予備校講師でわるかったな！

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変化はいつも小出し

10月３日

９時前起床。
　朝の仕事がなかったので予定通りの寝坊。８時間以上の睡眠で元気になった。バルコニーのプランターから早くも芽が出ている。フリージアだ。水を遣りはじめてまだ３日目だから、この前の台風で浴びた水分を糧にしていたのだろう。朝食は軽めに。

　午前中はＨＰの作業。
　プロフィールを定期更新した。更新しても読む人はほとんどいないはずだが、プロフィールは常に変化していくものだから、律儀にやっている。本来は１年に６回なれど、今年は大震災で混乱したせいもあって、今日で４回目。次は12月になる。

　ついでにガイドも更新。
　こちらは１年半ぶり。ふだんの日記で出てくる用語がずいぶん変わったため。「手話教室」の話はすでに出てこないし、「新居」という言葉は使わなくなった。生活は

じりじりと変化していくもの

だから、ときには手を入れなければいけない。若い婦女子の扱いと同じですね、はは。

　お昼前に外出。
　ドラッグストアだのスーパーだのに買い出し。風呂で体を洗うタオルと、食卓用ガスボンベを買った。

どうしていま買う必要があるのか？

僕にもわからない。思いついてしまったものは仕方がない。細かい用事をどんどん処理しないと追いつかない人生なのだ。

　ついでに宝くじを換金。
　ジャンボだけ買うようになって４年くらいか。なかなか大当たりしない、詐欺と違いますか（銀玉か？）。おおむね

40枚くらい買うと3,000円が１回当たる

ペースで推移している。細かい運の使い方やめようよ。さっさと大当たりして住宅ローンを返したいものだ。宝くじなんて、このような借金がなければアホらしくて買わないものだ。だからオータムジャンボも買った。

　帰宅途中で昼食。
　さいきん開店した中華料理店。中華の多い街だ。ランチは豚肉とモヤシのピリ辛炒め。うん、これこそ

プロにしか作れない逸品

の一歩手前という味だった。そのくらいで充分だ。たまには使えそう。帰宅し、昼寝をする時間も必要もなく、布団を取り込み、シャワーを浴びて出勤！

　ワセヨビは浪人生クラスから。
　少人数で困っちゃうよな、という話は２学期に入って何度か書いた。その後、脱落者はないままに推移している。このまま年度の最後まで行ってくれれば良いが、まあとにかく、

浪人するとは１年間ほんとうに苦労する（覚悟を決める）こと

だと書いておきたい。「何となく」くらいで浪人生活に入るのはやめたほうがいいですよ、くらいの意味だ。授業自体はたいへん順調。

　空きコマは喫茶店Ｋで潰す。
　授業準備は全て終わっているので本を読む。この感想文を書く時間がバカにならないのだが、まあ書くしかない。

　『あほらし屋の鐘が鳴る』斎藤美奈子を読了。
　90年代後半の書籍・雑誌に関する風俗をこき下ろす毒舌エッセイ。
　1980年生まれくらいまでの人だったら、「ああ昔そういうのあったな」と笑える箇所が多い。

　この著者の毒舌はなかなか独特で良い。
　著者本人が「おやじ臭」を持っているためなのか、かえって「おやじ臭」を叩くのがうまい。雑誌『プレジデント』が恋愛特集を組んでいたことに彼女はおどろく。

＞題して「恋愛のない人生なんて！」。ちょ、ちょっと待って。「プレジデント」でしょう？　あの「徳川家康に学ぶ経営哲学」とか「幕末の志士に見る人材登用術」とか、その手の記事ばっかり載せてきたエグゼクティブな中高年ビジネスマン御用達の、あの「プレジデント」ですよね？

ところが、この特集記事ってのはちょうど「バイアグラ」が世間で認知され始めたころのものなんですよね（懐かしいな）。恋愛とインポテンツ治療薬という組み合わせは、おやじどもにとっては「野球とボール」「釣りと釣竿」くらいに自明な組みあわせだったわけ。

＞なぜって「プレジデント」なおじさまがいう「恋愛」とは次のような一連の動作を指すからです。

これがどういう「一連の動作」なのかは本書221ページを読んでいただくとして、このエッセイは以下の文で終わる。

＞×××が勃つくらいで経済が活性化するなら、それもけっこうなことですが、にしても性器中心主義というか男根主義というか、日本の男が信じてやまない「精力絶倫神話」（巨根神話も含む）がここまで強力だったとは。ご苦労さまなことでございます。

著者本人が「おやじ」でないと、なかなかここまでは書けないのでは、と僕は思いました。

　夜は高２クラス。
　文法でちょっと困ったことがあった。ラテン系比較級（という用語を僕はあまり使わないのだけど）の板書をしていて、

７つの形容詞が思いだせない

という事態が発生した。完全なド忘れ、アタマ真っ白、ホワイトアウトである。

　困るよな。
　無数にあるものなら、そのうちのいくつかを例に出せば良い。仮定法現在（←そう言えば僕はこの言葉もあんまり使わないな）を導く動詞とかね。しかし、こういった

出題が（かなりの程度まで）限定されるもの

は例を出すだけでは商売にならない。ま、何とか20秒後くらいに思いだして事なきを得た。

「最近ついにボケが始まってですね」

と言い訳したら生徒様に笑われてしまった。本当はボケではなく、本業の授業数が減ったために起こった出来事かと思われる。いよいよ困るなぁ。

　その他は無事にクリア、授業が順調だったということ。
　長文のほうは句と節の理解がかなり進んできたようで、授業ピッチがだいぶ上がるようになった。もう少し内容に踏み込んでもいいかな、というのが今日の反省点。

　さくさく帰宅してざっとシャワーを浴びる。
　月曜日なので休肝日。一日を通してだいたい晴れ、最高気温は20℃くらいで過ごしやすい天気だった。駆け込むように終わるのが月曜日の日記である。

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