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死んでいく馬よりマシだ |
7月22日 |
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7時半起床は少し寝坊。
10時に消灯して1時に目覚め、1時間ほど眠れず。6時半に目覚めたが「ゆっ
くり眠れるのはこのタームだけだし」と思って2度寝をした。外は天気予報に反
して雨。結果的にプールも整骨院もパスした。
朝のうちに授業準備。
ワセヨビぶんの全てが終了。やれやれ。あとは教室に行って教壇に立って、そ
の様子で微調整をするだけになった。来週の月曜日からはハードな日程(少しラ
クにはなったけれど)なので、そこを踏ん張れば夏も半分経過、と思えるかもし
れない。
『極北の狩人』椎名誠を読了。
カナダ・アラスカ・ロシアの北極圏への旅を描いたエッセイ。
この著者特有のジャンルということもあり、楽しんで読めた。
シーナの旅紀行は2種類ある。
本書のような世界の辺境をめぐるものと、日本の田舎を歩くものだ。本書の旅
は全て2005年に行われたもので、比較的新しい。最近はシーナも歳をとったのか
海外辺境モノが久しぶりでもあるようで、僕としてもなつかしい気持ちで読めた
。
特におもしろかったのはイッカククジラをつかまえる話。
ユニコーン伝説のもと(の1つ)になったと思われる奇妙な鯨である。イヌイ
ット(エスキモー)たちが捕獲したのは体長4メートル、タスク(一角のツノの
こと)2メートルのもの。僕はこの動物のことを
「たしかそういうヘンな動物がいるんだったよな、どっかに」
と認識していたので、そーか北極圏にいたのかと感心して読んだ。僕自身は辺境
に興味こそあれ自分がそこに行きたいとは全く思わないので、こうして誰かが苦
労して旅した話を読めるのがありがたい。興味のない人には特に面白くない本か
もしれない。
今日は皆既日食だ。
千葉県は曇り空ということもあって、何の気配も感じられなかった。晴れてい
ればあるいは「暗いな」程度には思えたのかもしれない。と書きながら、実際の
千葉の観測時間はよく知らなかったし、今も知らないままだ。11時過ぎくらい?
定番になりつつある、人を2種類にわける話題。
1:天文ショーが大好きな人
2:天文ショーに興味ない人
僕はもちろん2である。高校生くらいのころにハレー彗星が来たと思う(あれ
は「来る」ものなのだろうか?)。20代後半のころにはしし座流星群が見えたと
思う(真冬の夜中だったような?)。どちらも
「へぇ、そういうのがあるんだ」
くらいには思った。今日もそうだ。ネットで見ようとしたら接続できず、TVを
つけて見た。やっぱり、「へぇ」と思うだけだ。ダイヤモンドリングがどうとか
。ふうん。
ところが、「1:天文ショーが大好きな人」はそうではない。
けっこう本気で楽しみにして、観測して、感動を分かち合う。TV中継は悪石
島とか硫黄島とか、その周辺の太平洋上なんてところからもあった。地名はあっ
ているのだろうか。その中継を観ていたら、ダイヤモンドリングが観戦された瞬
間、
大きな歓声
が上がった。そうか、歓声を上げるものなのか、感動するものなのだなと思いな
がら見ていた。冷めた人間で申し訳ない。
誤解のないように書くと、別に「1」の人がヘンだと言っているのではない。
僕のような「2」に属する人からすると、へぇ〜はぁ〜と
何だかよくわからない話だな
と思えるだけだ。決して悪意はない。たとえて言えば、
鴨川シーワールドのイルカが夏バテから回復しました
というニュースを聞かされたようなものだ。なるほど良かったねとは思うにして
も、共感とか感動といったものはない。いやホント、「1」の人からすると「そ
んなに何とも思わないものなのか」となるかもしれないけど、実感として。
出勤のお昼過ぎには雨はやんだ。
柏校へ。講習ということで、久しぶりにお会いする講師の方もいらっしゃる。
お、この日記で敬語は珍しいな。お互いに近況を交換するなど。
「あれっ、柏にも来てたんですか?」
なんてことも言われた。ええ、前も書いたけど、10年ぶりに戻って来たんですよ
、なんて話もした。
授業前に、貧血((+_+))
校舎には30分前に着いて、なんか調子が悪いなとは思っていた。だから職場到
着後には念のため禁煙した。先日の騒動を受けてほとんど酒は呑んでいないし、
上記のようによく眠っている。蒸し暑いとわかっていて、
熱中症の危険日
ということも前もって知っていて、かなり注意して行動してきた。
それなのに、見事な貧血だ。
ちょっと今までにない不調かもしれない。フラフラになりながら、何とか授業
は成立した。このまま倒れてしまえばラクになるな、泡を吹いて倒れるべきだ、
という瞬間も何回かあった。もちろん持ちこたえた。気つけになるのか知らない
けれど、
90分で1リットルの水分
を補給した。生徒様には失礼なことをした。ここでも謝罪。どうすればいいんだ
ろうなあ。
帰宅して対策を取った。
具体的には野菜を取った。生レタスはいつもと同じ。昨日の続きの「おかひじ
き」は、確かに味わってみると海草のような味が感じられなくもない。茹でオク
ラもよく食べる。ネバがきっと体にいいと信じたい。ブナシメジとベーコンとレ
タスの煮物。これは
レタスの生食に量的な限界
を感じたため。大根オロシ。キュウリの辛み漬け。ナスとミョウガの酢のもの。
谷中ショウガは味噌をつけて。塩ラッキョウ。キムチ。
体調はなかなか良くならない。
昨日は復活をイメージできる雰囲気だったけれど、今日の猛烈な湿度で再びペ
ースが崩れてきたみたい。このところ酒は控えめにしているし(少しは呑むけど
なw)、食事にも気をつけている。何かが、おかしくなっているのだ。
>「でも満月よりもまだ悪いのが日蝕なんだ。日蝕の日には馬たちの置かれた状
況はもっと悲劇的なものになる。皆既日蝕の日にどれくらいの数の馬が死んでい
くか、君にはきっと想像もつかないと思う。とにかく、僕が言いたいのは、こう
している今も世界のどこかで馬がばたばたと死んでるということだよ。それに比
べたら、君が誰かに当たるくらいたいしたことじゃないじゃないか。そんなこと
は別に気にしなくていいんだ。死んでいく馬のことを想像してごらんよ。満月の
夜に納屋の藁の上に寝ころんで、口から白い泡を吹きながら、苦悶に喘いでいる
馬のことを考えてみなよ」
(村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』)
がんばりたい。きっと、僕も死んでいく馬よりは幸せだ。
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