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特定の食べ物の発祥の地であると宣言する観光地は多い。特産物として宣伝するならま
だいい。静岡はみかん、千葉はピーナツ、沖縄はゴーヤ。しかし料理そのものの発祥が我
が町であるとする気運は適切なものであろうか?
京急線横須賀中央駅で降りたら、意外に都会だった。何しろ駅前徒歩2分のところに西
友ストアがあるくらいだ。女子高生もたくさん歩いている(しかし、どうして神奈川県と
いう場所は、そのスカートが異常に短いのか?)。
横須賀はカレーの街なんだそうな。僕はガイドブックで4軒のカレー店をチェックして
おいた。駅ビルに入っているそれは街歩きの楽しさを軽減するので無視することにした。
駅前から広がるアーケードにそれを探すが見つからない。
しょうがないので三笠公園という場所に向かいながら、もう一つのカレー店を探す。し
かしそれはしっかりと閉店している。海の近くで潮風が強い。目の前に米軍基地があるが
、それと気づかずにゲートを通りそうになる。米兵が「へい、ぼーい。うんたらかんたら
おっぺけぺー」と僕に呼びかける。けっ、悪かったよ。
何故か戦艦が展示されている公園には人の気配が少ない。噴水のそばのベンチで高校生
カップルが濃厚に・・・という感じである。芝生ではベビーカーを携えた(←文章上の表
現)奥様たちがくつろいでいる。海を見れば2キロくらい先に島が見える。東京湾で唯一
の無人島「猿島」である。
カレー食いてぇ。すばやく駅の近くまで戻り、「どぶ板通り」に足を向ける。
ここは米軍基地のそばで、昔は彼らのための歓楽地であったらしい。簡単に言えば飲み
屋がたくさんあったのだろう。しかし今はその面影はほとんどない。地味な商店街といえ
ば適切だろうか。たしかに外人の姿が多いし、進駐軍グッズを売る店もある。しかし、店
舗の半分くらいは閉まっていて人の気配は薄い。
やっとカレー屋を発見し、「海軍カレー735円」を注文する。なぜか牛乳がついてく
る。牛乳?
米軍基地ができたのはもちろん戦後である。そのころの日本には米兵が好むような食材
はなかった。しかし三浦半島は野菜の産地なので、米兵は野菜のたくさん入ったカレーを
作って、せめて母国を思い出すことにした。
というのは僕の勝手な推測である。
さて本題に入ろう。「カレーうまいか?」
なぜかスープ皿と和風の丼を異種交配したような不思議な食器に入っている。スパイス
がよく利いていて辛味があるが、野菜が豊富なので辛いとは表現しにくい。ご飯は普通の
白米で付け合せも普通に福神漬けとラッキョウ。
ま、別にまずくはないけど、これ、なんか特別に美味しいあるか?
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