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熱中症の疑い |
7月16日 |
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異変に気づいたのは午前10時半だった。
すでに朝食を終えて、布団も洗濯物も干して、今日の授業準備の再点検をしな
がら、「さてそろそろプールに行くかな」と思っているときだった。午前中はク
ーラーを使わないようにしている。体にかかる負担が大きいからだ。
ノドが乾いた。
これが始まり(@_@;)
件名でわかるように、熱中症に苦しんだ。正確な診断ではない。でも、たぶん
熱中症だった。真偽の判断は読者諸氏に任せる。
そもそも、夏場に「ノドが乾いた」と思ってはいけないのだ。
マラソンの水分補給と同じことで、先、サキと水を口に含んでおくべきなのだ
。冷蔵庫のウーロン茶を飲んだときに、体調が悪いことに気がつく。そして、い
ま「ノドが乾いた」と思ったのがオカシイことにも気がつく。
急ぎ部屋を締め切り、エアコンをつける。
さらに水分をガバガバ取る。後述するように、全く二日酔いではない。部屋は
冷えた。体温を測ると37度。平熱より1度以上高い。続いて血圧を測る。上が143
で下が89。どちらも通常より10ほど高い。
しかし、まだ軽症だと思う。
血圧が下がっていたら失神する恐れがある。体温も、まあ高いにしてもこの程
度。エアコンの冷たい空気に囲まれていれば回復できるはず。冷凍庫にあった
食品保存用の保冷剤
をタオルにくるみ、両脇に挟む。水をさらに飲む。安静。大丈夫、きっと回復で
きる・・・。
正午前にやや良化。
体温は36度まで下がった。急激に冷したせいもあると思う。が、その後は再び
上昇。これはマズイなと思う。すでに発症時点から
2リットル近くの水分
を取ったが、ひたすら尿になって出て行くのみ。涼しいところにいるせいもある
が、汗がかけない。つまり体温が下がりにくいのだ。
こういうとき、独り暮らしはつらい。
もし失神したら誰も助けてくれない。予備校に連絡すらできない。救急車を呼
ぶほどではないけれど、この炎天下で救急病院に行く元気はない。すでに近所の
医者はお昼休みに入っている。
これはもう駄目かな、と思う。
授業は4時からで、これから救急車を呼ぼうがナンだろうが、医者に寄れば授
業には間に合わない。初期判断が悪く、この時間まで引っ張れば代講は立つまい
。午前中に連絡すればまだ間に合ったかもしれない。終わった。今日の日記はど
う書くべきなんだろう。まさか、
病気で欠講してノンキにHP更新
なんてわけにはいかない。もうダメだ・・・。
まだだ。
まだ終わってないッ!
諦めちゃダメだ!
あ、今んとこ『エヴァ』風で音読たのむわ(^^ゞ
出勤準備。桃を1個食べる。校舎までは軽装で行こう。授業衣装の着替えを紙
袋に入れる。素足にサンダル。靴下も持参だ(結局履かなかったけど)。ペット
ボトル1本。保冷剤を3つ用意して、それぞれタオルにくるむ。
何とか校舎到着。
授業の50分前。諦めなかったのは、
始業ギリギリ校舎にで飛び込んで倒れるなら、早めに着いて倒れるほうがマシだ
と思ったから。校舎長に事情を話す。「万が一」があるかもしれないから、先に
お伝えしておく、と。前にも書いた自慢だが、僕は病気による当日休講を1回も
出していない。いつかはそのときが来ると思っているし、
それが今日であっても仕方がない
とは思っている。スタッフからして、何の予兆もなく「事故」が起こるのはメイ
ワクなことだろう。事前の察知(と予告)があれば、まだ対応策も取れるという
ものだ。取れなくても、突然の事故よりはるかにマシだ。
授業前に校舎内某所で横になる。
そういう場所が密かにあるのだ。市川校には1996年から通っているけれど、そ
こに入ったのは初めてだった。静かで、クーラーが利いていて、思った以上に休
むことができた。生徒様も、具合が本格的にオカシイときは僕を含めた関係者に
申し出るように。
授業へ。
いつもそうであるように、生徒様に事情を説明する。最初の5分は普通に喋っ
たけれど、少し舌がもつれていることに気がつく。たぶん血圧が上がっているか
らだ。ときどき失礼して椅子に座りながら授業を続ける。速読ゼミなので黒板に
書くことも少なく、なんとか凌いだ。
30分の休憩中も某所で横になった。
2コマ目からは総合講座(こういう時にかぎって長文じゃなくて短文系なのだ
!)なので、座っているわけにはいかない。正確な板書ではなくメモ書きはいつもと同じ
だけど、ハイレベルのクラスなので生徒様がうまくノートを取ってくれる。生徒
様には感謝の限りだ。ここでもお礼を申し上げる。
帰宅。
シャワーを浴びてから夕飯の仕込みをして、体温測定。36度4分。少し高いが
シャワーの後だからだろう。血圧は上が122で下が78。これは平常値より低いくら
い。授業をしたというかできたこともあって、立ちくらみに似た違和感も消えて
いた。
ふつうに食べた。
ただ、メニューにソーメンを加えた。昼飯ないし間食はパン2個だけで、炭水
化物が不足していたから。燃える栄養素を入れないと、体から熱が逃げてくれな
い。メインはスズキの刺身。珍しく高価なものがあったので、昨日から食べている
。非常に旨く、
ここでキューッと日本酒を
と思うが、さすがに自重。ウーロン茶だのポカリだの飲みながら、ビールは飲ん
だ。
この日記を書きながら理由を考えた。
第1は、とつぜんの梅雨明けを予測していなかったことだ。昨日の日記でも「明けたなんて思わなかった」という趣旨のことを書いている。老人は何かの動作をするときに
よっこいしょ
と言う。ジジくさいが、その発話で体に必要な緊張感が生まれ、ギックリ腰などの事故を防ぐそうだ。言霊(ことだま)とは案外バカにできない。
第2は、体調がついていかなかったこと。
平常時の2倍以上の多忙期間にとつぜん入り、緊張感もあって体内リズムが乱れた可能性が高い。講習前日に休肝日をもうけるなんてことも珍しく、意識が身体に先行しすぎたという印象もある。
第3は、昨晩の日本酒。
いつもと同じく1合しか呑まなかった。食後のワインも1杯弱だけ。呑みすぎではない。が、梅雨明けにともなう温度変化で、就寝中の寝汗というか発汗がよほど激しかったのではないか。習慣的に就寝前にコップ1杯、
途中で目覚めればコップ半分
の水分補給をしているけれど、それでは追いつかなかったのかもしれない。
残念なことに、老化が顕著になったのだろう。
ヤワになっている。何とか、細い糸をつむぐように今夏を乗り切りたい。幸いだったのは、とにかく授業ができたこと。繰り返し生徒様には感謝である。スポーツドリンクを2リットル買って帰宅した。今夜は様子を見て、おかしいようなら明日こそ午前中に病院に行こう。皆様も、体調にご注意を。
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