予備校講師でわるかったな!





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Gのゆくえ 6月24日
  8時過ぎ起床。
  6時くらいに暑くて目が覚めて、細く窓をあけて「雨音を聞きながらの2度寝は最高だのう・・・」とやったのがマチガイだった。のっけから恐縮だが、

午前中はGモード全開!

もともと腹が弱いたちで、腹を冷せばこうなるとわかってはいるんだけどね、しかしね、きついな(@_@;)


  朝食を取り終えたころに将棋名人戦2日目の中継がスタート。
  ガチガチの相矢倉にはならず、かといって急戦でもなく、駒組みというには手数もかからない相居飛車になった。羽生の封じ手に対し、55分ほど考えた郷田が一手だけ指したところで午前の中継は終わり。すこし羽生が有利か。もっとも、

郷田が自分らしい将棋にできていない

という印象がある程度で、実質的には差がないとも思う。

  腹しぶりにつき停滞。
  雨は激しく、いつものように整骨院やプールに出かけることはできない。ちょうどいいと言えばちょうどいいなと自分に言い訳しつつ、今日の授業や今週の配布プリントの確認など。おなか痛いよ。


  お昼過ぎに雨は止んだが、腹痛は止まない。
  Gのほうは、まあ打ち止めになった。3時間で7回くらい通ったはず。ウオッシュレットですら痛かった(擦り切れるかと思った)。朝食しか食べていないから、もう出るものもないだろう。腸だけではなく胃のあたりも

グルグルギュルギュルルル

と言っているから、昼食を取っていいもんだかと悩む。

  やっぱり空腹だろうと食事を作る。
  あたたかいソーメン。汁には山芋オロシとブナシメジを入れた。何となくお腹に優しいような気がしたから。ソファに寝そべる。午後1時を過ぎて、外は明るくなってきた。しかし、まだ

お腹はゴロゴロギュルルン

と申している。どうなっちゃったのかしら。横になっていても勉強はできるし本も読めるから、いつもとそれほど変わらないと思わなくもない。無理して起き上がって読書感想文を書く。


  『サービスの達人たち』野地秩嘉を読了。
  サービス業に携わる市井の人々を取り上げたルポルタージュ。
  なんでもない仕事を丁寧にやっていく姿がきっちり書かれている好著。

  残念なのは、その職種にやや時代遅れというより絶滅しかけているものが多い ことだ。
  天丼職人、靴磨き、興行師、電報の配達人、三助、キャバレーのホステスなど 9人が取り上げられている。今の時代になれば「興行師」というのはイメージが わかないだろうし、「三助(さんすけ)」までくると僕と同世代の人でも「なん だっけ、それ?」と思うことだろう。前者はイベントを立ち上げる仕掛け人であ り、後者は銭湯にいる背中流しをする人のことである。高校生くらいの年齢だと 、「ってか、銭湯って何ですか?」とまで思った人もいるかもしれない。

  それはともかく。
  サービスというのは無形のものである。たとえば、お豆腐屋さんはサービス業 ではないが、予備校はサービス業である。たしかに予備校はテキストやプリント をお客さまに渡すだろう。授業を(お金と引換えに)与えるだろう。受験情報誌 も与えるだろう。でも、総体として売っているのは

情報というかたちのないもの

である。講義中の講師による偽善の笑顔なんてのもそうかもしれない。

  本書で取り上げられる9人は、そういう「ハッキリしないもの」をどうやって 顧客に伝えるかに腐心している。
  行為自体は誰にでもできることだし、免許が必要なわけでもない。技術は必要 だが、技術だけで顧客に満足を与えることはできない。目に見えない何か違うも のを準備して「達人」と呼ばれるレベルまで自分の能力を上げていった人々の記 録である。誰にでもできるわけではないが、誰にでもできることでもある。「あ とがき」から。

>私はそういう庶民のことを書いている。そういう庶民の代表である真面目な仕 事をする人の魅力を紹介したいと考えている。(中略)それは庶民の物語が共感 を呼ぶからだ。一般の人々はえらそうな人間にひそかに反感を持っている。傲岸 不遜な有名人のことをいくた本に書いても売れないのである。つまりテレビはタ ダだから「ふん」と言いながら見ているけれど、本は金がかかる。だから、テレ ビは見ても本は買わない。庶民は庶民の物語を買い、庶民に心を寄せている、と 私は思っている。

華やかな話題は出てこないにしても、同業とも言える僕にとって利益はある本だ った。チャンスがあればどうぞ。


  3時前、整骨院へ。
  もう今日はプールは諦めた。腹具合は不安定なままで、授業が怖いなと思いつつ。菓子パンを買って帰宅し、出勤準備をしながらTVで将棋をチェックする。郷田の残り時間は早くも50分ほどになっている。羽生は2時間半以上ありそうだ(落ち着いて見れなかったので、たぶん)。う〜ん、やはり少しだけ羽生が指しやすいと見るが・・・。この感想文は明日の日記で。

  こわごわと教室へ。
  幸いなことにGの気配はないが、お腹がグルグル鳴っていることには変わりがない。あまり食べていないから空腹なのかもしれないが、自分では判断がつかない。ときに、同業者の皆さん

教壇に立って怖いことを1つ挙げよ。


  体調不良ですよね。
  生徒様なんかどうでもいい(イクないが、この際な)。熱があるなんてガマンすればいい。ノド関係はつらい。僕はどちらの経験もないが、花粉症とか五十肩なんかも地獄らしい。腰痛の経験者は僕を含めて多そうだけど、まあ、立てれば何とかなる、と思いたい。

  しかるに、G。
  授業中の、G。困るだろう、G。授業を中断できるか?

「先生Gだからちょっとトイレ行ってくるな、自習しててね」

と言えるか。一応は先生だろう。尊厳もある。それ以前に、人間としての尊厳もあるだろう。それは、G。何だかよくわかんなくなってきたが、アナタはGで授業を中断した。生徒様は語る。

「おい、あいつGらしいぜ?」
「マジかよっ。ちょう情けねえ、G」
「みんな、いま授業中よ、席についてください!」
「ってか、Gなんだよな?」
「マジかよ、あの年で、Gかよ?」


  幸いなことにGの発作は出なかった。
  授業中というのは自分が思っているより緊張しているから、このくらいなら括約筋も踏ん張ってくれるものなんだろう。カツヤクキンというのがそっち系なのかは知らないし興味もないが、とにかく大丈夫だった。Gを回避したことが全てなのだ。

  夕食。
  昨日の牛肉はパスしておく。明日までもつし、Gというかお腹に肉は良くないだろうから。メインはキンメダイ刺だが、少量に抑えて残りはヅケにしておいた。レンコンの酢の物、冷奴、茹でたインゲンは豆板醤マヨネーズで、ゆで卵のしょう油漬け、生キャベツ(胃腸に良い野菜です)、オクラ納豆。全体に量は少なめ。


  それにしても、なぜGだったんだろう。
  幸いなことに夕食前には回復して、室内運動も少しだけできた。昨晩食べた初物の茹でトウモロコシがいけなかったのか。あれは消化に悪いからな。あるいは、

食後酒のウイスキーのロック→梅酒のロック

がいけなかったのだろうか。たぶん後者だろうということで、今日はきっちりヌル燗。食後酒も同じくヌル燗。お腹を冷さないように就寝することが大事になりそうだ。いやはや、本当にGには困ったものだ。1日中振り回された。

で、Gって何だかわかってますよね?
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