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つゆいりのゆううつ 6月5日
  9時20分起床。
  房総半島南部にクルマでドライブ、そのまま僕の自宅に戻り以下自粛、という デートの相手は我が未来嫁あおいさんだった、というステキな夢だった。なかな かあるもんじゃない。

悪夢の探求に余念のない人生

をおくってきた僕としては、ということだが。僕にとって、宮崎あおいさんとい うのは、

『失われた時を求めて』のアルベルチーヌ

だからね。え、プルースト知らない? 読んだこともない? 何それって感じぃ ? まあ、「夢とは果たせないもの」の喩えですよ。


  朝食には久しぶりに果物が登場した。
  昔から朝食はパン・ヨーグルト・ヤクルト・果物・コーヒーをそろえてきたけ れど、新居に移ってから果物をずっと欠かしていた。理由は自分でもわからない 。

「朝の果物は金」という格言

(言い回しっていうべきか)があるのに、守ってこなかったわけだ。果物ってけ っこう高価だということもあるかも。アメリカンチェリーはサクランボに似てい るようでだいぶ違う。食べ物に「アメリカン」という単語が入っているというの は珍しい気もする。


  もたもたした午前中を過ごし、お昼にプールへ。
  朝から雲って、ちょうどこの時間から小雨が降りだした。すでに事実上の梅雨 入りだろう。気温は20℃ちょっとで、半袖だと少し寒いくらい。プールは650メー トルで順調。距離は稼げなかったにしても、今週もがんばれた、来週もがんばろ う。

  餃子が食べたくなって、小雨の中で自転車激走。
  存在は知っていたが開店している姿を認めたことのないラーメン店発見。いか にも昭和していて(この日記こればっかだなw)何も期待できないがチャーハン と餃子を無事に注文。餃子の値段の表示がないところがすごい。

  最悪(@_@)
  チャーハンは米にシンが残っていてピラフのようだった。喩えは「炊けていな いパエリア」でもいいかも。お楽しみの餃子は、『王将』にも劣る出来栄え。冴 えていることに、6個で450円というセレブなお値段。ためせば失敗があるのだな あと改めて確認できた。すてきだ。


  帰宅途中でガーデニング用品を購入。
  アップルティーなぞ淹れて少し勉強、ゆっくり読書。お金も嫁も仕事もないけ れど、時間だけはたくさんある人生だ。ウラヤマシイ、なんて思ってしまうアナ タは下流候補生だよ。読書感想文。


  『フリーター・クロニック』杉元伶一を読了。
  フリーターがただお金のためだけに就くアルバイトの実情を描くエッセイ。
  読みやすくておもしろい。

  39種類のバイトが取り上げられている。
  ありがちなところで肉体労働、ファーストフード、ビラ配り、少し変わったと ころで花屋、キャディ、バイク便、そんなのもあるのかというのは訪問販売、結 婚式場、葬儀社などなど。言われてみれば正社員だけで回す仕事でもないよな、 と気づかされる。フリーアルバイターと言われる人々がどのようにして生まれる のか、「まえがき」から引用。

>ここに至る道はいくつかある。
   ひとつには暇だけはふんだんにある学生時代、バイトにのめり込み、一般的サ ラリーマンの初任給を軽く上回る収入を得て、なんだ、就職しなくても生きてい けるではないか、と早計にも思い込み、フリーターになってしまう。生涯賃金と か福利厚生とか将来の生活設計とかのことは取り敢えず考えていない。もしくは 知らないふりをする。

  文章がスッキリしていて読みやすい。
  その仕事に向く人、向かない人のタイプを指摘し、余録を紹介し、経済効率や ミエ効率などを示してから本文にすっと入る。書き出しは2行で統一されている 。「便利屋」から引用。

>今日は、なんでも屋のフリーターです。
   それくらい自分でやれ。

  難点はいくつかある。
  まず、タイトルに「バイト」の文字が入っていないこと。フリーターの生活記 録の本なのかと思ってしまう人が多いだろう。本書はその1部であるアルバイト だけを取り上げている。次に、職種によっては実体験ではなく取材で書かれてい ること。文章のトーンが違うし、質が明らかに落ちるのですぐにそれとわかる。

  最後に、仕方がないが古いこと。
  1989年に単行本出版ということで、

80年代後半=バブル期におけるアルバイトの記録

と思って読まなければならない。僕が大学生になる直前の時代なので、ほんの数 年前はこうだったのだなあという感慨を持った。たとえば、ピザのデリバリース タッフを扱った文章のタイトルは「ケータリング」となっている。今でも使わな いことはないが20年過ぎて使用頻度が上がったという言葉でもなく、「なんだか 、まあ、時代だなあ」と思ってしまった。良い本なのでチャンスがあればどうぞ 。


  夕方に銀玉店に出撃。
  小雨なので傘を差さずに。勝負事は手ぶらであるべきだ、という信条による行 動。持てるものが勝ち取るものなんて、タカが知れている。とカッコよく決めて みたものの、回んね。チョコチョコ台を変える。

  3台目の1,000円目で、何とか確率変動当たりを引く。
  3連荘。しかし回らない。どうすっかなと思ってしばらくすれば2連荘。伸び る気配が全くないし、カヲル君が隠れている気もしないので、少し回してからや める。2時間労働で時給2,500円。少しも面白くなかっただけに、浮いてラッキー だったかな。


  雨の中を帰宅して夕食。
  昨日の鶏手羽元の開き(スパイス味付け済み)は、シメジと一緒に昆布煮にし た。旨からず。味付けされている肉なんてこの程度だろうか。サブのメインは天 然のタイ刺身。これは悪くなかったが、たいした味でもない。冷蔵庫に残った野 菜を片付けて回る。

何もかもが冴えなかったのは梅雨の責任だ

と投げ出したい気分だ。スッキリした日記になったことだけは満足だ。では 。  
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