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コメントをめぐる冒険後編。
予備校パンフのコメントに関してはさまざまな意見がある。
毎年新しい受験生を迎えるから同じままでいいとする講師もいるし(実に正論だ)、面倒だから変えない講師もいるし(これも正論だ、無給だし)、僕のように毎年変えるヒトもいる。俺って損な性格だなあ。
パンフのコメントの文字数には制限がある。活字の大きさは多少の融通が利くようだし、もちろん英語や記号もある程度は使える。日本語で60文字なら英語で120文字入るように。
字数制限は予備校によりもちろん異なるが、僕の曖昧な記憶ではYゼミは60文字、K合塾は90文字だったと思われる。あまりに字数が多いと、生徒にとって意味不明の説教や人生訓のようなものを熱弁するものが増えてくるようだ。そういう意味では城南の60文字というのは「適当」かもしれない。
ところが市進は30文字制限である。30文字というと、もう終わ
り、ということになる。これはコピーライティングの世界である。あるいは映画の翻訳字幕みたいなもんである。真面目に毎年書き直す僕にとってはひとつの仕事である。しかも30文字というのはその気になればある程度の文章を入れられる。
適当な例
君の明日のために一緒に歩こう。
手を取り合って高みを目指そう。
と、これは今まさに1分で考えた例である。全体として何が言いたいんだオッサンという嫌いはあるが、それなりに意味を汲み取ることもできる。
不適当な例
僕はストーカー。
君も僕の後をついてきて。
と、これは某予備校講師が考えて提出したら却下されたものである(本当かどうかは知らん)。大きな樹木の下で追いかけっこをする恋人同士みたいで微笑ましいと言える(バターにならないように気をつける)。
つまり、その気で取り組めば面白いものができるはずなのだ。少なくとも自己満足できる川柳、じゃないやコメントが書けるはずだ。努力を惜しまない手はない(惜しむ手もある)。今年ボツになったもの。
真面目な素案1
受験勉強はたぶんゲームです。
ただし、時間制限があるゲームです。
→かなり悩んで捨てた。韻を踏んでいて素敵なのだが、「15文字で2行」というスペースにどうしても合致しないのだ。受講生のヒトにはよくわかるんだけどねえ。
不真面目な素案2
シロウトよりもプロが好き。
もちろん、「受験の」ですけど。
→・・・ためらわず捨てた。こんなので笑うのはオヤジだけである。
そして僕は30文字ピッタリの七言絶句、じゃないやコメントを市進予備校に提出したのである。本当に真面目にやってるのか!
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