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旅の終りは新幹線Max |
10月4日 |
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温泉宿で6時半起床。
すごく寒い朝だ。気温は12℃くらいだったとか。すぐさま朝風呂へ。宿の風呂
ではなく、町(村?)の公衆浴場へ。下駄を鳴らして徒歩20秒。温泉宿に宿泊し
ている人は無料。5人も入れば一杯の浴槽だが、誰もいなかった。しごく快適。
ちなみに、
この浴場には洗い場がなく、
水道の蛇口さえない。ただ温泉が湯船に流れてきているだけ。建物はすべて木造
。文句なし。
7時25分から朝食。
徒歩3分のバス停から8時に出るバスに乗った。最寄り駅まで40分程度。すぐ
さまみどりの窓口へ。指定席を3つ抑えた。今から乗る新幹線、乗り換えて乗る
快速、帰宅時の新幹線。もっとも、この駅から乗ったのは
始発の新幹線
だったから、最初の指定席には座らず、ガラガラの自由席に座った。
10時過ぎに乗り換え。
前述の快速電車へ。ここでは指定席に座ったけれど、自由席でも問題はなかっ
た。これは初心者向けのローカル線。快速なら1時間10分、各駅でも1時間半で
ある。それなりに風景も良く、
若い彼女を乗せても嫌われない
かと思われる。仮定法である。仮定法なのかよ。
1時間20分の待ち合わせ。
駅で立ち食いソバを食べたかったが、そもそも店がない。街を歩いてふつうの
ソバ屋さんに入り、天せいろ1,300円。非常に割に合わない。まずくはないけど、
800円くらいでいいんじゃないか。オヤツ用にクリームパンをコンビニで買う。普
通のパン屋さんは見当たらなかった。
ここから超ディープなローカル線。
全線を1日で乗りつぶす電車(ディーゼル車だが一般化しておく)は3本だけ
。全行程は4時間を超える。
どう考えても廃線候補に挙がっている
と思われ、チャンスがあれば乗りたい名路線である。3回ほど各10分程度の停車
があるけれど、若い彼女を連れてくるのは厳しいかと思われる。作るのも難しい
かと予想される。
ちょうど日没のころ、終点。
ここで上り電車に乗る。上り? 夕方に上り? 千葉に帰るんだろ? と思っ
たあなたはテツ候補生。「なにアガリってぇ?」と思ったあなた
はテツにあらざる非国民。改宗せよ!
用語解説:「上り(のぼり)」
→その路線の起点となる駅に向う列車のこと。一般的には東京方面。
新幹線で東京に戻った。
標準乗り換え時間が15分のところを、そこはテツ、トイレを含めて6分で移動
。無事に千葉に帰り、家に着く。
堪能という言葉がふさわしいテツ旅だった。
観光は全くしなかった。標高の高い、たぶん400メートルくらいの地点では、紅
葉の兆しが見られた。たぶん次の世間様の3連休では「紅葉が始まっていた」と
言う人が多いだろう。
鉄道は紅葉を楽しむ手段でもある
ということは、意外に非テツに知られていない。走っても走っても紅葉している
ことの素晴しさを、皆さんはご存知だろうか。どこでもススキが満開だったし、
ちょうど米の収穫シーズンだった。
帰ってきて良かったと、いつもながらに思う。
逆説的に、帰りたくないと旅行中はいつも思うからだ。一人旅というのは、い
つも2つの気持ちを抱えて行われる。
・このまま蒸発してしまいたい
・このまま現世から消えてしまいたい
それができないと知って、できるわけもないと知って、帰ってくる。そうして帰
ってきた人には、
「まだ僕は世界から必要とされている、少なくとも僕が僕を必要としている」
という想いが確信として残っている。 |
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