呂掃除。排水溝の掃除とか、ひじょうにサワヤカだ
。
夕飯はしのぎ飯。
メインは市販の宇都宮餃子。手軽だけど実に旨くない。サブは鶏ササミと水菜
の中華風サラダ。ゴマとごま油としょう油で味付けしたが、これもイマイチ。ブ
ナシメジと白ネギのヌタ。両者を茹でて酢味噌で食べるお酒のツマミ。茹で過ぎ
たようでこれも良くはない。茹でキャベツをしょう油とオカカで味付けしたもの
と、カブの浅漬けを食べきった。
日本酒は茨城県水戸市の『一品』。
常温ではチョイカラ、すっきり。ラベルの「お勧め」であるヌル燗にするとえ
ぐみが出る感じ。良いところがないかと真剣に探してみたが見当たらない。これ
は明確にハズシた。
個性の強い名前の酒はハズシが多い。
ほぼ間違いないと思う。この『一品』はもちろん「逸品」との掛詞であろう。
ラベルの上にもう1つラベルがあって、こう書いてある。
>米の旨みを出しました
当たり前だろう。日本酒に米以外の旨味が出てたらどうするんだ。そうだろう。
「スコットランド産のモルトのフレーバーを出しました」
とか。困るだろう。どうせえと言うのだ。せっかくなら、
「釈由美子のおへその旨味を出しました」
くらいまでやってくれれば考えてもいいのだが。どういうことなんだ、と考える
気にはなるだろう。きっと買わないとは思う。だから、個性を強調する酒はダメ
なのである。
「あの、少しもサワヤカな日記になってないんですけど?」
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