予備校講師でわるかったな!





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当意即妙的類推 1月27日
  眠かろうが何だろうが。
 マトモでなくても(マトモじゃなかったのか)僕はオトナなので起きるしかない。皮肉では なく、学生はいいよね。眠い+おもしろくないという程度の

幼稚な理由で授業中熟睡

とか許されるわけだから。社会や大人が許してくれるからという意味ではなく、自分で自分を 許せることが羨ましい。起きないと社会から抹殺されてしまんうだもの僕。

 5時過ぎ起床。
 朝風呂のついでに風呂掃除。その勢いでトイレ掃除。部屋に掃除機をかけ、洗濯も済ませ、 軽い朝食を取り、洗濯物を干して出勤準備。超ハードな今週も今日の午前中がヤマだ。何がヤ マかって、眠気と戦うだけのこと。


 通勤途中で朝食。
 仕事はウナギの花園。眠いも何も言ってる場合じゃないという気迫をもって臨んだ。正確には、そのフリをした。 とうぜん、同僚に寝不足の話はしない。世間話はしても、業務に関係しない私事は持ちこまな いようにしている。

夏の朝のキュウリのようにクールだ。

ちょっと季節外れだけどな。残業9分で退社。


 ここで、昨日の日記の続き。
 城南の授業の話は、忙しいので高1の授業に絞ろう。非受験学年だけに、高2に関するネタ も多いけれど、長くなるので。なにしろ受験学年と違って授業展開に余裕があるから、英語に 関係ない話をよく扱うのだ。

 any の説明だった。
 ありがちな、not 〜 any がなぜ no と同じになるか、という話だ。早い話が any は「どれでもい い」の意味だから、

「どれでもいい」ことをそれぞれ否定すれば全否定になるしかない

という幼稚な話である。こういうのを「英語の本質」とか言っている人もいるそうだが、ハッ キリ言って英語教師としては素人だろう。

 ま、それはいい。
 例を出して生徒様と遊んであげるのが非受験学年を教えるうま味。これまたありがちな

>Any book will do.

という例文を出して、「どんな本って、どんな本だねキミにとっては?」と生徒様に振る。


 ジャンルでも、作家でも、出版形態でも良い。
 小説、道尾秀介、ムック、何でも構わない(←これが理解できれば any の話が終わる)。1 人目の生徒様が「小説」と言った。2人目の生徒様は「西尾維新」と言った。ほう、やるねえ ・・・。やや脚色だが僕の返事。

>ああ、N I S I O I S I N。ペンネームが回文になっている彼ね。あれはミステリ? ああ そうなんだ。メフィスト賞作家だっけ、森博嗣と仲良しだか後輩だか。『クビキリサイクル』 ?

 作家の名前を挙げられて、即座に反応するのは難しい。
 自慢で申し訳ないが、西尾維新を読んだことはない。読む気もない(ミステリが嫌いなので )。それでも知っている。下らない読書経験を積んでいれば、こういった

当意即妙

が可能になる。普通の人では反応できない事柄を知っておくのは、広義の「先生」にとって大 切なことであると信じている。


 しかしそれにしてもね。
 どうして西尾維新と来るかねキミと質問したら、彼の答えは

「初回の(プリントの)自己紹介から(先生の趣味を)類推しました」

というものだった。僕としては「はぁ?」というところである。書籍関係は村上春樹と『ジョ ジョ』について書いたはず。教壇では思い当らなかったけれど、西尾維新はジョジョのノベライズをやっているのではなかったか(ネットで検索したら正しかった)。

 感心したのは、その生徒様の類推力。
 そんな質問が講師から飛んでくるとは予想してなかっただろうから、とっさに考えたのだろ う。こういう思考のジャンプ力は受験で大切なことだし、生きる上でも大切だ。こういった能 力が、大げさかもしれないが

人間力の1部になっている

と僕は信じている。作家の名前を上げろと言われて、芥川とか答えれば優等生だろうけど仕事 できなさそうだし(いや、別に間違ってないんですが)。おかげさまで授業は3回目でかなり 和んだ雰囲気になった。なお、

ミステリー好きの人に「ミステリー」と発話してはいけない

と知っているのも人間力。かならず「ミステリ」なんですね(理由は全く知らないがw)。


 帰宅途中で地元のスーパーに寄る。
 果物とヨーグルトを買って帰宅し、布団干し。昨日よりは暖かく、よく晴れている。すでに 空腹だが、昼飯の時間を後ろにズラす。リーマンの昼食時間をジャマしては悪いがゆえの行動 。リーマンは感謝しろコラァ!

 昼食は旨いトンカツ屋さん。
 多忙明けを祝してヒレカツ丼。わりに小さめな祝福だ。しかし、カツ丼って本当はロースのほうが美味しいと思いませんか。帰宅して昼寝のつもりだったが、興が乗って書きものをすることに。2時半ごろに震度2の地震があった。


 外出して整骨院。
 先生に「入試ってもう結果が出てるんですか」みたいなことを質問されて困惑。2年くらい前(だっけ?)の京大カンニング事件の話題が持ち出された。確かになるほど、

普通の世間から見たら大学入試って特殊な世界なのだな

と感心した。ついでに、整体師の試験の話をおもしろく聞いた。


 もちろん筆記試験があり、しっかりマークシートをするそうである。
 カンニングができるという説がまことしやかに流れていて(ここでのカンニングは他人の答案を盗み見ること)、「ホントかよ」と思いつつ試験場に先生は向かわれた。すると、なんと

マークシート用紙が受験生ごとに異なる

ようになっていたという。意味わかります?

 たとえば、Aという受験生の用紙は解答をタテにマークしていく。
 しかし、その隣だの前だのにいる受験生Bの用紙は、解答を横にマークしていくようになっている(問題は同じものを使う)。先生と僕の会話。

「ほら、マークって上から順番になるから、模様みたいになって見えるじゃないですか」
「ああ、上から4、4、3、1、2みたいに、か」
「だから、別のマーク用紙だとわからないわけですよ」
「へぇぇぇぇ。でもそれって、以前までカンニングが横行してたって証拠ですよね」
「そうなりますよね(どうしてそういうこと指摘するかなコノ客)」


 その足でプールへ。
 スイミングのみ550メートルだが、週に2回泳げてラッキーという気分。体重は64.75Kでひさびさの重め。2週続けてラーメンを食べたせいだろう、注意。帰宅してやっと昼寝。せいぜい1時間だったが。

 起きだしてこの日記を書く。
 夜は以前の同僚と呑みにいく約束がある。予備校講師なので大変なことになりかねない。泥酔して帰ることが予想されるので、外出する前に日記をアップしていくことになった。やれやれ、やっと少しだけ解放されたよ。
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