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カモネギの英訳 |
4月22日 |
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7時過ぎ起床。
とつぜん早起きになってしまったのは夢のせい。生きていく希望が湧いてくる
ようなステキなものだったのに忘れてしまった。良い夢は文字に直らない。人格
崩壊を起こさないために
本能的に誰もが育てている希望
と同じだ。イヤなこと書く大人になったなオイ!
9時から将棋の名人戦を観戦。
昨日の封じ手は羽生になったようだ。封じ手の開封は立会人の仕事。今局は加
藤一二三(ひふみ)先生である。この大先生による、開封シーンの解説。
>ふつうは立会人が先に見て、それから(封じ手をした人の)相手に見せるんで
す。でも今日は私が見ないで、先に郷田さんに見せました。なんでかって封じ手
をいちばん最初に見たいのは相手だからです。これは私の新手です。(発言要旨
)
一同、苦笑。大先生、いつも元気ですねぇ(^_^;)
放送は10時に終わり、そこまでで封じ手を含めて3手進んだ。
昨日の夕方よりマシだろうか。難解な矢倉戦になった。出勤前に4時過ぎから
ふたたびTV観戦して、結果がわかるダイジェストは日付が変わった0時40分か
ら。日記のアップには間に合わないので、今回も感想はあした書きます。
お昼前に外出。
朝から暑いくらい。午後には少し雲が出たけれど基本的に晴れ。24℃くらいか
な。早くも、あの薫風(くんぷう)の匂いを感じた。今くらいの晩春から初夏に
かけての、草木が萌えるときに放たれる匂いだ。男子だと、「ああ、あの匂いみ
たいなやつね」とすぐわかると思う。どうしてあの匂いを
イカくさい
と表現する人がいるのか、僕にはまったく理解できない。生命力が弾けるような
、力強い匂いじゃないか。いや、良い匂いとはちょっと言いにくいかもしれない
。女子、ごめん。
匂いも記憶を呼び覚ます。
この薫風の匂いで、僕は(今よりもずっと)若かったころのことを思い出す。
この匂いは、ただの春じゃないんだという感じの陽光が若草に照りつける様子と
コラボする。そうか、
あのときは僕も恋をしていた
と感じさせられてしまう。自信はないけれど、根拠のない希望だけはたくさんあ
った、人生のあの一時期だ。このあたり自分で書いていて、昔のボブ・グリーン
のコラムみたいだ、と赤面してしまった。読者、ごめん。でも、何かを思い出し
ちゃった人もいたりして・・・。
プール。
この1週間ほど体に負荷をかけるように運動量を増やしているが、なかなか体
重が落ちない。日記には書いていないものの、1時間くらい自転車に乗っている
。もちろんジムの自転車ではない。リアル自転車(こんな日本語あるのか)。風
景が動かなくては楽しくない。
お昼ご飯は持ち帰りの中華丼。
そろそろ眠くなるかと思ったらなかなかそうはならず、仕事だの勉強だの家事
だの読書だのを続ける。
室内の観葉植物であるサンセベリアは完全に冬眠から目覚めたようだ。
毎日少しずつ成長しているのが見て取れる。午後は陽の直接あたる場所に置く
ようにしている。植え替えはGWまで待たなくても良いかな。また、ポトスを大
きな鉢に植え替えるかどうかも悩んでいる。
ポトスは永久に成長する
そうなので、植え替えたらもっと巨大化するんじゃないか。そんなに広い家でも
ないし、悩みどころ。
結局ムリヤリ30分ほど昼寝をした。
今日の授業は最上位のFクラスなので体力は使わないが脳は全開にしなければ
いけないから、備えておいた。体力の余裕ってけっこう大事だ。何かに余裕がな
いと、別の何かに力を回せなくなる。授業前の軽食は家でウドンを茹でて食べた
。
授業はまあまあ順調に推移した。
それにしても、1学期から長文が長い長い。文字ギッシリで70行近い。設問は
選択式でどうってことないけれど、内容に関する精読は磨いておきたいのが1学
期だ。今の生徒様は
やさしい問題の解答アウトプットと構造把握
には問題がない状態に仕上がっているから、内容の理解という領域をできるだけ
広げていきたい。「訳せるけど意味がわからない」というのが、もっとも危険と
いうか無意味な状態なので、脳の余力を作る手伝いをしておきたいという感じか
な。
というわけで余談もたくさん。
ちょうど料理の話が出てきたので、ソラマメを茹でるときの塩の量について説
明した。ここでは長くなるから紹介できないが、あれは実話である。北大路魯山
人に言わせれば、料理とは
「理を料(はか)る」
ことである。理屈にかなうように計測してこその料理だ。この考え方を実践した
のが、このページの『一話一膳』なので、ヒマな人は読んでみよう。「塩ひとつ
まみ」などというアイマイな表記は完全に排除している。
イージープレイの話も。
英語では easy prey 。ちなみに prey は不可算名詞(出題例は少なすぎると思う)
。授業では時間がなくてちゃんと話しきれなかったので書いておくと、「ネギを
背負ったカモ」のこと。略して「カモネギ」とも言う。麻雀などのバクチでは、
明らかに弱い人のことを指す。
鴨鍋という料理があって、鴨肉とネギを使うらしい。
いや、正確には日本ソバの鴨南蛮(鴨肉とネギを煮たスープに浸して食べる冷
たいソバ)が由来かもしれない。いずれにしろ、
鴨のおばかさんがネギを背負って歩いてくる
という戯画的状況を言葉に直したものだろう。
なお、鴨はほとんど市販されていない。
あっても合鴨(あいがも=マガモとアヒルの交配種)。マガモは上野の不忍池
にたくさんいたような気がするけれど、空気銃で撃ったり矢を放ったりしないよ
うに注意。言うまでもないが、もし万が一にでも入試に出たら「カモネギ」など
と訳さないように。「かっこうの餌食」というのがスマートな日本語になる。授
業は4分も延長して失敗した。
帰宅して夕食。
メインは毎度の鶏スペアリブの昆布煮。サブはさまざまに、3日前に作ったゆ
で卵の辛み漬けとか。きょう作ったのは、ミョウガとラッキョウの和え物。3行
レシピは1人前。
1、ミョウガとラッキョウ(各2個)を千切りにする
2、1をボウルに入れて、砂糖小さじ半分と酢大さじ2を投入
3、2を和えて、最後にしょう油2滴を投入
仕上げに白ゴマをふるのも良い。こういう小鉢を食卓に追加すると、少しだけ華
やかな夕餉になる。地道な前進が大事だ。
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