予備校講師でわるかったな!





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文字で記録することの意味 12月5日
  今週はけっこうラクだ。
 というより、先週のフルスケジュールがきつかった。年度当初に「いくら生活苦とはいえ、こんなに仕事詰め込んだら生活が回らないよな」と思ったのは、正しかった。どれかの仕事が少しでも欠けてくれないと困る、とわかっていたのだ。だから、自分が悪い。

 通勤電車で出勤。
 試験が近いのか、車内で勉強している高校生が目立つ。遠慮なくノゾキをする。どれどれ、ネット関係のテキストだ。科目名はわからない。「現代社会」とか「情報」とか言うのかな。穴埋め。

>……サーバにアップロードするときは(     )を使い……


 正解はFTP。
 凄いことやってるな、最近の学校は。僕の時代は大学に入ってから

「電子計算機演習」

という選択授業があった。なんですかソレと言われそうだが、電子計算機ってのがパソコンのことを指していた時代があったんですよ。ウインドウズ95より前の時代だからね。

 ただ、いかにも学校だよなあと思う。
 他にも「HTML(タグ)」なんていう空欄があった。ブログをやっている人はご存じのように、FTPもHTMLも知らなくて問題ない概念である。範囲を指定してクリックすればいいのである。原理としてはその通りだけど、知る必要もない言葉である。

だから学校教育はダメなんだ。

とは全く思わない。今ここで役立つことなんか、学校を出てから学べばいいのだ。いつかそれらの概念が必要とされたとき、広く浅く教えてくれた学校の知識が役立つ。学校教育は可能性の芽をたくさん与えるために行われている。


 ウナギの花園。
 速攻で帰宅の道へ。昼食を取ろうと思った中華料理店は臨時休業。良い店なのに、これが多くて困る。

食べたいときに営業していなかったら価値がない

と思うのが飲食の客であるから(勝手だなとは思う)。代わりに和風焼き肉店でハンバーグ定食。高いが旨い。

 帰宅して布団を干す。
 今日も晴れて、陽だまりでは暖かいくらい。いつもならすぐさま出勤なのだが、ワセヨビの浪人クラスは先週で終わっている。次は6時20分からの現役クラスだから時間に余裕がある。

仕事と仕事のあいだに3時間ほど在宅できる

っていつ以来だったか。ざっと雑用を処理してから昼寝を1時間弱。気持ち良かった。シャワーを浴びて出勤!


 午前中の仕事が予備校の授業だったら。
 80年代的予備校講師、だろうか。午前中は浪人生相手の授業、早い午後から体が空いてリラ〜ックス、リラ〜ックス。夜の現役生授業に備えるのな。

 以下は伝聞も含まれる。
 浪人生がワンサカいた時代で、予備校と言えば昼間の仕事だった。僕は1994年からこの仕事を始めたことになるけれど、当時でも

現役生のコマ(授業)はなかなか貰えない

ものだった。新人はまず浪人生クラスをちょこっと貰い、だんだんと出世して、予備校から 現役のクラスも持ってくれまいかとお願いされて

「夜働くのはイヤなんだけどさあ、しょうがねーからやってやるよ」

と答えたそうである。何様だよって気もするが、現場を見たわけではない。

 当時は、現役生クラスを「グリーン」と呼ぶことが多かった。
 今でもこの呼び名を残している予備校がある。グリーンは「未熟」の色だから、まあそういう扱いだったとも言える。しかしもちろん時代は変わって、今は新人として潜りこんでも現役からスタートするのが普通だ。早い話が浪人生のコマはほとんどない。ひどい話だが、

>今リストラしているところなんで、浪人のコマは最低でも3年間入らないからよろしくメカドック

なんて言われることもあるとか。そこまで明言するなよって気もするが、善意かもしれない(少なくとも、言われた方は計算できる)。


 実情シリーズみたいになってしまった。
 僕がこの仕事を始める前の時代の様子が、文献では残されていない。伝聞はあるのだけど、それこそ昔の文学みたいに

口承伝達が基本

だから、正確さには欠けるはず(そもそも、話を面白おかしく作る人が多いんだ、この業界はw)。それほどの価値があるかどうかは別として、

ある時代に存在したある業界の実情

が文字のかたちで残ってくれればと願う。それは僕が『よびわる』を始めた動機の1つである。


 ワセヨビは高2生。
 たいへん順調。だいぶ思考力というか英語力が伸びてきたな、と感じた。テキストは終わっているので、過去問をコピーして扱っている。明治→法政とこなしてきて、今日は慶應の「中文」問題にチャレンジ。設問は

与えられた動詞の品詞を変化させて英文の空所を埋める

もの。慶應に受かる人は確実に満点でクリアしたい設問だ。

 長くなるので詳細は省く。
 伸びてきたな、と感じたのは生徒様のこういうセリフだ。

>そこ(の空欄)は(目的格の) of があるから analyze の名詞形だってわかったんですけど、その名詞形を知らなかったんですぅ

そう、これだ。考えることと、知識ということのあいだに境界線があると認識することが大事だ。

 そんなの当然じゃん、と思う関係者は多いだろう。
 また同時に「ほんとそれが(生徒は)ナカナカわかんねーんだよな最近」と思う人もいるだろう(感想は自由だ)。この境界線がハッキリ見えてくると、勉強が楽しくなる。今日も誤解を恐れずに書けば、

知識を鍛えるばかりで偏差値が上がらない人はその境界線を見ようとしていない

ことが多い。全員ではないが、当てはまる受験生はゴロゴロいる。少しでも気になった受験生は、冷静に自己分析してみよう。


 帰宅してざっと風呂。
 昨日の朝9時にアマゾンに注文した本が宅配ボックスに届いていた。いくら何でも早すぎるような気がする(お急ぎ便って意味あるのかね?)。明日も早いので今日は短めに・・・なってないか。

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