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バイトは楽しい！その１ 2月1日   初めてのバイトは１６歳になる直前、高校１年生のときだ。初心者お決まりのコンビニ 。某ＩＹの傘下にある七と十一の数字が関係する店だ。時給は１９８６年当時で４８０円 スタート！   親のしつけが厳しい家だったので（こういうの、時代を感じるね）、バイトをする許可 を親に貰うのが大変だった。約束は勉強に差しつかえないこと。だから夕方５時から８時 までで、週に３回。まあ悪くない。高校生にとっては大金が手に入る。僕は高校では部活 などをせず、授業が終わればすぐ帰宅するようにしていたのでそれくらいは余裕だったの だ。   さすがに日本で最初にコンビニを展開しただけあって、細かい規則が多い。笑えるのは 仕事前に必ず「誓いの言葉」を読み上げなければならないことだった。もう１８年前のこ となのに、ほとんど覚えているので書いてみよう。 「誓いの言葉」 今日も一日、わたしたちは自信と情熱を持って お客様には最大の満足を、 お店に、商品に対し深い愛情を注ぎ、 奉社の精神を忘れることなく、 自ら希望達成のために ・・・・（ここ忘れた）することを誓います。 １、いらっしゃいませ ２、かしこまりました ３、どういたしまして ４、あいすみません ５、ありがとうございました だったと思う。大事な部分を忘れているのがいいよね。 「奉仕」じゃなくて「奉社」だったような気がする。「あいすみません」の「あい」の意味が不明（たぶん古語）なのも素敵だ。   この「誓いの言葉」が書かれたボードの前に立って独演会をやるのが全て（店長、社員 、パート、バイト）の従業員の義務なのだ。今もやっているのかねえ。やってるんだろう なあ。日本のトップ企業ってちょっとアレだよね、とか書くとカドが立つよなあ。   １５分残業すると１２０円。バイトの引継ぎのタイミングによって３０分くらいの残業 もあるから、これはおいしい。そして１ヶ月が過ぎて初めての給料。もちろん現金手渡し （しつこいようだが時代が違うのよ）。   たしか１７０００円くらいだった。僕にとってはとんでもない金額だった。曖昧な記憶 によれば、ＪＲの初乗り（＝隣の駅までの料金）区間が９０円くらい。今の価値だと３万 円くらいなんだろうか。   僕は２ヶ月貯金して、自転車を買った。それで国府台高校まで通ったんだ。いやはや、 いい時代だねえ。泣ける話やないか（と大笑い）。    これまでのエッセイはコチラ